ラブレター

私、今が楽しくて仕方ない。1年前の自分に言っても、きっと信じないんだろうな。たった1年で、たった数ヶ月で、私の人生がこんなに変わるなんて思ってなかった。死にたいと生きたいの狭間をずっとさまよってたあの頃、生きてるのに死んでたあの頃。今もしも、あの頃の私に会えたら「生きててよかったよ」って伝えるんだ。もう、私の進む道は暗くないよ。私の光になってくれた大好きなバンドへ、等身大の愛の言葉を送ります。


忘れもしない、私が初めて、ライブハウスで夜を過ごした日。逃げてきた私を受け入れてくれたのは、熱くて優しいあなたたちの音だったよ。逃げ場だったライブハウスはいつしか居場所に変わってた。イヤホン越しに聴いていた音楽を生で聴くのは言葉にできないくらい、言葉にするのが勿体ないくらいに幸せなことだと知った。体験した人にしか分からないあの気持ち良さ、心地良さ、私は一瞬でライブハウスの虜になった。一人で行っても、その小さな箱に入ってしまえば私は一人じゃなくなった。私はハンブレに出会ってから、ライブハウスを知ってから、少しだけ強くなった気がする。いつだって在ってくれるからだね。私は、ハンブレの言葉を大切にしてくれるところが本当に好きです。口先だけの綺麗事なんて絶対言ってくれないよね、楽な言葉を使わないよね。知ったような口を利いてしまってごめんなさい、だけど私はそう思う。曇らない空はないとか、絶望は未だ序章だったとか、転ばぬ先杖がなかったらとか。ちょっとひねくれた、その性格がよく現れた歌詞が私は大好き。人を救うのはきっと、いつだって誠実で、嘘のない言葉たちだと思うよ。負の感情を出すことを恐れないかっこよさ、負の感情すらもポジティブな言葉に変えてしまう強さ、私にはないものばかり持っている人たちだから。私は好き以前に尊敬してます。私はハンブレの歌う、じゃなくて伝える、っていう姿勢が好きです。ライブの時は音源と歌詞を変えて歌ってくれるところ、何回聴いたって私の胸に響いてくるんだ。
友情とか愛情とか、そんな不安定で不確実なものじゃないから。いつだってちゃんと在るって信じられるから。だから私は音楽が好き。いつの間にか信じることの馬鹿らしさを知ってしまって、信じたあとの裏切りまで見据えて人付き合いをするようになってしまった。いつかの自分みたいに無条件に人を信じられない私にも、どれだけ仲が良くてもどこかで疑ってしまう汚い私にも、音楽は寄り添ってくれる。いつだって、誰にだって、平等に寄り添ってくれる。時には背中を押してくれる。覚悟を持って、リスクを背負ってでも私たちに伝えてくれるから、歌ってくれるから、だから好きになった。ずっととか、永遠とか、誰にでも言える便利で簡単で単純な言葉じゃなくて、深くて重くて刺さる言葉をくれるね。私は、ハンブレに出会って、音楽を好きになれた。無条件に信じられるものを見つけたおかげで生きるのが楽になったよ。大嫌いな言葉だけど、ハンブレには迷いなく「ずっと」を使える。それくらい信じてる、信じられる、信じていたい。世間一般の正しいを押し付けないでいてくれてありがとう。逃げることも、辞めることも肯定してくれてありがとう。伝えたいありがとうは絶えず浮かんでくるけど、上手く言葉にできるのはほんの一部だけで、その一部でさえ、正しい意味で表現できてるか不安になる。でもね、打てば響くと思ってるわけじゃないけど、思ったことはちゃんと言葉にしたいから。だからもう少しだけ、私の気持ちを言葉にする作業を続けます。
自分たちの音楽に絶対的な自信を持ってるところが最高にかっこいいなっていつも思う。そんなハンブレッダーズだから、ずっと信じられる。私が私でいることを認めてくれたのはあなたたちでした。自分でも認められなかったのにな。これからは自分を好きになれるように頑張ります。私は、ハンブレが居てくれたら辞める選択をせずに済むと思う。頑張ろうと思える、頑張りたいと思える。光がさした私の毎日の中で、綺麗なものや素敵なものを見つけられるようになった。ハンブレの曲がなくても大丈夫とは嘘でも言えないけど、前ほど怖くはなくなったし、不安も少なくなったよ。回りくどくて、でも真っ直ぐなその言葉たちが、間違いなく私の光になってます。私の逃げ場を、居場所に変えてくれてありがとう。もしも出会えてなかったら、は考えられないくらい私の中をハンブレは大きく占めてます。私はまだまだ弱いから、これからも何度も助けを求めてしまうと思うけど、その度にちゃんと助けてくれるってもう分かってるから、やっぱり怖くないよ。いつだってハンブレは最強のヒーローです。こんなにも胸を張って好きだと言える人達に出会えたこと、心の底から幸せだと思ってます。私と出会ってくれて、ありがとう。ヘッドフォンの中でも、ヘッドフォンの外でも、私にいつだって宇宙を見せてくれて本当にありがとう。
最後に、12周年おめでとうございます。「続ける」っていう行為は、簡単なようで実は何より難しいことだと思う。もしも、もしもハンブレが途中で「続ける」ことをやめてしまっていたら、私はどうなっていたんだろう、考えるだけで寒気がするくらいに怖い。だけど、続けてくれた。メンバーが変わっても、大切なメンバーが抜けても、コロナでライブができなくなっても、それでも続けてくれた。私はハンブレを語れるほど古参じゃないけど、ムツムロさんは「俺たちは還暦まで続けるから、その頃にはここにいるみんなが古参です」って言ってくれた。その言葉がどれだけ嬉しかったか、どれだけ力になったか。この人たちはそんな先の未来もちゃんと見ていてくれるんだ。契約書もなにもないただの口約束が、間違いなく私の道標になった。続けることの大変さ、辛さ、苦しさはよく分かるけど、それでも私は続けてくれますようにと願ってしまいます。そして、当たり前のように続けることを口に出してくれるハンブレに支えられています。有り難いことを、当たり前のように言ってくれて、行動で示してくれて、そんな強くて優しいハンブレッダーズが私は大好きです。続いていく道のりを、私は目を逸らさずに見続けます。何度だって会いに行きます。
続けてくれて、ありがとう。

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