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ペストは中世を変えた。では今は何か。

ペストによって中世ヨーロッパは大きく変化した。

当時、土地を握っていたのは領主で、そこで多くの人達は農民として囲われて生活していた。ペストによって領主の中でも亡くなる人が増え、この構造が瓦解していったのだという。

そしてこの時代に、教会を取り巻く権力構造も大きく変わり、それによってルネッサンスも開花していった。

日本の中世も、疫病がはやり、応仁の乱が起きるなど、混乱した時代が続いていたが、その後に戦国時代という、やはりこれまでの一つの幕府という権力構造を大きく変える時代だった。

では、コロナで大きく影響を受ける今の日本において、それに類する動きはないのか。

昨晩寝ながら考えていて一つ思いついた。

企業内における副業、兼業の動きだ。

副業、兼業解禁の動きは、昨今少しづつ始まっていたが、まだ少数の企業に限られていたと思う。それが昨年から一気に増えだした感がある。

これは仕事が減る中で、従業員の雇用を守る側面も大きいと思うが、この流れが続いていくと、日本の権力構造や意識も変えていくかもしれない。

企業に雇われるサラリーマンという構造は、中世でいうところの領主、領民の関係とほぼイコールだ。

この構造が崩れた時、どういうことが起きていくのか。

例えば、会社の中では「上司、部下」の関係性に揺らぎが生じるだろう。これまでは、「指示・命令」で回っていたものが次第に回らなくなってくる。仕事の価値を明確に伝え、それを部下に提示できない上司は次第に認められなくなるのだろう。現在管理職である自分は、こうした雰囲気を少しづつ感じはじめている。

自分はそんな化石のような人間のつもりじゃない、と思っていたら、実は自分が一番そうなっていた。みたいなことにならぬよう、日々変化に敏感にならねばと思うこの頃だ。


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