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vsへーレーンフェーン マッチレポート

残すところエールディヴィジもあと数試合。両チームともEL出場権を懸けたプレーオフ圏内を狙える位置でのダービー戦なのでお互い負けられない。

ヘーレンフェーンに関していえばここ数試合は少し、いまひとつな結果になってしまっているが、監督が変わってしまったということで、あまり直近の成績は参考にはならない。

一方のフローニンゲンは守備の意識をかなり重点させたことによりクリーンシートの試合が増えた。ただ、ここ最近攻撃陣がチャンスを作りながらも最後のところで精度をかいてしまう傾向にある。とくにヘーレンフェーンは直近、失点を重ねる試合が多いのでここで是非複数得点を期待したいところであった。

1.スタメン

(FC Groningen公式より)

《ヘーレンフェーン》
前々節のフェイエノールト戦では中盤の距離感が悪くパスの出しところがなくて詰まってしまったり持ちすぎなところがあった。そういった意味で新監督になったことにより、多少の変動はあることも予測されていたが、基本は4-3-3のまま。WGの位置には小林が久しぶりの先発。WGといっても実際はトロスビーと入れ替わる形でほぼ中盤としてプレーしていた。中盤のパスの循環をよくさせる狙いがあったのかもしれない。この前の代表戦ではワイドなところにも顔を出し、パスを供給していたのが印象的だったのでそういった面でも小林をスタメン起用したのはチームにとって大きかったのではないかと思う。

《フローニンゲン》
最近では試合ごとに中盤の顔ぶれが変わる傾向にあるが、今回はマヒが怪我で欠場ということもあり、フォーメーション図では4-4-2となっているが、実質はシールハイスワントップの4-5-1になっていた。スタートはハッサニが中央トップ下の位置にいたが、途中からは堂安とポジションを入れ替えたりしながらの可変的なシステムになっていたので、実際の試合を通して言えば両チームあまりこの布陣で戦ったという訳ではなかった。あくまで参考程度ということで。

2.徹底したキーマン潰し

ヘーレンフェーンの守備の方法としてはシンプルに言えば"キーマンを自由にさせないこと"であった。つまりそれは今回の対戦相手で言うと堂安律に対して激しくいくということだった。

他の選手がボールを持っている時はあまりプレスに行かず、陣形をなるべく保つよう意識が統一されていたが、堂安にパスが通った途端に複数人がチェックをかける。基本的にチェックに行くのは小林、フラプ、リーンストラの3人。そもそも堂安にすらパスを通させないように心がけられていた。だから、この試合堂安は見せ場すら作らせてもらえなかったし、フローニンゲンというチーム自体もかなり押し込まれる展開に。堂安がロストした直後、危うく失点という場面もあった。

今までオランダの試合でここまで堂安に何もさせてくれなかった試合はなかったのではないかと個人的には思った。エースのマヒが欠場という分、チームとして堂安中心でサッカーをしようとしていたのもあったかもしれない。

3.流れが変わった後半

前述のような状況により、前半から完全にヘーレンフェーンペースで試合が進んでしまい、ヘーレンフェーンが1-0でリードして迎えた後半始まってすぐバイス監督は堂安を交代させ、2試合連続ゴール中のポール・グラドンを入れ4-4-2に。さらにハンクーリに代わってブルンスを投入。

このあたりから完全にフローニンゲンのペースになる。個人的には堂安を応援する者として正直悔しいことだが、こればっかりはほんとに流れが変わったことを認めるしかない。

前半中盤で回されてたフローニンゲンは後半からプレスの強度を上げる。どれか特定の1人というわけではなく、とにかく中盤にスペースを作らせないように、最前線のシールハイスからブルンス、メミセ、ハッサニを中心に走り回りながら相手のパス回しを許さない。(レイスは少しアンカーの位置に)

さらに奪ったボールはサイドに早めにはたく。ヘーレンフェーンはここ数試合わりとSBの裏がウィークポイントであった。

その結果、フリーでハッサニは貰うことができ、正確なクロスから最後はグラドンが押し込み同点弾。後半からのチーム全体の修正が生んだゴールだった。

4.まとめ

フローニンゲンからするとあまり試合内容がよくない試合が続きながらも勝ち点をコツコツと積み上げている印象。でもそれはほんとに大事なことだし、なにより守備の意識が選手全員高いことが非常に良いベクトルに向かっています。後ろはもちろん、前線の選手でも必要最小限以上のプレスやパスコースを限定してくれているので、毎試合失点も1以下に抑えられています。
堂安もいまは思うようにボールがもらえず、マークも厳しいので、苦しい状況に立たされているが、必ず残り4試合でゴールやアシストのチャンスはあると思います。現にエクセルシオール戦やフラーフスハップ戦でも惜しいシーンはありました。

まずは今週のアヤックス戦。大方の予想ではアヤックスがメンバーを落とさない限りかなり劣勢の試合になると思うが、我慢をしながらも数少ない場面でも是非今までの鬱憤を晴らしてくれることを信じています。そしてチームとしてもなんとか食らいついてPO圏内にいってほしいなと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

第30節 ヘーレンフェーン1-1フローニンゲン
得点者:38‘ファン・アメルスフォールト(ヘ) 61‘グラドン(フ)

Next Game→vs AFC Ajax(H) 日本時間 4/21 1:30~

(Twitter @eredivisieより)



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