見出し画像

ARTチーム第3回:アバターポージング撮影編 〜エモートにはないこのポーズ、何?〜

はじめまして!アバター配信アプリREALITYのアートグループで2Dデザイナーをしております焼肉定食です。主にバナーや画像素材の制作など、「アバターアイテム」以外の2Dデザイン全般を担当しています。

さて、2021年8月2日に配信終了後の画面がアップデートされました。

表示されているアバターに、配信では出来ない様々な全身ポーズがついたことで密かな話題に。「可愛い!」などの感想や、「どんな法則でポーズが決まっているのか」分析するお声など、嬉しく拝見しております。

これは現在リリースされている「エモート機能」や「エモート付きギフト」とは異なり、Unityにてアバターモデルを呼び出し自由にポーズをつけたものとなります。

配信画面でアバターが動いてポーズを取るエモート機能に対して、こちらはあくまで静止画のみの撮影用として内部的に使用しているものです。配信終了画面以外でも、バナーや印刷物など様々な用途で使われております(詳しくは後述します)

今回は、普段どのようにポージング撮影を行っているか裏側をお見せしていきます。

1.スタジオ撮影

撮影に使用するアバターをUnity内のスタジオセットにお呼びして表示させたところです。(※アバターは社内で生成した仮のものです)

画像1

こちらの3名をソファーに座らせていきます。

画像2

わいわい

Unityで腕や脚の傾きを直接操作し、好きなポーズを取らせていきます。この時、いくらバーチャルの世界とは言え人間の骨格では出来ない苦しいポーズにならないように注意します(大学時代に少しかじった美術解剖学の授業を思い出しつつ慎重に・・・)その上で可愛く、かっこよく、魅力的に・・・

また、「座るポーズ」「アイドル風立ちポーズ」など汎用性の高いポーズは保存して内部で共有できるようにもしてあります。

ポーズをつけたらカメラ位置を調整して・・・

画像20

完成!

2.全身ポーズ撮影

今度は背景を透過させた状態で、1人ずつアバターにポーズをつけて撮影していきます。

こちらも前述のフローと同じく、Unityでポーズをつけて撮影していきます。主にイベント入賞時の印刷物や、バナーなどの制作に使われるため、見切れずに全身が入っているか注意します。

画像4

画像5

画像6

いい感じです!

ただし、印刷物に使われる場合は解像度をうんと高くする必要があり、スマホやPCの画面上で見るよりもアバターの細部・・・悪く言うと画像のアラがわかりやすくなってしまいます。「普段の配信では見られない高解像度の画像」って、それ自体はテンション上がるんですけどね!

そのため、細かい線の切れ目や、干渉して違和感のある部分をPhotoshopでレタッチ修正していきます。

画像7

髪の輪郭線が途切れたり、消えてしまっています。これを・・・↓

画像8

綺麗に修正することができました!

画像9

同じように装飾部分も線の切れ目がたくさん発生してしまっているため、修正していきます↓

画像10

かなり細かい作業ですが、街頭での巨大ポスターや等身大パネルなど大判印刷に使用されることも多いため、なるべくアバターが綺麗に見えるよう根気よく作業していきます。

画像11

髪の毛や襟の装飾など、かなり線の切れ目が発生しているので直したり↓

画像12

画像13

メガネと髪の毛も干渉しやすいため、直していきます。

画像14

このあたりを↓

画像15

こう!

画像16

また、このような衣装の貫通も可能な限り修正していきます。

画像17

画像18

貫通がなくなりました!

これは難しい作業ではなく、「トップスだけ表示」「ボトムスだけ表示」したアバターをそれぞれ撮影し後から合成しているだけなのですが、撮影風景は心霊写真のようでなかなか衝撃の強い画なので割愛します・・・笑

※なお、ここまで細かいレタッチ作業は「印刷物に使われる場合」のみで、バナーやWEB掲載の場合は大きく破綻しているなど気になる箇所があればそこだけレタッチ、といった運用をしています(線の切れ目を修正しても解像度の関係で潰れて見えなくなってしまい、あまり効果的ではないため)

3.撮影したアバターの用途

撮影したアバターは、REALITYアプリ内外問わずたくさんのところで使われています。

↑こちらはスタジオセットで撮影した画像が使われております。インタビューということで、和気藹々とした空気が伝わるように撮影を進めました(ギフトの数が増えたのでスタジオのセットもちょっぴり変わっています)

↑駅掲載巨大ポスターや、等身大パネルなどにアバターが使われております。普段使う駅や、有名なお店にREALITYのアバターが出ると感慨深く、弊社スタッフもプライベートでこっそり見に行っています。

レタッチに携わった身としては、綺麗に印刷されている・・・!とまずはひと安心しつつ、ユーザーの皆さんのお声を聞くと嬉しくなり、やる気がアップします。

REALITYアプリ内の「麻雀」でもポージングが使われています。リザルト画面や、いわゆるカットイン演出にも含まれていますね!

画像19

画像20

ガチャバナーは、アバターの衣装デザインを担当した2Dアーティストがポージング撮影を行うことが多いです(コンセプトや魅せ方への理解度が高いため)

これもとても楽しい作業なので、機会があればまた改めてnoteで裏話をしたいところ・・・!

4.最後に

これらのポージングをエモートにしてほしい!とのお声もよく聞くのですが、前述の通りエモートとは全く異なる機能のため、しばらくは内部での使用のみとなってしまいます(ごめんなさい!)エモートは別途様々なポーズを開発中なので、どうかお楽しみに・・・!

「アバターでこんなポーズが見てみたい!エモートがほしい!」などのご意見、ご要望があれば是非お寄せください!

また、REALITYアートグループでは、現在積極的に採用活動を行なっております。

2Dアーティスト志望でUnity使用経験のある方はもちろん、未経験でもレクチャー体制が整っていますので面接の際にお気軽にご相談ください!