マガジンのカバー画像

Scene series

21
キャスティングディレクター・Smitchのおすすめアーティスト紹介です。
運営しているクリエイター

#音楽レビュー

【S01:STORY】ピアノ2台で歌を奏でるユニット/call....it sings

ボーカル&ピアノの森本千鶴と、ピアノのヤエオ雄太による男女二人組ポップスユニット、call....it sings(コール・イット・シングス)。結成5周年を迎える二人の歴史とは。 1000人ホールでの結成ライブ「二人のユニット結成ライブは4ヶ月後、(高砂市文化会館)じょうとんばホールや。前金も払っておいたから」。 同郷ながら深い親交はなく、それぞれの音楽活動を行っていた森本千鶴とヤエオ雄太。二人は、馴染みのライブハウスの店主の行動をきっかけにしてユニットを結成した。 森

【S09:MUSIC】現実に根差した温かさと、神秘的な美しさを兼ね備えた楽曲群

ギター弾き語りのシンガーソングライターとして、10年以上のキャリアを積んできた尾上。彼の演奏や楽曲作りへのこだわりを訊いた。 独学で身に着けた『ギター弾き語り』へのこだわり尾上は体系的に音楽を学んだことがない。「上手い人って、本当にたくさんいるので。色んな演奏を見て、聴いて、良いと思った部分を真似しながら腕を磨いてきました」。あえて彼の音楽をカテゴライズするとしたら、フォークやポップスというジャンルに当てはまるだろう。 20年1月に予定されているワンマンライブでは、ピアノ

【S09:STORY】日常を歌うシンガーソングライター・尾上明範

ギター弾き語りシンガーソングライター、尾上明範(おのえ・あきのり)。東京を拠点に、栃木・千葉・埼玉・愛知・福井・島根など、日本全国のライブハウスや飲食店で歌っている彼の活動遍歴を聞いた。 「求められたら歌いに行く」スタイルが確立するまで島根県出身の尾上は、父親がギタリストだったこともあり、音楽を身近に感じながら育った。自身がギターと歌を始めたのは2000年ごろ。高校へ入学したことがきっかけだった。 憧れはエリック・クラプトン。当時流行っていたJ-POPも好んで聴いていた。

【S08:MUSIC】真っ白なキャンバスに夢を描く、エレガントなシンセ・ロック

vo.新井一徳(あらい・ただのり)とkey.菊地祐介(きくち・ゆうすけ)によるユニット・ELECTOILE(エレクトワール)。彼らの楽曲とパフォーマンスが志向するところに迫った。 唯一無二の『エレガント』を表現する楽曲作り現在、ライブでのレパートリーは10曲程度というELECTOILE。作曲とアレンジはほとんど菊地が担当している。「一昔前は、自分の作りたいものを思うがままに作っていました。でも現在は『どういうものを作ったらより多くの人に届くのか?』と考えながら作っています」

【S08:STORY】シンセサイザーロックユニット・ELECTOILE

vo.新井一徳(あらい・ただのり)とkey.菊地祐介(きくち・ゆうすけ)によるユニット・ELECTOILE(エレクトワール)。クールなサウンドとパフォーマンスはもちろん、親しみやすい人柄が魅力的なふたりの物語に迫った。 キックン☆イックンの結成新井一徳(あらい・ただのり)は、歌うことが好きな子どもだった。 月に1枚、新しいCDを買ってもらうことが楽しみで、収録されている楽曲の歌詞はもちろん、曲順まで全て覚えてしまうほど聞きこんだ。さらにお風呂場で歌ったり、ラムネのボトルを

【S07:MUSIC】カジュアルに触れられる、本物の音楽で世界を変えたい

ピアノ弾き語りを中心に多彩な活動を行っているアーティスト・小鳥遊音(たかなし・おと)。よくある『ピアノ弾き語りシンガーソングライター』の典型に収まらず、幅広い活躍をしている彼女の楽曲群の内実に迫った。 1st single『Himawari』19年5月に初のシングル『Himawari』をリリースした小鳥遊。普段は歌詞とメロディを同時に作っているが、本曲は過去の恋愛の思い出を書き起こすうちに「世に出すべき曲だ」と確信したことが制作のきっかけになったという。 「『Himawa

【S07:STORY】世界を創造するアーティスト・小鳥遊音

ピアノ弾き語りを中心に多彩な活動を行っているアーティスト・小鳥遊音(たかなし・おと)。路上ミュージシャンだった彼女は、19年春にPiano Barの店主を務め、1st singleを発売するなど活躍中だ。現在はアルバムの制作に勤しんでいる小鳥遊の軌跡とは。 『表現したいことを全て表現する方法』を探して東伏見駅北口から徒歩0分。かえで通り沿いのビルの2階に、Piano Bar 休憩時間#(きゅうけいじかん・しゃーぷ)という店があった。 ホワイトウッドの扉を開けると、日常から

【S06:MUSIC】人の心を動かす音楽は人を大切にすることから生まれる

Gt.&Vo.の箱守啓介(はこもり・けいすけ)とKey.&Vo.の赤司渉(あかし・わたる)による音楽ユニット・ワダノヒト。趣味嗜好は大きく異なるが、息ぴったりの箱守と赤司。彼らが作る楽曲や主催イベント、アーティスト活動の詳細に迫った。 ワダノヒトの楽曲作りと主催イベントワダノヒトの楽曲は、箱守が作詞作曲を行っている。「日頃の生活で気になったことや思ったことが膨らんで、曲になっていますね。『作ってる』というより、自然に『湧いて出てくる』感じです」と彼は語った。 筆者が彼らに

【S06:STORY】縁を繋ぎ、縁に生きる音楽ユニット・ワダノヒト 【後編】

Gt.&Vo.の箱守啓介(はこもり・けいすけ)とKey.&Vo.の赤司渉(あかし・わたる)による音楽ユニット・ワダノヒト。中学校のクラスメイトだった2人が18年の時を経て再会し、音楽活動を開始するに至った軌跡とは。 (※本記事の前編はこちら!) ライブでお客様に楽しんでもらうにはワダノヒトの2回目のライブは、同じく高円寺の老舗BAR・楽やへの出演だった。「せっかくだから、オリジナルをやってみよう!」と、オリジナル曲『あじさいのメロディ』を携えて本番に臨んだ2人だったが、ライ

【S06:STORY】縁を繋ぎ、縁に生きる音楽ユニット・ワダノヒト 【前編】

Gt.&Vo.の箱守啓介(はこもり・けいすけ)とKey.&Vo.の赤司渉(あかし・わたる)による音楽ユニット・ワダノヒト。中学校のクラスメイトだった2人が18年の時を経て再会し、音楽活動を開始するに至った軌跡とは。 (※後編はこちら!) 杉並区立和田中学校のクラスメイト杉並区和田出身の箱守啓介は、歌うことが好きな子どもだった。興味の対象は歌謡曲から流行曲まで幅広く、特にMr.Childrenのファンだったという。 中学生のころ、音楽好きな父親が新しいギターを買ってきたこと

【S03:MUSIC】時と場所にあわせて表情を変える、極彩色のハーモニー

ギター&ボーカルの如月簾(きさらぎ・れん)とBOKRA(ボクラ)による音楽デュオ・BOKRA and REN。ライブごとに異なる表情を見せる、彼らの楽曲の魅力とは。 楽曲制作は別々にBOKRAと如月はともに作詞作曲ができるため、楽曲制作は分業していない。それぞれが作ったオリジナル曲をスタジオ練習に持ち寄り、互いにダメ出しをしながら仕上げていく。練習の頻度は月2~4回ほどだ。 ごくまれに、二人で共作をすることもある。19年5月に発売するフルアルバムの表題曲『未熟者』は、その

【S02:MUSIC】ライブの中で生み出される、 陽気で軽快なポップ・ソング

vo.MentoS、vo.Juliy、gt.Akira、key.Yuri、per.金剛力士像の5人で活動しているボラカイJAPAN(ジャパン)。楽曲制作に見る、彼らの真髄とは。 ライブはいつでも「出たとこ勝負」 ボラカイJAPANの楽曲作りの中心となっている存在は、メインボーカルのMentoSだ。まず彼がギターでメロディを作り、スタジオへ持ってくる。それを聞いたメンバー達は、良いと思った部分を切り出し、繋げて、アレンジしていく。 「各自が好き勝手に演奏するというか、セッ

【S02:STORY】ハッピーになりたい時は、ボラカイJAPANのライブへGO!

vo.MentoS、vo.Juliy、gt.Akira、key.Yuri、per.金剛力士像の5人で活動しているボラカイJAPAN(ジャパン)。彼らのルーツを知るべく、JuliyとAkiraに話を聞いた。 南国リゾートのような音楽をボラカイ島は、フィリピンの首都・マニラから300㎞ほど南東の海に浮かぶ小島である。見渡す限りの白い砂浜、透き通った青い空、陽光を受けて輝く海は息をのむほど美しい。 バンド名にこの島の名前を冠する理由を訊くと、ギターのAkiraは「結成当時、メイ

【S01:MUSIC】2台のピアノとボーカルが紡ぐ、唯一無二のポップス/call....it sings

ボーカル&ピアノの森本千鶴と、ピアノのヤエオ雄太による男女二人組ポップスユニット、call....it sings(コール・イット・シングス)。彼らの特徴的な演奏形態と、キャッチーで親しみやすい『さくらら』をはじめとする楽曲群が生まれた背景に迫る。 「どんなユニット?」を説明しやすいようにcall....it singsのライブへ行くと、決まって見られる光景がある。ステージに並んだ2台のピアノ。一方に、どっしりと腰を据えるヤエオ。反対側には、路上ライブを行うピアノ弾き語りア