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【R30:WORKS】切なさと美しさを閉じ込めた楽曲群と、多様な媒体を利用した活動

Gt.&Vo.ニシタ ユウセイ、Ba.阿部 シュン、Dr.tuti.jp(ツチ)による3ピースロックバンド、City Lovers(シティラバーズ)。彼らの楽曲制作の裏側や代表曲『曖昧』の詳細、ライブハウスでの演奏にとどまらない活動内容に迫った。

実体験を素材にした曲作りと、代表曲『曖昧』について

City Loversのキャッチコピーは、「とにかく切ないギターロック」だ。

「恋愛は、終わり際が一番綺麗だと感じるんですよ。最初のころの『幸せいっぱい』みたいな空気感は、全然書けません」とニシタは語る。

「僕らの楽曲は、『好きな人がいるけど上手くいかない』って人に刺さるんじゃないかなと思います。実際、ファンの方には、恋の悩みを抱えている人が多いです。いつもMCで言ってるんですが、俺らの曲をちゃんと聴いてくれる人のことを分かってあげられるバンドでいたいですね」。

作詞作曲はニシタが担当し、ギター弾き語りでデモ音源を制作。メンバーに共有して、全員でアレンジを行っている。

「ほとんど、俺の実体験から作ってます。ギターを弾きながら、メロディとハマる言葉を一緒に探していますね。アレンジは、尺の変更とか、しばしば紛糾します」。

そんな彼らの代表曲は、2022年4月に配信限定でリリースし、1st mini Album『プロローグ』にも収録されている『曖昧』だ。

「ちょうど今のメンバーが揃う直前、21年の夏くらいに作った曲です。SNSに上げたら反響が大きくて、メンバーにも好評だったんで、とんとん拍子に制作が進みました」。

Ba.阿部 シュンは「初めて聴いたとき、素直に『良い曲だな』と思いました。ベースのフレーズもアレンジし甲斐がありそうだなぁ、と。ニシタが作るCity Loversっていう意味では、一番『らしい』曲じゃないかな」。

Dr.tuti.jpも同意する。「僕は元々、暗い曲が好きなので、『暗い曲きたー』ってテンション上がりました。それに、暗い曲を作るのって難しいんですよ。特に最近のロックシーンは明るい曲が多いから、その点でも気に入りました」。

物悲しくも重すぎないキャッチーなサウンドに、「愛されないならもういいよ」という歌詞が強く耳に残る楽曲だ。

離れようとしても離れられない、どうようもない恋に悩んでいる人は、ぜひ彼らの楽曲を聴いてみてほしい。

インターネットとリアルをハイブリッドして

2022年4月以降、6曲を配信リリースし、それらをまとめた1st mini Album『プロローグ』を10月に発売したCity Lovers。

23年4月30日には、自主企画の開催と合わせて、新たな音源を発表する予定だ。このリリースの様式には、彼らなりのこだわりがある。

「今は、曲で聴く時代ですから」と熱弁をふるうのは、tuti.jpだ。

「特定のアーティストのアルバムを買うより、たとえばSpotifyのプレイリストを選んで、一曲ずつ聴く方が多いですよね。だからアーティスト側は、楽曲をシングルとして配信リリースして、聴かれるチャンスを増やすべきだと思うんです」。

一方で阿部は、「CDとして発売することの良さもある」と考える。

「手に取れる物が好きって人は一定数います。現品にしかない味があるというか。自分たちにとっても、誰かと初めて会ったとき、名刺代わりにお渡しできるなどのメリットがあります。音源配信と、盤と、いいところのハイブリッドでやっていきたいです」。

そうした彼らの活動方針は、ライブハウスでの演奏を軸としつつ、SNSなどを活用する姿勢にも表れている。

たとえばInstagramでは、ニシタのギター弾き語りを主とした配信を行っている。「最近は週6回くらいのペースでやってます。時間は23時ごろからですね。初めは2、3人しか視聴者がいませんでしたが、続けているうちに増えてきました。バンドの動員に比例してる気がします。ライブで俺らを知って、インスタを見に来てくれたり、逆もあったり。相乗効果が生まれています」。

ごくまれに、阿部とtuti.jpも参加して、全員で雑談する日もある。

「他愛もない内容から、ファンの方の恋愛相談まで、色んなことを喋っています」。ステージに立っているときの彼らとは、また違う一面を垣間見ることができる。

YouTubeでは、代表曲『曖昧』のMusic Videoや、ライブ映像を公開中だ。制作は、写真家兼映像作家のエドソウタ氏に依頼。ドラマシーンと演奏シーンを組み合わせ、インディーズとは思えないクオリティに仕上がっている。

「『MV録るならぜひお願いしたい』と思ってた人に、全部お願いしました。もっともっと多くの方に見ていただきたいです」と、ニシタは胸を張る。ぜひ、様々な媒体で、彼らの魅力に触れていただきたい。

text:Momiji

INFORMATION

2023.04.30(Sun) open 17:30 / start 18:00
City Lovers presents Digital Single「あとがき」リリースイベント“あとがきの続き”

[会場] 下北沢近松(東京都世田谷区北沢2丁目14-16 北沢プラザB1F
[料金] 前売¥2,400(+1drink) / 当日¥2,900(+1drink)
[出演] City Lovers / The Docci / 浪漫派マシュマロ / Wick Winkle / pale diary

Digital Single”曖昧”他多数、各種サブスクリプションサービスにて配信中


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