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6月はプーシキンの詩②

さようなら、いつまでも変わらぬ樫の木たちよ!
さようなら、つらなる野原ののどかな世界よ、
そして あまりにすばやく飛び去った日々の
つかの間の気晴らしよ!
さようなら、トリゴールスコエ、ここでは喜びが
私をいくたびとなく迎えてくれた!
私があなたの心地よさを知ったのは、
永遠にあなたを捨て去るためだったのか?
あなたから思い出を持っていくが、
心はあなたに残していこう。
きっと(甘い夢想かもしれない!)
私はあなたの野原にもどり、
菩提樹の茂ったおおいの下に、
トリゴールスコエの丘の斜面にやってくるだろう、
親しいくつろいだ雰囲気と、
陽気さ、優雅さ、そして知性の讃美者は。
                   1817(リツェイ卒業後)

注釈:プスコフ県のプーシキンの母方の領地であるミハイロフスコエから帰還後に書かれた。プーシキンはここにリツェイ卒業後の1817年夏、5週間滞在した。
トリゴールスコエ:隣の領地、領主はプラスコーヴィヤ・アレクサンドロヴナ・オーシポヴァ(1781-1859);詩人はしばしばここに訪れ、生涯を通じてオーシポヴァとその娘たちとの友情関係を保っていた。

Простите, верные дубравы!
Прости, беспечный мир полей,
И легкокрылые забавы
Столь быстро улетевших дней!
Прости, Тригорское, где радость
Меня встречала столько раз!
На то ль узнал я вашу сладость,
Чтоб навсегда покинуть вас?
От вас беру воспоминанье,
А сердце оставляю вам.
Быть может (сладкое мечтанье!),
Я к вашим возвращусь полям,
Приду под липовые своды,
На скат тригорского холма,
Поклонник дружеской свободы,
Веселья, граций и ума.

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