下図はまだまだ序盤の局面です。

よく出合いそうな局面です。白の手番ですがどんな手が思い浮かぶでしょうか？

手が広そうな局面ですが、白はひとつ大きな制約を受けています。それは、g4に黒のビショップがいることです。Bxf3としてきた時にgxf3と取り返せるのでクイーンが効いていなくてもよさそうですですが、それではキングの頭が開いてしまい守りに不安が生じます。

つまり白はクイーンを今のラインから移動しにくくなっています。h3としてもBh5とされれば状況は変わりません。

こういう時は焦らず少しずつ手を広げながら相手の手を待ちます。

例えば、

こんな進行の後に、

こんなふうに少しずつですが駒組みを良くしていきます。別の言い方をすれば、g4に黒のビショップを釘付けにしている間に白は駒組みを進めてしまうわけです。

最初の図の局面でビショップをe2に引く選択肢もあります。

この場合、相手次第ですが、数手後にクイーンを交換する展開になりやすいです。どちらが指しやすいかは棋風によって異なるかもしれませんが、前者のように力を溜める指し回しのほうが中盤以降の破壊力が増します。