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WEB Re-ClaM 第66回:クラシックミステリ原書刊行状況(2024/1-2)

新刊の編集・記事作成やら別途の翻訳やら、色々やっているうちにまた一月飛ばしてしまいました。うーん反省しきり。

2024年1月:
★John Dickson Carr / The Problem of the Wire Cage (1939, American Mystery Classics)

★Ethel Lina White / Fear Stalks the Village (1932, British Library Crime Classics)

2024年2月
★Helen Reiley / McKee of Centre Street (1933, American Mystery Classics)

★Carol Carnac / Impact of Evidence (1954, British Library Crime Classics)

★James Ronald / This Way Out (2024, Moonstone Press)

まず1月の本。ジョン・ディクスン・カー『テニスコートの殺人』の原書はさておき(日本では近年新訳され、当たり前のように入手できるが、英米では30数年前のバンタムのペーパーバックを最後に再発されていないので向こうのファンにとってはもちろん貴重な一冊)、エセル・リナ・ホワイトは嬉しい。いわゆる「ポイズンペン」ミステリの初期の一例として興味深い一冊です。
2月のヘレン・ライリーは、今年論創から翻訳の予定もあるトカないトカ。翻訳が出るのはマッキー警部シリーズの第8作という話なのだけど、これはそれに先立つ第4作。ダブルデイ・クライムクラブの顔といってもいい人気作家の作品が日本でもついに読めるとは驚き。
キャロル・カーナック(=E・C・R・ロラック)は以前この叢書から出たCrossed Skis(1952)よりも後の1954年の発表。30年代の作品が主に翻訳されているロラックだが、実は40年代後半から50年代の作品にもいいものがあるトカないトカ。この辺りは自分で読んで確かめてみるしかありません。
ジェイムズ・ロナルドは昨年末に二冊出たシリーズのとりあえず完結本。続編については何の情報もありませんが、途切れず出てくれることを期待しましょう。

次回はできるだけ、お待たせせずに公開したいところです。それでは。


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