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何を考えてるの?

学校が始まってから目もまだ起き切らない脳が夢から離れた瞬間に義務教育初年度から積上げてきた遅刻をしてはいけないという反射で起きるようになった。それが、休みの日まで。
久しぶりに用意した休暇の日、の午前5時34分珍しく彼女以外の人からLINEが来てる。アイコンだけじゃ誰か分からなくて開いてみると「今何考えてる?」
未だに起き切らない脳みそに違う音声で読み上げてみてもなかなか理解できない。怒られてる?何に対して?なんでこんな朝に?オールしたの?それとも夢で何かみたの?既読を付けたのなら早く返信しないといけない気持ちと直感的なこれにはちゃんと考えて返信しないといけないという気持ちで頭にも心にも言葉浮かんでこない。
結局タスクの面で僕が何を考えてるのかを書いて送った。確かに、今何考えてるんだろう。

夢を見ずに二度寝から覚めたのは昼前、沖縄旅行に行ってる彼女からのモーニングコールに適当に返信する。(適当ってテキトーじゃないですよ?)

いま目の前にある2つのクリエイション、ひとつは授業、もうひとつは劇団の、そして少し先の台本。春の訪れなのかみんな熱が入ってどこに放出したらいいか分からない状況。1年前の自分に言いたかったことを今年の人たちに言いたかったけど結局言えずじまいだったもの、今がモチベーションの最盛期であるということ。バイト、友人関係、夢、学校、理想の自分像。段々と熱は下がってきてココでしかできないことが見えずにココはこれしかできないと落ち着いてきてしまう。そんなことをバイト帰りの自転車で考えてたけど、結局また自分に言うだけになってしまった。
今年こそはともう一度春一番と共にやる気や熱を持って自分や周りに力を入れ出すけど、出し方や方向が分からずに荒れ狂ったゴジラ状態、が沢山いるスタジオ。簡単に人を殺してしまいそうで怖い。
いつもみたく自分だけの何に使うかも分からないメモに感じたことを書き留めるけど、それって何をしてたんだろう。何を考えるのか分からないあの人、僕の中身を整理しようと殴り書き。
授業終わりに講師からあなたは分かってるんだからちゃんと発言しないと_先生、僕何にもわかってないですよね、それは言えずに_あ、はい。そうっすねと頬を上げて返答。

演出を付ける時、大体はどこかのWSや稽古場で聞いたことを自分なりに消化してから蓄音機みたく発話してることが多い。
部活のリフレクションの時に後輩が_最近出てくる言葉とかがどこか何かを模倣したりような感じがしてて_と困った時の癖である耳の上を触りながら話していた。
その時はまさか高校生から”模倣”という言葉が出てくることに少し驚いていたりしたけど今思えば、僕はいまそれに似たような状況にあって何となくそれは自分にとっていいことなんではないんだろうなということだけ分かる。何にも考えてないようで、まだこのゴジラに話しかける勇気が持てなくて。

久々の休暇、何となく映画を観ようかなと2駅分揺られて映画館へ。2年ぶりにコナンを観ようかなと思ったけど僕がいつも座る客席真ん中の少し下手の席が埋まっていたのでエレベーターに貼ってあったゴジラを観ることにした。小さい時は映画が始まる前はなんか緊張したり音が心臓にまで響いたりしてたけど今はポップコーンの咀嚼音と、さっき長文を返した人からの返信が気になる。ゴジラが共闘する話はなんか色々と重なって上手く飲み込めなかった。
多分今頃海ではしゃいでる彼女にゴジラ見てきたよ〜と連絡して帰路に着く、つもりだったけど誰かと話さないと片付かないことが多すぎて友人を飯に誘った。

人から言葉を投げられた時、それがどうして僕に投げられたのかを考える。人に言葉を投げる時、どうすれば相手が受け取れるのか、どこに投げれば受け取れるのか、何を投げたら受け取れるのか、受け取って、何を考えるのかを想像する。どんな名言も格言もそのシュチュエーションがないと独り言になってしまう。ねぇ、君はいま何を考えてるの。

照明案を考えようと友人の家に上がってきっと僕がずっと聞いてると正しいことを言おうとするからスマホをいじりながら右耳だけで聞いておく。経験則から考えれることもあるけど、まだ彼が何をしたいのか、今回の公演をどうしたいのかが分からない。あの子はゴールデンウィーク明けどんな感じで学校に来るのだろう。みんな何を思って稽古場やスタジオに来るのだろう。ねぇ、もう1回話そうよ、

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