15 ダビング法 16 ミラーリング 17 ペーシング

◆ 15 ダビング法
立ち姿勢、お辞儀、発声、8大用語など基本動作を教える方法です。
1.グループの中で、ひとりもっとも上手にできているメンバーをピックアップします。そしてマンツーマンで、ブラッシュアップして、手本になるレベルにします。
2.グループメンバーを一列に並ばせます。モデルに選ばれたメンバーが、メンバーの前に立ち、一人ひとり、基本動作を真似させて行きます。
3.一対一の関係で、ダビングするように真似していき、目の前のメンバーができたモデル役が判断したら、列の隣の人に移動していきます。
4.こうして一人ひとり、教えていきます。インストラクターは、モデル役のレベルが落ちていないか、メンバーに対する判断があまくないかをチェックすします。
5.こうしてメンバーができるようになったら、全員でそろえてみます。
基本動作を学ぶときに使います。グループのモデル役を任命し、そのメンバーにグループのレベルつくりを任せます。自分達で協力し、妥協しない関係を維持することで、自発的なグループの空気をつくります。
ここでモデルに選ばれたメンバーは、その後現場に配属されてからもレベルがダウンすることはありません。

◆ 16 ミラーリング
コミュニケーションの体験学習です。
1.2人一組、ペアになってもらい、向かい合わせに座ってもらいます。このとき、椅子は「ハ」の字の形、互いが斜めになるようにします。
2.最初は、自由なテーマで3分間、おしゃべりをしてもらいます。時間がきたら、中断して、互いに相手の仕草で気付いたことをフィードバックします。
3.じゃんけんをしてもらい、負けた者は相手の仕草の真似をするように伝えます。再び、3分間、おしゃべりをします。
4.始めのうちは照れてしまい、真似ができないメンバーが多いので、インストラクターが背中を押します。3分経ったら、役割を交代します。
5.相手の仕草を真似ながら話をすることで感じたことを話し合います。
ミラーリングというスキルのひとつです。正確には、相手が右手をあげたときに、こちらも右手をあげることをマッチングといい、鏡に映ったように左手をあげることをミラーリングといいます。
自分と同じ動きをする相手に対して、人は共感性を抱いて、心を開いていきます。対人関係を積極的につくるときに活かします。
小さな仕草を真似ることで十分に効果があります。たとえば、呼吸です。相手が息を吸ったら、こちらも吸う。
一日の中で、鏡をみる機会の多い女性ほど、気持ちに強さ、明るさが生まれやすいといわれます。鏡のなかの「自分」がミラーリングをしているので、心が開かれます。また、自分の思い通りに動いているという錯覚が生まれて自信につながる効果もあるそうです。

◆ 17 ペーシング
コミュニケーションの体験学習です。
1.2人一組、ペアになってもらいます。そして、向かい合わせに座ってもらいます。このとき、椅子は「ハ」の字の形、互いが斜めになるようにします。
2.最初は、自由なテーマで3分間、おしゃべりをしてもらいます。時間がきたら、中断して、互いにあいての仕草で気付いたことをフィードバックします。
3.じゃんけんをしてもらい、負けた者は相手がよく使う言葉、単語を意識して使うように指示します。再びおしゃべりしてもらいます。
4.始めのうちは照れてしまい、真似ができないメンバーが多いので、インストラクターが背中を押します。3分経ったら、役割を交代します。
5.相手の言葉を真似る=もっともシンプルな形が、相槌であると伝えて、積極的に相槌をいれるようにいいます。相互に、感じたことを話し合います。
ペーシングは、言葉のミラーリングです。相手がよく使う言葉、単語を挟みながら会話をすることです。シンプルな形は、相槌です。ただ頷くのではなく、相手が言った言葉を返すと会話がスムーズになります。さらに、同じ意味を持つ違う単語を返すようにします。
趣味について話をすると、自然に共有している言葉、単語が登場するので心地よい会話になります。これと同じ効果を狙って、意図的に働きかけるトレーニングです。

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