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障害者ヘイト論

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自分が受けたもの、自分が誘発したもの、世間が広めたものなど。
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記事一覧

「精神疾患者にwbc優勝を喜ぶ権利はない」と言われた件

ひとまず優勝おめでとうございます 自分は野球が好きだ。日本の野球も、メジャーリーグも両方見ている。何ならアジアの野球もたまに情報を探るくらいだ(ハンファ・イーグルスとか気になる)。それぞれに贔屓球団があって、そうでなくても面白いプレーやナイスプレーがあれば楽しい。それは野球以外でもサッカーでもバスケでもバレーでもラグビーそうだし、その中で殊更野球が好き、というだけの話だ。ちなみに自分がやるとなると全くダメだ。  自分は運動神経がまるでダメ、発達性協調運動障害であろうと思われる

世界自閉症啓発デーに寄せて

自閉症とは言うものの 今日は世界自閉症啓発デーらしい。青いものを身に着けろだの身に着けるなだの意見が真ん中からパッカーンと別れてわからない。そもそも自閉症というものが私はわからない。重い軽いがあり、自分などは高機能自閉症と呼ばれる自閉スペクトラム症という者に分類される。重い方になると日常生活がままならず、療育手帳が降りると聞く。私としては、重い人には不謹慎だとか、贅沢な悩みだとぼこぼこに袋にされるかもしれないが 「こんな中途半端な無能の迷惑者になるなら重度の何もわからない自閉

命を盾にした覚えはない(4.13の配信事件に寄せて)

何度も見た瞬間・何度も迎えた瞬間 先に言っておくと、私はまだコレコレ氏の動画を見ていない。ただ、まとめサイトや各配信者の言及を取捨選択して「彼女ら」の顛末を知っただけに過ぎない。無論、彼女ら本人のTLも、30分に及ぶ配信自体を見たことも無い。私は自分のことで手一杯で、自分ですら職場のお局のパワハラと上長のセクハラ、オフの趣味での問題で頭が破綻し緘黙状態となり、11回の建物から真昼間に飛び降りようとしていたところだった。  理由は違えど、私も彼女らも追い詰められていた。病んでい

この国で一番手っ取り早く救いを求める方法は「偉い人をぶっとばす(物理)」ことかもしれない、と言う悪い気づき

「お悩み相談枠」という見世物小屋  もはや斜陽(と一部で公言されている)ツイキャスで、しばしばジャンルとして開かれているのが「お悩み相談枠」もしくは「なんでも相談枠」である。実際固定客のような人間が相談していることもあるし、飛び入りで相談している人もいる。客層は様々。正直主のそれまでの行いやそのチャンネルの辿ってきた歴史によるところが大きい。  例えば若い子の多いコレコレ氏の配信などでは(ツイキャスではなくYouTubeライブだが)比較的真摯に向き合った内容が多い。もちろん電

今日の書きちらし寿司「そのメンヘラはメンヘラですか?」

めんどくさいけど事の由来 今は大雨が降っている。机の上は手芸グッズが雪崩を打ってマウスがまともに動かせない。頭はあまりにもTwitterの言説がひどすぎるのと職場のフキハラ更年期お局(課長をも無視する!)にやられて昼寝(強制シャットダウン?)していた。記憶がない。キーボードの隙間に破砕したレジンが挟まっているかもしれないので誤字があるかもしれないので許してほしい。初心者用羊毛フェルトがあふれ出ていて怖い。 「メンヘラ殺すべし」おぢさん登場  では本題。最近なんというのだろう

昨日の書きちらし寿司5.1「自切」

カニの自切、ヤモリのしっぽ 自分より強く怖いものたちに追われた時、動物はどうするだろうか。命がかかった時、よほど体が再生不可能な動物(大体はこちらだ)は、死に物狂いで抵抗して死ぬか、瀕死で生き遺る。仲間を呼ぶ、と言うことが出来る生物もいるが、それは習性として普段から群れを形成していないといけないし、群れが戦えるだけの力を持っていないといけない。群れVS群れで片方の群れが弱ければ蹂躙されて終わりだ。  話を戻す。一部の動物では、自分の体が再生可能なものがいる。カニやヤモリである

「申し訳、ない」とは言わない。絶対に。

とはいえ詫びるべきことは詫びる 世の中には義理とか人情とか、色々しがらみがあって、謝るべき時に謝らねばならないことがあるというのも私はいい年だから知っている。傷つけてしまった人に謝らねばならないことを知っている。独りだけで身を守るために嘘を重ね、自分のことを思って助言をくれていた人を疑った自分ならば猶更。  だから、たくさんの自分を作ってしまってごめんなさい。  自演みたいなことをしてしまってごめんなさい。  何人もの人を疑ってしまってごめんなさい。  障害者でごめんなさい。

生れを忌避されたことが君はあるかい

「今すぐ死ぬべき脳の病気」と言われた日 私は障害者だ。さらに詳細に言うなら、発達障害、自閉スペクトラム症積極奇異型とADHD不注意優勢と双極性障害Ⅱ型の3重奏だ。自閉スペクトラム症と言う名前がわかりづらければ一昔前の「アスペルガー症候群」と言う名前で呼べばわかりやすい人がいるかもしれない。そうだ一時期、ネットスラングとして、あるいは現実で、心なき言葉として軽口として「このアスペが」「お前アスペだろ」と「このガイジ」「ガイジが」と同じくらい軽い言葉として使われていた言葉だ。手帳

頭の中で繰り返される言葉、削られる精神、私でない「私」

特性上「言葉や場面が脳内で回る」 私のこの特性がどの障害由来のものなのかは分からない。ただ、ある人曰く「脳に障害による不具合のある死んだ方が夜のためになる人」であるところの私は、音楽ならばワンフレーズ言葉なら同じフレーズをまるで音飛びしたCDのように繰り返し繰り返し脳内で流すことが出来てしまう。望むと望まざるに関わらず。だいたい望んではいない。そう例えば、先程引用したある人の言葉もそうだ。  それが四六時中、どこにいても、職場にいても、山にいても、自分の部屋にいても、街にいて

崩れ落ちた虹の橋

ようやくPCの前に座った 前回の記事は個人的にすさまじいものであった。熱が出ているのではないかというほど新陳代謝が狂っている体で、ひたすらネットの海と本からかきあつまたままの障害者への、私への憎しみの言葉を反芻しそれが繰り返されるのだと何度も何度も書いて、狭いスマートフォンの画面でポチポチと打って血走った目でじっと画面を見て書いていた。  あれからも夢の中では変な夢ばかり見る(斬首されたり晒されて家に人が押しかけたり職場で自分が暴れたり等)し、物は失くすしこのノートと連携して

死ぬべき人が生まれた日

「犯人確保」で目覚めた日 私は何年前かの今日、否、この記事を書いている時点では数日前この世に生を受けた。その事実は大変残念なことであるし、多くの人に申し訳ないと思う。何せ「生まれつき脳に欠陥があって死んだ方が世のためになる人」とまで評される存在なのだから。しかし人と言うのはそう簡単に色々試したとて死ねるものではない。そしてそこでしたり顔で「またメンヘラがかまってくれと命を盾にしているぞッ」と言われても、そちらが言いだしたことなのでどうしようもないことなのである。  がんのよう

けだものは檻の中へ

「傷ついた」ボタン押し大会 名は明かさないが、彼女を散々苦労した同じ発達系統の障害当事者の純朴な女性、だと思っていた。最近結婚して幸せそうで、私も祝福して色々欲しいものリストなど送ったものだ。私はその女性とその日、通常通り話し(大体私が慰める側に回る)、その後彼女は悩み相談スペースに入った。私はそれまでスペースという場所に入ったことがなく、デスクトップPCだったこともありリスナーに徹していた。  ホストやスピーカーは彼女――仮にAさんとしよう、意外は発達障害を持ったらしい50

私は私がわからない

 「自分軸を持つ」「自分を大切にする」「自分思考」と言う言葉を立て続けに浴びた。大切なことだと思う。私も病院で独房から出た後に読んだ『美醜のリベンジ』と言う本で一瞬解りかけた。  他人の意見に左右されないだとか、自分が選ぶ側になってもいいんだ、とかそいう言う趣旨のことが言いたのだろうなと悟ることはあった。自己肯定感も歪ながら培われ、退院への第一歩となった。  しかし、結局私の足を掴んで離さないものがある。私を脱皮させないものがある。全ての邪魔をするものがある。 「醜悪な

「怒るなら、お勉強しといてよ 基礎知識」発達当事者から読んだ『夫と心が通わない』感想①

本の趣旨をすっとばし濫読まず障害者が何故この本を買ったのか?に答える  私の最近の趣味は、家族もののエッセイ漫画を濫読することになりつつある。場所をとるので大体は電子だが、たまたま立ち寄った本屋で気になるものや電子でずっと先延ばしにしていたものが見つかった場合はフラッと衝動買いすることがある。昨日も書店に立ち寄り、エッセイ棚を覗き、最近サジェストによく出て来るエッセイを見つけた。  それがアゴ山女史原案、鳥頭ゆば女史著(作画?)『夫と心が通わない』だった。  私は書店に