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【読書感想文】また、同じ夢を見ていた


 読者諸君、夜分遅くに失礼する。残業が長引いて、帰るのが遅くなった。もう眠い。布団に包まりまくりたい衝動を何とか抑えて、寒い部屋で腕まくりしてみた私だ。

 住野先生は、ちょっと人生について考えてみないか? みたいな問いかけが非常に上手いのだ。決して押しつけがましくない訴えが、読者の心に刺さる。私はもう何度も心臓を貫かれて重傷どころではない。人生について幾度も考え抜いた挙げ句、考え過ぎて路頭に迷っている。

 しかし、住野先生が書く物語は、どんな終わり方をしても、”明日からの生活、今日までよりちょっとだけ頑張ってみようかな”と思える。そこが素敵である。毎度毎度、感嘆するのだ。私がいくら路頭に迷っていても、取りあえずは一日ぐらい頑張ってみるか……。と勇気と元気をくれる。

 読者諸君も、眠れない夜や憂鬱な朝があるなら、是非「また、同じ夢を見ていた」をお勧めしよう。良い夢を見て、良い人生を送ってほしい。もし読まない場合は私が夢に出て行くので注意するように。

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