「本物であること、嘘がないこと」熊本で3代続く老舗喫茶店・岡田珈琲社長
熊本在住コミュニティマネージャーのYukiです。
「人と人をつなぐ」をテーマに、イベントユニットRedDotとして活動しています。
熊本シティFM(FM791)さんの番組Windy(パーソナリティ:風戸南陽子さん)内で、毎月第2金曜日朝7:20〜ラジオインタビューコーナーを担当させていただいています。
このコーナーでは、私の周りで様々な活動をしている素敵な方をゲストにお招きし、お話を伺っていきます。
放送の裏話や収録後のアフタートークなど、こちらのnoteにまとめています!
★過去のインタビュー記事はこちらから
なかなか人と直接会うことが難しい状況の今、このコーナーを通して新たな出会いを楽しんでいただければ嬉しいです!
インタビュー第6回目は、
熊本を代表する老舗珈琲店・岡田珈琲社長、岡田佳子さんです。
岡田 佳子さん
1945年創業の岡田珈琲3代目社長
Okada Coffee&Sweets(シンガポール法人)代表
Y「岡田さんはこれまで月の半分はシンガポールにいらっしゃったので、こうして日本でお話が伺えて嬉しいです!」
岡田さん「ありがとう!」
Y「岡田さんとの出会いはシンガポール店ですよね。私がシンガポール時代に勤めていた会社のオフィスが岡田珈琲シンガポール店の近くで、ランチタイムやカフェタイムに大変よくお世話になりました!」
岡田さん「いつもくまモンのトートバッグを持ってランチに来てたよね 笑 私はオープン前からずっとシンガポールと日本を行き来していたから、あるときお店で『いつもくまモンのバッグを持って食事しに来るお客さんがいる』って、現地スタッフから聞いてたのよ」
Y「そうでしたか!笑 くまモンがつないでくれたご縁ですね〜あと、岡田珈琲さんに行くと熊本県民に出会う確率が高かったです 笑」
香港やシンガポールで感じた「日本らしさ」
Y「現在熊本に5店舗とシンガポール店を展開されていますが、お客さんの反応や商習慣の違いを感じることってどんなときですか?」
岡田さん「日本で当たり前になっていることに感動されるよね。例えば、コーヒーを温めたカップで提供することに喜ばれたり、注文前にまずお水をサービスすることに感動されたり。」
Y「なるほど。日本だと当たり前になっているけど、海外ではそのサービス自体に特別感があって、非日常な感覚になるんでしょうか。仕事の合間のランチやカフェタイムにそんなサービスを受けられるのは、確かに特別な体験でしょうね!」
岡田珈琲サテライト店。熊本の中心部、上通の入り口にあるこちらの店舗では、
1階はコーヒー豆やお菓子、ケーキなどを販売、2階は喫茶スペースになっています。
ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ全国大会決勝に進出された方が在籍しています。カウンター席では、一杯ずつじっくり丁寧にコーヒーを淹れられていく様子を眺めながら、至福の時間を味わうことができます。
岡田さん「あと商習慣として圧倒的に違うのはスピード感ね。何か新しい取り組みを始めようというときに、ぱっと行動する。日本だと検討を重ねて重ねてやっと実行に移すのに対してね。」
Y「日本は、習慣的に失敗を恐れるがあまり会議ばっかりしてる、って聞いたことがあります。」
岡田さん「もちろん良い面もあるのよ。事前に想定ができて、大きな失敗が防げる。でもいつもその状態だと、タイミングを逃すことも多いのよ。」
岡田さん「あと、シンガポールでは、経営者が現場に立つことを珍しがられるね 笑 私は日本でもシンガポールでも、コーヒー豆の焙煎もするし、店舗でコーヒーを淹れたり、キッチンでケーキ製造をしたり、喫茶で接客したり、スタッフに教育したりするからね。シンガポールだとオーナーや経営者はマネジメントする側であって、店舗で直接サービスすることは少ないみたい。」
Y「確かに!私、シンガポール時代は飲食店の経営者や店長とお話することが多かったですが、特にローカル店だと、オーナー/経営者/店長/スタッフ/と明確に線引きがされていて、実際にお店にいるのは、店長やスタッフだけということがほとんどでしたね。現地の経営者は「どう?うまくいってる?」って、たま〜に様子を見に来るくらい。オーナーや経営者とは会ったことない、ってスタッフもいましたから。」
心からやりたいことをやらないと本物が伝えられない。
Y「あらゆることに一生懸命な岡田さんのモットーは何ですか?」
岡田さん「日本人であること。基本中の基本だけど、約束を守ること、勤勉であることを大切にしています。
あと本物であること、嘘がないこと。岡田珈琲は1945年創業で、喫茶としては約60年の歴史があって、私は3代目。伝統を背負いながら歴史を守る、古いものも進化しないといけないし、日々全力疾走よ!」
Y「今や岡田珈琲さんの看板商品であり、上通の夏の風物詩でもあるアイスキャンディーは岡田さんの発案なんですよね!シンガポールの九州フェアでも、とっても人気でしたよね!」
Y「私いつも思うんですが、岡田さんのそのエネルギーの源やモチベーションってどんなところにあるんでしょう?」
岡田さん「心からやりたいことをやる、じゃないと本物が伝えられない」
Y「素敵なお言葉!まさに岡田さんがこれまでに取り組んでこられたことが、この言葉に集約されているんですね。岡田珈琲さんのホームページにもあった、「コツコツと、毎日をまじめに続けることでお客様に少しでもおいしいコーヒーと、おいしいお菓子を」という一文がとても素敵だなと思いました。」
岡田さん「心からやりたいことをやってるから、本物で嘘がないものを提供できるのよね。」
Y「う〜ん、とても刺さります。。。なかなか先が見えない日が続きますが、私自身も毎日をまじめに、今やれることをコツコツと続けて、心からやりたいことを実現していこうと思いました。」
アジアのコーヒー豆のレベルアップを!
Y「日々歴史と伝統を守りながら、挑戦を続ける岡田さん。次にチャレンジしたいことがあると伺いました。」
岡田さん「Qグレーダーの資格を取ります!」
Y「Qグレーダー・・・?初めて聞きましたが、どんな資格ですか?」
岡田さん「コーヒー豆の国際鑑定資格です。今コーヒー豆は、中南米やアフリカ産の市場価値が高いんだけど、アジアにも質の良いコーヒー豆はたくさんあるのよ。その価値は徐々に高まっているんだけど、私自身アジア人であること、日本人であることを活かして、アジアのコーヒー豆のレベルを引き上げたいと思っています。」
Y「調べてみたら、Qグレーダーの資格を持つ人は、世界に約4000人、日本では約300人しかいないと言われている、超難関の資格なんですね。この資格を持った人が世界中のコーヒー豆の格付けをする、というわけですね。アジアの中では、インドネシアのコーヒー豆はよく見かけます。コピルアックも高級豆として有名ですね。」
岡田さん「アジアの中ではインドネシアのコーヒー豆は有名よね。でもそれ以外にもアジアには質の高いコーヒー豆があるのはあまり知られてないのよね。例えばラオスのコーヒーとか。」
Y「ラオスのコーヒー豆!それは知りませんでした。飲んでみたい・・・私もアジアのコーヒーを味わってみたいですね。Qグレーダー資格取得、がんばって下さい!これまでもこれからも応援しています!!」
岡田珈琲さんからお知らせ💁♀️
グランガーデンアーティストマーケット(毎月土日開催)
岡田珈琲グランガーデン店の中庭で、毎月土日に開催されているマーケット。
産地直送の新鮮な野菜や果物、アクセサリーなどのハンドクラフトや雑貨など、お店が多数出店。次回は2021年6月19日(土)・20日(日)。6月は過去最大の店舗数が出店されるそうで楽しみです!
アミュプラザ熊本店
2021年4月にJR熊本駅直結のアミュプラザ熊本1階にオープン。注文したその場でコーヒー豆を焙煎してくれます。熊本出身の日系ブラジル人2世フクダトミオ氏によるマラゴジッペ種を使用した、岡田珈琲オリジナルブレンド「熊本ブレンド」も販売中!(個人的に飲みやすくて大好きな豆です!)
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