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「アメリカのアイスクリーム事情」の巻

 冒頭の写真(2004年2月16日撮影)は、日本にもある「Cold Stone」。撮影をした当時は、まだ日本には進出していなかったが、フランチャイズのチェーン店募集中との事だった。
 ブルーシールの牙城・沖縄にもあったのだが、なくなってしまった。武漢肺炎禍の前なので、それとは関係なさそうだ。
 ご存じない方のために簡単に説明すると、この写真では見えないが、カウンターの内側には「Cold Stone」の店名通り、冷たく冷やされた大理石、つまり、文字通りコールド・ストーンが、まな板のように敷き詰められている。店員に注文すると、自分の好きなフレーバーのアイスクリームとトッピングを、その石の上で練り合わせてくれる。ベースとなるアイスクリームのフレーバーの種類はそんなに多くないし、お値段はやや高めだけれども、トッピングとの組み合わせは、無限で、悩みながら注文するのが楽しい。
 店員による練り合わせ作業の手際よさと、リズミカルな手さばき、そして、歌というか、掛け声というか、注文を作りながら全店員で唱和することが名物だ。アメリカでこれを見るのは楽しいが、日本で、日本語でやられるとこっちが赤面してしまう。そういうことも、伸び悩んでいる(と勝手に思ってるんだけど)の一因かも知れない。
 写真の右端の客を見てほしい。制服姿のおまわりさんである。日本では祭服のまま警察官がアイスクリームを買いに来るなんてありえないが、こちらではあるあるだ。スタバでもよう見かける。通勤にパトカーもありだ。
 それはさておき、おまわりさんが制服のまま「Cold Stone」に行ってしまうほど、アメリカ人はアイスクリームが好きだ。冷蔵庫がでかいし、それとは別にフリーザー専用機を持っていることも多いので(筆者も在米中はアメリカンサイズ観音開き冷蔵庫+フリーザーを持っていた)、たいていの家には、丸焼き用の七面鳥と、アイスクリームが「2つ」くらいは入っている。
 断っておくが、ここでいう「2つ」というのは、日本のアイスクリームの大きさを想像してはいけない。パイント(レディーボーデンのサイズ)でもない。ハーフガロン、つまり、1.89リットル入りのものが2つなのである。写真はその例である(2012年7月1日撮影)。

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普通の家庭では、ハーフガロンが一晩でなくなることも珍しくはない。そして値段は安いもので1つ3ドル位だ。日本ではハーゲンダッツ2つも買えない値段。
 だから食べてしまうのだ。
 フレーバーの種類も多く、キャンディー(チョコレート菓子)とのコラボ商品も目白押しだ。個人的には、商品名は忘れたが、カリフォルニアやハワイではスーパーでよく見かける、プラスチックのケースに入ったちょっとお高め(日本よりは安いが)のヤツが好きだった。カラフルで、濃厚で、言うことなしだった。アジア系のスーパーには、日本には見慣れないフレーバーも多く、目移りしたもんだ。上はハロハロ味、下はウベ味である(いずれも撮影日不詳)。ウベ(紫山芋)の方は、日本では沖縄のブルーシールで食べられる。

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 それとは別に、コンビニには、日本と同じようなアイスキャンデーも売っている。お気に入りは白熊マークのクロンダイク。日系、中華系スーパーに行けば、雪見大福もどき(カリフォルニアでは寿司屋のデザートの定番)、最中や抹茶、小豆も手に入る。
 ただひとつ、アメリカのスーパーにはドライアイスのサービスがない(有料で買うことはできるが)。急いで帰らないと溶けてしまう。アイスクリームを買う日は、クーラーボックスは必携だ。しかし、ちょっと周囲が解けたぐらいが食べやすくていい。かくして、購入した巨大サイズのアイスクリームも、帰宅直後に半分ぐらいなくなってしまうのだ。

拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「Cold Stone」(2005年07月22日 10:58付)に加筆修正した。


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