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「LAのビルの壁画」の巻

 ロサンゼルスには、「壁画」がたくさんある。宣伝用のものがほとんどだが、中には、アパートの壁に抽象画のようなものが描かれていたり、教会が、極楽浄土じゃなかった、パラダイスのイメージ画を描いていたりもする。いわゆる、ヘタウマもあれば、ヘタヘタもたくさんある。
 冒頭の写真(2004年7月14日撮影)はKYOCERA製携帯電話の、馬鹿でかい壁画広告。LAに見られる巨大壁画は割と、複雑な柄になっていたり、ごてごてしているものが多いような気がするのだが、これは結構シンプルだ。当時携帯電話は、日本では折りたたみ式のものが主流だったのだが、あちらでは、この広告のような、小型でシンプルなものの方が、よく使われていた。形状のシンプルさということで言えば、iPhone以降、ずっと主流はシンプルだ。サムソンがいろいろ変なのを作っているが、果たして流行るかどうか。
 ところで、カラスを見かけることはよくあっても、カラスの死体は見られないように、壁画を見つけても、それを描いているところは。なかなか見られないものだが(これは、LA市内に住んだ2年間以後、都会に住んでいないからかもしれないが)、一度目撃したことがある。それが2枚目の写真(2004年6月25日撮影)だ。

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 これはLAダウンタウンのとあるビル。たまたま通りかかったら、壁画を描いている真っ最中だった。
 刷毛を持つ男の姿が、見得を切っているようで、「ホンマに人間が描いてる」という証明である。もちろん、足場の上方にある窓は、壁画である。その上下の白い部分は、下地が塗られているようだ。
 完成した壁画を見たかったのだが、結局見に行く機会はなかった。広告の場合、期間限定であることも多いので、もう今は、跡形もないのだろうな。
 
拙ブログ『無闇にアメリカに来てはいけない』より「シンプル・シンプル」(2005年07月27日 09:12付)、「壁画を描く男」(2005年07月21日 14:01付)に加筆修正した。


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