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#217:よく耳にする『宿便』・・・どんなイメージでしょうか。

腸の壁に長年排出されない便がヘドロのようにたまって、腸壁のヒダの谷間にもしっかりこびりつき、体に悪影響を与えるだけでなく、ダイエットにも大敵!「宿便を取って腸をキレイにしないと、肌も荒れてしまって大変!」・・・などなど、と~っても 悪いモノを思い浮かべるのかもしれません。
しかし、本当はそういった宿便なるものは、医学的概念としてはそんな見方はないようです。
医学的には、便秘が何日も続いて便が腸内に留まってしまう『滞留便(たいりゅうべん)』や、便秘によって直腸の付近に便の塊がとどまり、腸の粘膜が圧迫されてしまい血行不良による潰瘍ができてしまう『宿便性潰瘍』というものはあります。

本来、腸は全く動かないということはなく(むしろ常に動いている)、腸の谷間も常に動いていて、しかも腸壁の細胞も人体の他の器官と同じく数日で生まれ変わるので、古いものは垢のように剥がれて便として排出されるのです。
なので、宿便がヘドロのように腸の壁にこびりつくことはないということを正しく認識した上で、正しい食習慣(善玉菌や水分の補給等)と生活を行い、体を健康に保ちましょう。

古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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