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#425:唇って何で赤いの?

人間の皮膚は、表面から見える部分を「表皮」、その下を『真皮』そしてさらにその下に脂肪組織(皮下組織ともいう)・・・と、いわゆる三層構造でできていて、本来この中間層にある真皮には、温度を感知する感覚器や毛細血管が多く分布していて色も赤く見えます。 
そして一番上にある表皮ですが、大きく拡大すると実はここも一層ではなく、細胞がレンガ状に積み重なる層になっていて、それらが外部からの光を反射させて皮膚自体を守る働きがあります。(体の垢はその表皮の上の層が剥がれたもの)
ただ、人間の唇は他の皮膚とは違い、『口唇粘膜』という粘膜の一部がめくれあがってできたもので表皮が極端に薄く、ほとんどが真皮層なのです。それで、真皮層の毛細血管の血液の赤色が薄い表皮を通して透けて見えるという訳なのです。
さらに、唇には毛穴がなく、汗腺もほとんど存在しないので、皮脂腺も皮脂膜もなく、そのため、乾燥に弱く、ひび割れや荒れを起こしやすいともいわれています。
ちなみに・・唇が赤い動物は、何と人間だけなんだそうで、その理由として、『言葉の発達のため』だとか、『性的アピールのため』とか、いろいろ諸説ありますが明確な根拠はないようです。

中野坂上治療院
古賀 直樹
▼中野坂上治療院のウェブサイト
http://www.nakanosakaueseitai.com

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