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PJCS2023 本戦出場までの取り組みと ためにならないメモ

自己紹介

Refu(れふ)と申します。
ポケモンの世界大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス」の公式配信に2018年, 2019年, 2022年の3大会連続で、解説として出演しています。(2020年, 2021年は新型コロナウイルス感染症の影響で延期)

PJCSとWCS

簡単に説明すると、日本で開催されるPJCS(ポケモンジャパンチャンピオンシップス)に出場し、そこで優秀な成績を残すと、世界大会のWCS(ポケモンワールドチャンピオンシップス)に招待される流れです。
PJCS・WCSには、いわゆる本家ポケモン(ポケモンSVやポケモン剣盾)だけでなく、ほかのポケモンのゲームやポケモンカードの部門もありますが、ここでは本家ポケモンの話をします。

選手として頑張った PJCS2023

過去の大会で解説として出演した際に、もちろんたくさん勉強をしました。
予選の大会にはすべて参加したと記憶していますし、有識者(予選突破者)にいろいろと話を聞いて、情報を集めました。
それでもやはり公式配信にゲストで登場してもらった選手の解説を聞くと、言葉に重みというか、選手でないとわからない感情が入っている。と感じることがありました。
2023年はいろいろとタイミングもよかったので、選手として、本気でPJCSの予選突破を狙いました。
その結果3回目の予選で139位となり予選突破。本戦に出場することができました。

少しためになるメモ

サブROMは早めに作る

PJCSの予選は、1人あたり最大2ROM(2アカウント)で参加できます。
しかし、この2ROMは同じニンテンドーアカウントに紐づいたスカーレットとバイオレットのROMでなければいけません。
※ 1つのSwitchの1つのアカウントで2つセーブデータをつくる

自分はたまたま家にNintendo Switchが 5台 あるため、通信交換のやりやすさなどを考慮して1台目のSwitchのアカウントAでバイオレットを進めてメインROM、2台目のSwitchの別アカウントBでスカーレットを進めてサブROMとしていました。
これだと2ROMで大会参加ができないので、急遽新しくニンテンドーアカウントを作成し、そのアカウントで新たにスカーレット/バイオレットをプレイしました。(トレーナー名もスカーレット/バイオレットにしてみた)

テーブルシティまで進めて、テラスタルができるようになって準備万端!
と考えていましたが、各種アイテムがないため育成の微調整が面倒くさいことと、ジャッジ機能がないので個体ミスに気づきづらいこと、そして何より大会中に選択できるBGMの種類が少なく、飽きてモチベーション低下につながることを学びました。
本戦の前にエンディングまで進めることで対策しています。本戦ではクラベル、カシオペア、ネモ、スター団3種、ラスボス戦まわりのBGMなど、気分で変えながら戦いました。準備は早めにしておこう。

情報は力

自分は実際に対戦をして練習する時間より、対戦環境の情報収集をする時間の方が圧倒的に長かったです。
1回目の予選が終わった後に、予選突破者が構築記事を出してくれていたので、そこを重点的に確認しました。
特に参考にしたのは初手の選出のところで、
「相手のバトルチームが○○の場合、××が初手に出てくることが多いので、こちらは△△を初手に選出し、□□といった行動をします。」
といった内容をひたすら読みました。

2回目の予選以降、自分は流行りのバトルチームに対して、
・相手の初手2匹は何と予想するか
・こちらの選出はどうするか
・相手の初手に合わせてどのような行動(技選択)をするか
まではすべて考えたうえで戦っていました。
今まで割と感覚で戦っていたので、大きな成長だと思います。

考えてもわからないことは考えない

ダブルバトルでは、考えても答えが出ないことがあります。
例えば、相手のコノヨザル + イッカネズミに対して、どちらを攻撃するか(イッカネズミが守ってきたり、このゆびとまれをしてきたりで2択になりやすい)とか、まもる・まもらないの択とかです。
毎回じゃんけんになって、その結果で一喜一憂するのは精神衛生上よくないと思ったので、この辺はすべて事前に決めておきました。
イッカネズミを全力で攻撃する。とか、2連続のまもるは考慮しない。とか、右と左のどっちのポケモンがまもってくるかわからないときは、必ず右に攻撃する。とかです。
これは効果があったかわかりませんが、変に疲れなかったので良かったと思います。

全くためにならないメモ

振り返ってみると「なんでこんなことをしたのかわからない」ことがいくつかあったので、反省としてまとめます。

負けたら筋トレをした

人間、負けた後はなかなか冷静でいられません。
選出ミスの反省、技や交代の選択ミスの反省、運が悪いことに対する怒りなど、本気でやっていると、どうしても負けたときに気持ちが沈みます。
頭ではわかっているつもりでしたが、今回選手として、本気で予選突破を狙った結果、ここは本当に痛感しました。
予選の1回目、2回目で反省し、予選3回目は負けたらスクワットを20回しました。スクワットをしながら反省する姿はとても滑稽だったと思います。
気持ちの切り替えという面では意味があったかもしれません。
予選の次の日はめちゃくちゃ筋肉痛になりました。ゴールデンウイーク明けの出勤が睡眠不足&激しい筋肉痛ということで、最悪の気持ちになりたい方にオススメです。

自分の指に優先順位をつけた

PJCS本戦は最大20戦なのですが、いろいろとあって1回目は"中断できない連戦"でした。そのため "負けたらスクワット" ができません。
そこで、1回負けるごとに指を1本失うと仮定して、負けた後はどの指から差し出すか考えていました。なんで?
「まずは左手の小指かな~?」とか考えていたと思います。気分転換にはなっていた?のか?
ちなみに最終成績は10敗なので、考える必要なく全指失いました。
僕の脳内の設定でよかったです。

一番オドシシに似ているメブキジカを探した

タイトルだけでは意味が分からないと思うので、順を追って説明します。
まず、本戦の1回目で、オドシシ入りのバトルチームで結果を残した方がいらっしゃいました。
その耐久力とトリックルームを覚えることから "令和のポリゴン2" や
"きせきのパルデアトリックルーマー" などと、僕の中で呼ばれていました。

実は以前から特性が【ようりょくそ】のメブキジカをエースとしたバトルチームを考えていたため「オドシシが結果を残した今なら、選出画面で相手がメブキジカをオドシシと見間違えて、選出が崩れるのでは?」などと考え、一番オドシシっぽいメブキジカを探しました。

左から、オドシシ、メブキジカ(春)、メブキジカ(夏)、メブキジカ(秋)、メブキジカ(冬)

友人に「大会でメブキジカを使おうと思っていて、一番オドシシっぽいのは"はるのすがた"だと思うんだけどどう?」と聞いたところ、
「正気か?」と返ってきたので正気に戻りました。危なかった。

さいごに

今までも大会にかける選手の思いを軽視したことはありませんでしたが、
実際に自分が選手として大会に参加することで、より深く感じ、理解することができたと思います。
いろいろとあって、幕張で行われるPJCSライブ大会は各カテゴリ128名で争うこととなり、WCSの出場権をかけたものになりました。
PJCSでは全選手が力を出し切って、熱い戦いが繰り広げられること、
そしてWCSの権利を獲得した選手を、日本のポケモンファン全員で応援できることを心より祈っています。

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