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歴旅京都3日目 鞍馬寺と貴船神社

 京阪電車の終点、出町柳で叡山電鉄に乗り換えて終点の鞍馬へ向かう。街中から1時間も経たないうちに、大自然の山の中へ連れてってくれる。これも京都の大きな魅力のひとつだ。

鞍馬寺から

 鞍馬寺の縁起によると、奈良時代末の770年、唐招提寺の鑑真和上の高弟、鑑禎上人は夢告と白馬の導きにより鞍馬山に登る。鬼女に襲われたが、毘沙門天に助けられ、毘沙門天を祀った庵を結ぶ。
 平安遷都の2年後796年藤原伊勢人(このお方、東寺を建てたことで有名)は観世音を安置するお堂の建立を祈願していた。これまた夢告により鞍馬山に登ると、既に毘沙門天を祀った鑑禎上人のお堂があるではないか。そこで伽藍を整え、毘沙門天と後に千手観音を併せて祀ったのが起源とされる。現在本尊は尊天とされるが、これは毘沙門天王、千手観世音菩薩、護法魔王尊の三身一体とされる。

鞍馬寺 仁王門

平安時代には、白川上皇、藤原道長、頼通、師通などの参詣も見られるし、枕草子、更科日記にも登場する。大河ドラマにも登場した赤染衛門も真冬の参詣の様子を記している。源氏物語では光源氏が幼い若紫と出会うのも鞍馬寺とされる。
 また与謝野晶子の書斎も移築されており、関係の深さを偲ぶに至る。

義経堂


 鞍馬といえば牛若丸。7歳で入山し、16歳で奥州平泉に下ったと言われる。
天狗に兵法を叩き込まれた伝説が残る。後の義経の天才的な戦いぶりを見ると、この厳しい自然環境での修行が功を奏したのだと思い切り頷ける。
 南北朝の後醍醐天皇の綸旨や僧兵の出兵依頼などの書物も多く残っており、戦国時代には、信玄、秀吉、家康も戦勝祈願をしている。鞍馬寺あっぱれ。

貴船神社へ


貴船神社に歩いて向かう。やばい登山だ。足にくる。
後半は下りが多かった。やはり年には勝てない。
途中野生のシカに出会った。

貴船神社

 貴船神社は不思議な神社だ。神社のサイトによると御祭神は、本宮が高龗神(タカオカミノカミ)、結社が磐長姫命(イワナガヒメノミコト)、奥宮が本宮と同じ高龗神なのだが、説明が微妙に違っていて興味深い。珍しい神社だ。玉依姫命も祀られている。

 水神、雨の神、玉依姫の貴船伝説、雨乞いや雨止みの際に馬を奉納したが、後に絵馬になった話など不思議な話が沢山ある。
 貴船神社と鞍馬寺は周囲の自然環境の影響もあり、とても神秘的で畏怖の念を覚えた。今日は歯切れが悪いのだ。
やはり古からの都、京都ならではの凄い霊地だ。

【REGs Diary      たぶれ落窪草紙  4月17日(水)】

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