レジーの「はじめてのほんづくり」④企画書がもうすぐできる #夏フェス革命

※12月11日発売 画像のリンクから予約受付中です

(前回のあらすじ)フェスがリア充に…みたいな話だけだとしんどいのでは?ということになった。

前回のフィードバックをもらった打ち合わせの後どのくらいのスパンで戻したんだろうと自分のメールを確認したら、なんと打ち合わせ翌日にリバイスした企画書を戻していた。で、その内容が最終形の本の骨組みとなっているので、このタイミングで自分にとって手応えをグッと掴めていたことがわかる。

このときにこちらから戻したメールがこれ

フィードバックいただいた内容、特に「あまり音楽の細かい話に閉じない」「一旦距離を置きながらマクロな話を」というような部分を踏まえて企画案をリバイスしました。
最初にフェスの提供価値を構造化するというようなパートを入れて(フレームワークの提示)、それをもとにケーススタディとしてロックインジャパンの話を書き、それを受けてその背景やフェスの拡大がもたらしたものみたいな話に展開するイメージです。

この時の企画書にはいろいろ書いてあるけど章立ての骨子は
・フェスの提供価値
・ケーススタディとしてのロックインジャパン
・何がフェスを進化させたか
・進化の先にあるもの

となっていて、さっき書いた通りこれが本の最終形の原型となっている。

ではなぜこの打ち合わせで一気にブレイクスルーしたのかを改めて考えると、上記メールにあった「一旦距離を置きながらマクロな話を」という部分にあったのかなと思う。自分語りの良さもあるけど、まずはきっちりフェスを分析する・位置づけるような話があったほうがいいのではというような趣旨の話を打ち合わせではした気がする。そういう中で、どちらかというとウェブなどで音楽の記事を書くよりも日中の仕事寄りのアプローチ、課題を構造化してフレームワークを作ったうえで論を進めるというような側面を強めて構成を考えた結果がこのときの企画書だった(ちなみに普段の音楽の文章でもそういうアプローチは「文章の書き方」としてはしている。今回は中身にもそういうアプローチを施した、と言えばいいでしょうか。その辺は本を読んで確かめてください)。

「事業に関する問題解決をどう進めるか、そのための課題をどう特定するか」という話は日ごろからやっていることで、かつそれはいわゆる「音楽ライター」の方々が持つパースペクティブとは異なるもののはずなわけで、この本はそういった部分をはっきり意識して書いている。フェスというものの本質を捉えるにはそういう手法のが合っているかなと。編集の方から「フェスに“科学の視点”が入った本」という評があって、なるほどと思ったと同時に非常にありがたかった。

企画の骨組みは決まったわけですが、これをもとに最後の仕上げがもうワンステップありました。次回はそんな話を。

もし面白いと思っていただけたらよろしくお願いします。アウトプットの質向上のための書籍購入などに充てます。