義肢リハ医🦾🦿

X(Twitter)で反応が多かった義肢関係の投稿を残していきます。

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用語の整理|治療用義肢、義肢リハビリテーション

治療用義肢障がいの原因となる疾病発生から症状固定までを一連の過程とすると、 症状固定までの間に医療保険制度または労災保険制度の下、医師が処方できる義肢を治療用義肢と呼ぶ。 仮義足(訓練用仮義足)ではなく治療用義足 仮義手(訓練用仮義手)ではなく治療用義手 義肢リハビリテーション義肢(義足・義手)を提供するために必要な医学的管理、理学療法、作業療法、看護、社会福祉サポート等をすべて含めた概念を義肢リハビリテーションと定義する。 英語はProsthetic rehabili

    • 糖尿病下肢切断で松葉杖を使わない方がいい理由(義足を装着していない時の話)

      糖尿病の影響で非切断側の足に神経障害をきたしているため、 ・バランス感覚が悪くなっており、片足と松葉杖では転倒のリスクが高い ・神経障害による感覚の鈍さと糖尿病足変形のせいで足潰瘍ができやすい からです。 こちらのポストをご参照ください。

      • 下腿義足の大腿コルセット

        下腿切断の断端でどうしても痛くてソケットが履けないという場合がありまます。 そのような時の次の一手として、大腿コルセットを使って大腿部で体重を支持するという方法があります。 この方の場合は左の断端は問題ありませんでしたが、右の断端が皮膚は問題ないのになぜか痛いという状況でした。元々は右もカフベルト懸垂でした。 仕方がないので右だけカフベルト懸垂をやめて大腿コルセットにした次第です。 不思議なことに退院後しばらくしたら断端の痛みや痛みに対する敏感さもなくなったため、大腿

        • 糖尿病足潰瘍のレビュー記事 McDermott K et al. Diabetes Care. 2023

          糖尿病足潰瘍のレビュー記事の紹介。とても勉強になります。無料で読めます。 McDermott K, Fang M, Boulton AJM, Selvin E, Hicks CW. Etiology, Epidemiology, and Disparities in the Burden of Diabetic Foot Ulcers. Diabetes Care. 2023 Jan 1;46(1):209-221. doi: 10.2337/dci22-0043. PMI

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        用語の整理|治療用義肢、義肢リハビリテーション

          下肢切断術後のソフトドレッシング(弾性包帯またはスタンプシュリンカー)

          以前も同様のポストをしたことがありましたが、浸透するまで繰り返し伝えていこうと思っております。 巻き方に注意点があります。上のイラスト通りに巻くのではなく以下のように巻くことをお勧めします。 下腿切断の場合、膝の上までは巻かない方がいいです。膝の動きを制限してしまって拘縮の原因になるからです。 スタンプシュリンカーは装着が簡単で外れにくく、圧迫に関しても80点は目指せるので有用なアイテムです。弾性包帯の代わりにこれでもOKです。手に入れる場合は自費になるので注意してくだ

          下肢切断術後のソフトドレッシング(弾性包帯またはスタンプシュリンカー)

          切断術後の義足はリハビリ病院での作製を

          切断術後の義足はいつ作るのが適切かという話です。急性期病院ではなく、回復期のリハビリ病院で作っていただけますようお願いいたします。 理由を以下に述べました。 急性期で義足を作ってすぐにリハ病院に転院すると、その義足のソケットはリハ病院にいる間にすぐに合わなくなり使えなくなります。断端が成熟する(小さくなる)ためです。 また、患者さんに適したパーツ(膝継手など)も本格的なリハビリが始まらないと決められません。そのため転院先のリハ病院で作った方がよいというわけです。 治療

          切断術後の義足はリハビリ病院での作製を

          糖尿病下肢切断者は義足非装着時の移動手段をどうすべきか?

          下肢切断者は基本義足を装着しますが、義足を脱いで移動する場合もあります。 そのような時にはどのような移動手段にすべきか。 糖尿病の下肢切断者の場合、そうでない方に比べて気をつけなければいけないことがあります。 糖尿病とそれに伴う神経障害があることを十分考慮しなくてはなりません。 その上で義足を装着しない時の安全な移動手段を決める必要があるのです。

          糖尿病下肢切断者は義足非装着時の移動手段をどうすべきか?

          糖尿病の下肢切断では下肢の保湿をお忘れなく

          糖尿病の神経障害は自律神経もやられます。そのため汗をかきにくくなります。 これは多くの人に知ってほしいと思います。

          糖尿病の下肢切断では下肢の保湿をお忘れなく

          高齢者の義足リハビリテーション

          高齢者の義足リハは若者のそれとはだいぶ違います。 高齢者に適した義足とはどんなものなのか。 高齢者の義足リハではどのようなリハビリをしなければいけないのか。 こちらの特集記事に詳細が記載されています。

          高齢者の義足リハビリテーション

          義足リハに適した平行棒

          綺麗に歩くためのリハビリを行う上で平行棒は重要なアイテムです。 段差がある平行棒内で歩行訓練していると、つまずくのが嫌なため、知らず知らずの間に義足を短く設定してしまいます。 義足が短いと、最終的に平行棒外を歩いた時に義足側に傾いた歩き方になりやすいです。後から修正するのは結構難しいです。

          義足リハに適した平行棒

          ローテーションプラスティ(膝回転形成術)用義足でサッカー

          すばらしいチャンピオンケース。 ローテーションプラスティの欠点はその見た目ですが、ここまで機能がいいと大腿切断との差は歴然なので、こちらの術式が今も行われていることに納得できるかと思います。 ただし誰でもここまでの結果が得られるとは限りませんのでご注意を。

          ローテーションプラスティ(膝回転形成術)用義足でサッカー

          片側骨盤切除かつ下腿切断かつ上腕切断の男性

          片側骨盤切除かつ下腿切断かつ上腕切断は相当大変な障がいです。本人の努力も並々ならぬものがあったでしょうし、周りで支えた義肢装具士や理学療法士も大変だった(現在進行形?)ろうと思います。 この方が歩行可能になったポイントは右の股義足にKenevoというコンピュータ制御膝継手を使ったこと、右上腕切断の断端で体重を支持できるように骨直結型義手にしたことだろうと思います。 義足の着脱をどうしているか、1人で装着できるのかは気になるところです。 おそらく車椅子も併用することになる

          片側骨盤切除かつ下腿切断かつ上腕切断の男性

          下腿義足のスケーター

          下腿義足のスケーター

          義足足部パーツの選択

          義足リハに慣れていない回復期のリハビリテーション病院では、義足のパーツは選択肢が多すぎて何を選べばいいか分からないと思います。 ここで紹介した足部パーツは治療用義足(仮義足)のリハビリにおいて、活動レベルに応じてここから選んでおけばだいたい間違いないパーツになっています。 ここから選ばなくてもうまくいくことは勿論ありますが、無難なパーツが揃っていると思います。 参考にしてください。

          義足足部パーツの選択

          肩能動義手でバイオリン演奏

          本人の努力も素晴らしいですが、これを可能にした義肢装具士と作業療法士の技術に脱帽です。

          肩能動義手でバイオリン演奏

          治療用義足

          仮義足(訓練用仮義足)ではなく、治療用義足と呼びましょう。