見出し画像

娘の朝帰り

 子供をもつ母親なら、誰もがぶつかる心配な問題の一つです。でも、それは年齢や信頼で変わっていいと思うし、変わることがいいことだと思っています。

 今、下の娘と一緒に暮らしています。友達付き合いが多く、食事を楽しむことが大好きな彼女は終電近くまで友達と飲むこともあります。24才なら少しもおかしくないでしょう。友達とはしゃぎすぎて、終電を逃してしまうこともあります。それでも我が家はタクシーで帰宅できる距離なので、帰って来れるのですが、一緒にいる友達が難しい場合、深夜に一緒にいることもあるみたいで、始発を待って帰ってくることもあります。

 もしかしたら、男友達と一緒かもしれないし、恋人と一緒かもしれませんね。母親としては・・・な感じですが、20才超えたら大人だし、学生ではないので自己責任の範囲です。心配はもちろんしますが、それでも信頼しているので、委ねます。

 私は自分の母親に過保護に育てられすぎて、自由がありませんでした。
とてもいやでした。すごく不思議なのが、独身の時にあれほどエッチがダメなもののように言っていた人が、結婚した途端、子供はまだかと奨励するのはどこか変だといつも思っていました。なぜエッチをそれほどシークレットにするのかわかりませんでした。もっとちゃんと教えていてくれたらよかったのに・・・と思いました。
私は自分自身の体験から、母親としてできることをしました。娘が高校へ入学したと同時に「ウーマンズボディ」という女性の体の一生、また全てが書かれている本を渡しました。もちろんセックスの仕方も写真入りです。
私は性に対しても出産に対してもいつも本当のことが知りたいと悩んでいました。今ほどネットも普及していない時代だったので、本当の情報を若い自分が入手するのは簡単ではなかったのです。この本で本当のことを伝えたかったし、知って欲しかったのです。子供達二人ともそれなりに目を通したと思います。

 娘たちには自分の身体の大切さを語っています。お互い言いにくい空気が流れることもありますが、それでもできるだけ話せる事は語り合います。全部語れなくとも、大切なことを親子でちゃんと話せる関係性の土台を作っておくことこそとても大切だと考えています。

 朝帰りになってしまった言い分は、ちゃんと聞きます。本人には本人の言い分があるのですから。それが良い方向へ進むことを願って、親はサポートできるだけですから。そして何事もチャレンジしなければ、わからないことも多いのです。傷ついて欲しくはありませんが、体験や経験からの学びの深さは計り知れないものがあると思っているので、先に長年生きている親として伝えるべき事は伝え、本人の気持ちや考え方を尊重できるところは尊重したいと思っています。それが人として魂として対等であると思うのです。親の心配な気持ちで振り回して、子供を傷つける事は、強者として力づくで正論を振りかざしているだけかもしれないことを感じていたいのです。

 ただ、できることなら安心・安全だと思える範囲内で生活してくれることを望んでいます。私もたくさん冒険したので、きっと娘たちも冒険するでしょう。それは誰も止められないことだと思うのです。生命の輝きの為にチャレンジするのですから。親としては、素敵な娘が笑顔でいられますようにと祈るだけです。

ありがとうございます。サポートいただいたお金はワークショップ開催等の費用に充てさせていただきます。