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【Weekly SELECK】四者四様!スタートアップの「プロダクト開発」事例記事をまとめて一気読み

みなさま、こんにちは!SELECK編集長の舟迫です。

…もう9月って知ってました??? 今年もあと4ヶ月ですよ。シンジラレナイ。もうそろそろ来年のことを考えないといけないですね(ひえ〜)。

それでは、本日も「Weekly SELECK」をお届けします🙌
今回は、直近SELECKでお届けした「スタートアップのプロダクト開発」に関する記事をまとめて一気読み!ということで、下記の事業領域が全く異なる4社をご紹介します!

  • 保育領域の課題に挑むソーシャルスタートアップ / ユニファ

  • VRの技術力を武器に医療現場を改革する / ジョリーグッド

  • 金融領域で既存サービスにはない価値を創出 / UPSIDER

  • 急成長中のカジュアル面談プラットフォームを運営 /  Meety

では、ひとつずつご紹介していきます。事業領域もフェーズも異なる4社だからこその、四者四様のプロダクト開発ノウハウをぜひ比べてみてください。


保育現場のリアルな声を起点に。社会課題の解決に挑む、ユニファの事業開発プロセス

「家族の幸せを生み出すあたらしい社会インフラを世界中で創り出す」
というパーパスを掲げるユニファ社

本記事を3行でまとめると、こういう話です!!

・2013年の創業以来、保育ICT・研修サービス「ルクミー」を通じて、子育ての領域における社会課題の解決を目指してきたユニファ。現在、サービス導入件数は累計で13,000件以上、累計調達額も約88億円を突破。

・導入件数を着実に伸ばしている秘訣としては、「独立した事業部による新規事業開発の体制づくり」と「顧客起点の事業創出」がある。

・特に「顧客起点の事業創出」においては、現場の多様な課題を深く理解するためのユーザーインタビュー、「モデル園」でのテスト導入など、ユーザーの真の困りごとを発掘するための数々の工夫を行っている。

https://seleck.cc/1538

社会課題に挑むソーシャルスタートアップとして、同社のプロダクト開発が持つ特徴としては、下記のような点がありました。

  • 公共性の高い事業領域とはいえ、ビジネスとして持続可能な形にしていくことが必要。事業として成果をあげつつ、ユーザーに価値提供をするバランス感覚をメンバー全員が持ちながら仕事をしている。

  • DXが遅れている領域であることもあり、全国で12ヶ所の「モデル園」と協業し、詳細なヒアリングや新プロダクトの導入検証を実施。

  • 多様な課題を抱える領域であることから、N1としての顧客分析は非常に大事にしながらも、必ず再解釈を行って具体的なユースケースに落とし込んだ上で機能を開発する。

VRで医療の課題に切り込む。ジョリーグッドの現場と作り上げるプロダクト開発プロセス

VRを用いた学習は一般的な講義形式の授業と比べて学習速度が4倍、
記憶の定着率は3倍あるという研究結果も

続いては、「医療」という領域でユニファ社と同じく社会課題に取り組むVR企業ジョリーグッドです。

・2014年に創業したVRスタートアップであるジョリーグッド。当初はエンタメ領域で事業を展開していたが、顧客からの数々の問い合わせをきっかけに医療福祉向けサービスへとシフト。

・手術等の臨床現場にいるスタッフの視野を360度VRカメラで撮影し、学習コンテンツ化する「オペクラウドVR」等、VRの特性を活かした事業を展開。

・医療という特殊な領域で事業を展開する上では、医師を中心とした現場の声を聞きながら事業を作っていくこと、ビジネスサイドと開発サイドが密に連携・情報共有すること、さらにはプレスリリースを効果的に活用してステークホルダーにリーチすること、等を大切にしている。

https://seleck.cc/1540

本記事は、手術現場やドクターカーにおけるOJTの領域でVRが活用されるなど、めちゃくちゃ未来を感じる内容になっています。ですが、その事業開発には難しさもあるようです。

  • 医師を中心とした「現場」と共に事業開発を進める。「今日からサービスリリース」という形ではなく、医師の声を聞きながら製品のバージョンを細かく上げていくという開発プロセス。

  • VRは言葉で説明するだけではどうしても理解が難しいので、学術集会や展示会のようなリアルな場を通じて、VRを体験できる接点を作っている。

  • 特殊なステークホルダー層にリーチするには、Webの世界だけではなくテレビや新聞といった伝統的なマスメディアがとても重要。広報ではなく現場のメンバーがプレスリリースを作成し、戦略的に活用している。

累計200億超の資金調達も達成!急成長中の「UPSIDER」プロダクト誕生&開発の裏側

2022年には国内メガバンク系VC3社等からの資金調達を達成し、
創業からの累計調達額は200億円を突破

いま大注目の金融スタートアップであるUPSIDER社。同社は、従来の金融サービスでは課題とされていた「ユーザー視点」や「UIUX」を大切にしたプロダクト開発を行い、多くの顧客から支持を集めています。

・2020年9月にリリースした法人カード「UPSIDER」は、これまでの法人カードにはなかった「独自のアルゴリズムによる高限度額」「充実の管理機能」「toCサービスのような使いやすいUX」等が評価され、サービスの継続率は99%超を誇る。

・サービスの収益源はカードの決済手数料であるため、ユーザーに使い続けたいと思ってもらうことが非常に重要。そのため、ユーザーファーストで、顧客目線でのプロダクト開発を徹底している。

・また、独自の機能や価値を提供するための前提として、「リリース前に決済システムの内製化を決断した」という大きな転機があった。

https://seleck.cc/1542

UPSIDERはそのUIUX、機能性の高さが大きく評価され、スタートアップ界隈を中心に、すでに数千社の顧客を獲得しています。

  • 現場レベルで「プロダクトファースト」「ユーザーファースト」の考え方がかなり定着している。toBのサービスでありながら、toCサービスと比べても遜色のないわかりやすさ、使いやすさを大切に開発を進める。

  • 創業時から、顧客のニーズを特定するためのヒアリングを徹底して実施。一方では、ユーザーの声を鵜呑みにせず、その機能がユーザーにとって「本源的な価値」を持つかどうかを重視。

  • 当初は、決済システムの開発は外注する予定だったものの、リリースを1年延期してでも内製することを決断。結果的に、それがフレキシブルな機能開発につながり、独自の価値を提供することが可能になった。

ユーザー体験とグロースの二項対立を防ぐ。Meetyが実践する「PMF前夜」のプロダクト論

「申込者が気軽に色々な企業をウィンドウショッピングする感覚で利用できる
世界観を作りきった段階がPMFの入口」と考えているそう

飛ぶ鳥を落とす勢いで成長を続けるカジュアル面談プラットフォーム「Meety」。すでに利用されている方も多いのではないでしょうか。

・2020年10月に誕生した「Meety」は、カジュアル面談プラットフォームとして、スタートアップを中心に利用が拡大。現在は月間7万人と500社ほどが利用している。

・同サービスのシード期には、プロダクト開発における定量データが乏しい中、定性的な仮説をもとにユーザー体験を検証。その後は、定性×定量の2軸を用いたプロダクトマネジメントへと移行。

・2022年4月頃からは「サービスKPIの構造整理」「グロースサイクルの定義とプロダクト課題の整理」「データ分析の土壌作り」を行い、課題解決の優先度を明確にしたことで、それまで以上にスピード感を持って新機能の開発に着手できるようになった。

https://seleck.cc/1543

本記事では、Meetyが実際に行ってきた仮説検証のプロセスやグロースサイクルの定義について、惜しみなく公開されています。

  • リリースから半年は、「目も当てられない状態というか、うんともすんとも…みたいな感じ」苦しむ。その状況を打開する契機となったのが、各領域で影響力の高い発信者に粘り強く声をかけて実施した「特集コンテンツ」企画。

  • PMFを目指して次のフェーズに進めるにあたっては、サービスKPIの構造整理、グロースサイクルの定義とプロダクト課題の整理、データ分析の土壌作りによって、定性×定量の2軸で感度高くプロダクトマネジメントを行うことを意識。

Meetyのグロースサイクルのイメージ図
  • 上記の取り組みによって具体的な施策を打てる段階に進んだことで、現在は個別の機能改善の施策を優先度高く進めている。

いかがでしたでしょうか。かなり駆け足になりましたが、4記事のポイントを紹介させていただきました。
気になったものがあれば、ぜひ本記事もご覧くださいませ!

では、本日は以上になります!最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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