久しぶりに推しができました。みんなたすけて。
いや〜暑いですね。暑すぎる。
そんな暑すぎる毎日ですが、皆様いかがお過ごしですか?推しはいますか?私は推しができました。緊急事態です。
緊急事態なんです。
私、現在諸事情により勉強をしている時間が長いのですが、推しができると脳のあらゆる空間が全て推しに埋め尽くされます。
まさにこんな感じです。
無論、勉強が手につくわけもなく。
しかもなにぶん久々の「推し」。正直自分の情緒の流れについていくことができないのが現状です。
そこで、皆様にお手伝いしていただきたいのです。
私の推しへの想いの、供養を。
Stage.1 推しとの「出会い」を語らせてくれ
まず、推しが誰か、私は言いません(以下、推しを「K」と表記します)。なぜかというと、KさんはKさん自身がエゴサしていたら見つかってしまいそうなラインの人だからです。もちろん、リアルの知り合いではない(強いていえばYoouTuber的な存在)ですが、旧Twitterで毎日Kさんについて語っている人は多分そんなにいないだろうな…くらいの存在だから。
また、未だ自分ですら自分の感情のキモさに慣れていないので、推し自身がたまたまエゴサでこれを見つけたらキモさで吹っ飛んでしまうのでは…?という不安もあります。ですので、名前は出さずに進めさせていただきます。別に皆さんに誰だかバレること自体は気にならないので、お名前以外の要素は特に伏せずに突き進みます。
Phase1. 別にあんたなんて好みじゃないんだからねっ
推しとの出会いは、QuizKnockのコラボ動画でした。
そのコメント欄に大量に並んだ「Kさん、かっこいい」「Kさん、大人の色気…」的なコメント群を見て、私は「はて…?」と思いました。
この人が、かっこいい…?
まだ見る目がなかった(視力は今も悪い)頃の私は、Kさんのかっこよさに少しも気づかず、「みんなきっとヒゲと帽子で顔が隠れてるからかっこいいと思ってるんだなぁ」と思っていました。動画自体はめちゃくちゃ面白かったので、たびたびKさんのグループの動画を見るようになりました。
そこにも大量に並ぶ「大人の色気…」というコメント。動画が面白いからこそ見ていた私ですが、「大人の色気ってこれなのか…?ただのおじさんじゃん…確かにヒゲと帽子は似合うけど」という気持ちを隠すことができませんでした。と同時に、みんなのその愛がどこから湧いてくるものなのか気になって仕方なく、彼の様子をよく目で追うようになりました。
そうすると、少しずつ彼の良い部分が、気遣い上手なところが、動画内でうまくバランサーを努めているところが、私が知らないタイプのオシャレだっただけで確かにちゃんとオシャレなところが、少しずつ、少しずつ、さなぎが脱皮をするように見えてきたのです。
Phase.2 まぁ、この中だったらあんたが1番好きかも?
この頃には、このグループの中では1番彼になんとなく好感を寄せる、そういう状態になっていました。選手権があれば彼をなんとなく応援するし、面白さで目立ってたらなんとなく嬉しいし、今日主役回だな〜と思うとちょっと動画を開くのが楽しみになる。そういう存在に。
ただ、特別変わったことはなく、別に他の人たちが面白いことをすればそっちに行くし、動画全体が面白ければそれで十分だし、「あ、今回の動画はこっちの人がマジで面白いな〜、うれし。たのし。みんな好きだわ。」みたいな、そういう状態でした。まぁ正直、これくらいが幸せだと思う。
この期間の間に、少しずつ、少しずつ、沼への扉は開いていたんだと思います。絡め取られるように。Kさんの発信するミニコンテンツをぽちぽち見直したり、なんとなくKさんの挙動に1番注目していたり。
正直、自分でもはっきりと心を動かされるタイプの推しがいたのはもう3-4年前と「推し」という感情からはもう解き放たれていると思って、油断していたのかもしれません。とにかく、「この人が推しになりそう」という予感すらない状態でした。
嵐の前の静けさのような日々。
Phase.3 あ〜ごめんなさい、好きです、許してください
そして、ある日のことです。勉強の休憩時間に「よーし、YouTube見るか」と動画サイトを開けて、Kさんの姿が映った瞬間、自分の頭の中の可変な脳細胞が全部歪められてしまったかのような、そんな感覚がして私は慌てて動画を消しました。なんだこれ。なんか脳に異変が起きた?
恐る恐るもう一度動画を開いてみると、もう脳は動かなかったのですが、今度は心臓が早鐘を打ち始めて、えっ、何?病気?心臓病?
心臓病…じゃない。
明らかに、Kさんが映るたびに身体の各部位がおかしな反応をしだして、いやちょっと待って聞いてないよ、こんなことって…まさか…そんな…
NHKテレビドラマ「満願」第二夜の安田顕の雨のなかタバコを吸う後ろ姿を見た時と同じ状態に陥るなんて…
私は、推しができると身体の各部位が病気みたいな反応を示すタイプの女だったな、と思い出したのです。身体だけじゃなくて情緒も本当におかしいので、推しが存在している…と思うと目から涙が溢れてくるんですよね。でも自分でも泣いてる意味がよくわかんないから止めることもできず、ただ自分の激しい心の動きに翻弄される…不健康な日々…。
そこからは毎日、勉強してはKさんのことを考え、勉強してはKさんのことを考えるものだから、寝る時もKさんのことが頭から離れなくてもう…恋煩いみたいじゃん…
と思ったそこのあなた。私は、断じてリアコ(リアルに推しに恋をするタイプの人)ではないのです。
まず、私はKさんの「良い面」しか見ていないし見ようともしていないことを知っています。「良い面」しか見ようとしないことは通常、あまり人との関係でするべきことではない、と私は思っています。こんなことができるのは、相手に私との関わりがないからです。
そして、私は私といるときのKさんの様子を知りません。恋愛をするとき、自分と一緒にいる時のその人を好きになれなければ、おそらくうまく行くことはない。どんなにその人のことが素敵だと思っても、自分といる時には嫌いな面しか見えないのであれば、その人のことを好きだとは言えないからです。
みたいな、超頭でっかちオタクなので、当然このあまりにも大きすぎる感情を本人にぶつける気にもなれないわけで、自分の頭の中で自家中毒と自己矛盾に陥ってこうやって死にかけるんだよね…うん、知ってる…
とにかく、推しに私が推していることを一ミリも知られたくない。推しがそんな奴に推されてることを知って「オゲ」となるのを見たくない。というか自分なぞに感情を動かされてすらほしくない。自分の存在が相手に一切影響を与えて欲しくない。そういう人間なので、どこにもオープンに書けず、こんな難儀な状態に陥っています。タスケテ…
Stage.2 推しとの「存在しない思い出」を語らせてくれ
さて、先ほど寝る時もKさんのことが頭から離れない、と書きましたが、それは、よくKさんについてシチュエーション妄想をするからです。あぁキモい。ちゃんと書くと気持ち悪すぎる〜。
え?リアコじゃないんじゃないの?矛盾してない?と思われるかもしれませんが、私は別にKさんと恋愛をすることを妄想しているわけではありません。恋愛感情はないし。どちらかというと「存在しない思い出」について妄想しています。しかも、大分遠めの。
今から皆さんにはこのあらゆる「存在しない思い出」についての妄想に付き合っていただきます。気持ち悪いんで覚悟していてください。でもやらないと供養なんてできないからね…
ちなみに推しは37歳くらい、ストリートっぽいファッションのよく似合う、ちょっとテンションがダウナーで笑い上戸のイケオジです。そして私はKさんのことを知らない世界線です。Kさんのことを知らない世界線で、Kさんと仲良くなりたかったなぁ。
シチュエーション① 居酒屋編(友達と飲み)
私は今、友達に誘われて合コンに来ている(合コンに行ったことはない)。
かほ(リアルには存在しない友達)が、私にネイルの調子を確認しながら「まじ、来てくれてありがとね、助かった〜」と言い、るみ(リアルには存在しない友達)が、「え、てか男性陣遅くね?」と言う。(こんなギャルな友達はいない)
すると、かほが大きな声を出す。
「は?あいつらドタキャンしやがったんだけど!」
「マジで?どうすんの?」
とるみが聞くと、かほが「なんかうちら全員好みじゃないから帰るって…」と鬼のような形相で呟いた。「失礼な奴だな」と言いながら、元々二人とそんなに仲が良いわけではない私は、このまま3人飲みになるのはキツイな〜と思い、ウーロン茶を啜った。
「何だそれ、ひどいね」と声をかけてきた向こう側のテーブルの3人組のうち1番こちら側に座っている明るそうなお兄さんに、かほが「そうなんですよ、マジで最悪。うちらの時間返せって感じ」と悪態をつく。その通り、とるみと二人で頷いていると、「せっかくだし、代わりにはならないかもだけど俺らと喋る?」とお兄さんが提案してきた。るみが「まぁいいけど。」と答え、私も「大丈夫です!」と言ったので、奥の方に座っていた二人も移動してきた。二人とも、乗り気ではなさそうなので逆に安心した。
るみとかほが1番明るそうな、最初に声をかけてくれたお兄さんとたのしそうに盛り上がるなか、私はどうしても馴染めず、ニコニコしながら合いの手を入れつつ、壁の花になっていた。すると、奥の方にいる、ちょっと気だるげな怖そうなヒゲロン毛のお兄さん(Kさん)が「え、1番奥の子はどうなの?笑」「あはは、そうなんだ面白いね」とときどき気を遣って声をかけてくれるので、ちょっとだけ元気になって「あの〜、良かったらそっち移動してもいいですか?」と聞くと、るみとかほが「フゥ〜!いいに決まってんじゃん」と言うので、恥ずかしい。お前らいい奴だな。
お兄さんが「いいよ」と言ってくれたので、最後の30分だけ、お兄さんと話をした。盛り上がったような、盛り上がらなかったような、そんな夜。
連絡先を聞こうか迷ってやっぱりいいや、と帰路につく、ちょっとだけ満足感のある、幸せな夜。
シチュエーション②焼き鳥屋常連編
推しへの解像度がこれまた低いので、居酒屋にいる様子しか思いつかないことに気がついた。絶対もっといろんなところにいるのに。
近所の焼き鳥屋に通っていたら、店長と仲良くなってしまった。気のいいおっちゃんがうまい焼き鳥を破格で提供してくれる最高のお店だ(私は下戸なのでこんなことはありえない。あと同じ店に通うことがあまりない)。
おっちゃんとすっかり仲良くなってご機嫌の私は、芋焼酎を飲みながら、「ライターとかね、かっこいいよね〜。」と呟く。おっちゃんが「常連さんにいるよぉ、ライターさん。」と言う。別に紹介されても困るしな、と思い「そうなんだ〜」と適当に流して、その日はそのまま、ねぎまとハツを食べて帰った。
ある日いつも通り17:45ころ、焼き鳥屋に向かうと、おっちゃんが「あ、この子だよ〜この子があんたの話聞きたいって」と私を指差して言う。「え、なに?」と言いながら店に入ると、困った顔の男の人(Kさん)が座っている。
「ちょっと店長、何の話ですか?」と聞くと、「え、だって○○ちゃん、ライターになりたいって言ってなかった?」と聞かれ、まぁ…と濁す。するとKさんが「え、なになに、ライター志望なの?俺もライターだよ。ははは」と笑うので、そうなんですか〜、じゃあお話聞かせてください、と言いながら隣に座って話を聞くも、適当な作り話みたいな話ばかりで、大笑いしている間にあっという間に時間が過ぎてしまう。実のある話はひとつもできずに、大笑いした後の帰り道は、夜風が妙に気持ち良い。
それからも、焼き鳥屋に行って見かけると、「あ、どうも〜」と言って隣に座ったり、座らなかったりして、話したり、話さなかったりする日々が続く。
もうちょっとだけ仲良くなりたいな。
そんな小さな欲望が芽生え、試しに「あの〜、LINEとかってやってます?」と言うと、あ〜やってるやってる、てかやってない人現世ほとんどいないんじゃない?なに、交換する?と聞かれ、思わぬとんとん拍子にどっきりしながらLINEを交換する。
向こうから送られてきたスタンプが、見れば見るほど不思議な感じだ。この焼き鳥屋にしか存在しない人、みたいなのに。
「今日店行きます」「あ、そうなの、俺行けないのよ〜」「それは残念」とか、そういう感じの、うわべだけの、本当に軽い軽いやり取りだけをしながら、どこかで「そんなことのために交換したんじゃないのになぁ」と思う。時々、「たまには一緒に他の店とか行きませんか」と送ろうとしてはやめる。返事が返ってこなくなる気がして。
そうやって常連関係をしばらく続けていたら、ある日ぱったりと彼は店に来なくなり、連絡もつかなくなっている。そこでほんのりと後悔する。どうせ会えなくなるなら、もう少しだけ相手の心に残るチャンスを増やせば良かったなぁと。
Stage.3 推しよ、1ヶ月後にまた会おう
ふう…。
ずっと温め続けていた妄想が身体から出ていった。
固形の想いの量が減って、少しだけ液体化したような、そんな身体の楽さすら感じる(1時間半PCの前で文字を書いているので肩は痛いけど)。
ここまで読んでくれた皆さん、ありがとう。
想いの一部が成仏されて、しばらくは息を吸えそうです。
とはいえ、また顔を見たら絶対勉強が手につかなくなるので、推し断ちをします。試験まで…。1ヶ月後、まだ好きでいられてるといいなぁ。好きでいられていますように。あと私のこの気持ちが落ち着いてちょっと気持ち悪くなくなっていますように。
全ての推し活をしている皆さん。推しがいるヲタクというのは、多かれ少なかれ気持ちの悪いものです。そして、気持ちの悪いこと自体は仕方のないことであり、推し方も人それぞれだと思っています。別に私の推し方を良くないと思う人もいれば、私の推し方をむしろ良いとする人もいるでしょう。
皆さんが自分の健康と生活をなるべく害することなく、幸せな推し活ライフを送れることを心から祈っています。そして、そして、私も…私もね…
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