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東京生まれのアラサーが宮古島に移住して気づいた自分の居場所。

「わたしって根っからのシティガールだったんだ。」

東京から宮古島に移住して1年ちょっと。この頃の気づき。
宮古島に移住して感じたことや気づいたことはたくさんあるけれど、結局全ての根源はシティガールゆえだったんだと気づいたアラサーのこの頃。


「島時間と日常」

新卒から新橋のOLとして5年勤めていたわたしは、月に1回は都会の喧騒から離れて旅にでてリフレッシュする生活を送っていた。その中でも都会とは違う、時間に追われないゆったりとした時が流れる島時間がだいすきで、定期的に島に行くのを楽しみに、また仕事がんばろうというサイクルを繰り返していた。

島時間に魅了されたのは、大学生のとき。ダイビングサークルで長期休みは毎回伊豆諸島や沖縄離島のどこかの島で1か月滞在するような4年間を過ごし、島での時間はわたしにとってかけがえのないものになっていた。その時からいつかのタイミングでは島で暮らしたいと思い、コロナのタイミングをきっかけに宮古島に移住。島に移住すれば憧れのスローライフが送れると思っていた。

しかしながら実際に移住してみると、都会ではできない新しいことに挑戦してみたくなったり、人脈を広げるためにいろんなコミュニティに顔を出したりと、結局気づいたら、都会にいるときと変わらず忙しない日々を送っていた。現に本業の他に副業を3つもはじめ、今も休みの日がない生活を送っている(笑)本当だったら、仕事おわりに夕日や星空を見にドライブに行ったり、休みの日は海に潜ったりヨガをしたり、ビーチで本を読んだりギターを弾いたり。そんないつも旅でしているスローな島時間を過ごしているはずだった。でも私の場合、住んでしまうとそこが日常になるということに気づいた。

「シティガール流マイスタイル」

学生の頃から予定詰め詰め人間で、日常は時間があけばすぐに予定をいれ、ふと思い立ったら長期で休みをとり旅に出て、現実を忘れて存分にゆっくりしてリセットするという生活をしていたので、どこに住んだとしてもこのスタイルは変えることはできなかった。だいすきな島に移住したから旅に行きたい気持ちが収まるかと思いきや、やっぱり休みをとって、他の場所に旅にでたくなってしまう。わたしは都会というよりは、日常を過ごす場所から知らない場所へ定期的に行って、違う感性に触れるのが好きみたいだ。

島でゆっくりと暮らすのが理想といいつつ、こういうオンオフの切り替えのある生活が性に合ってるんだと思う。どうしても忙しなくしてしまうのはもうシティガールの性であるので、この個性と一緒に生きていこうと思えるようになった。

「島の暮らしと都会の生活」

都会では人間関係が希薄だから孤独を感じる、なんて一般的にはいうことが多い。わたしも島に移住するまではそう思っていた。島の温かい人間関係、家族や親戚、近所の人たちが仲が良くて、どこに行ってもだれか知り合いがいる環境。両親共に都会生まれで近所付き合いも親戚付き合いもなかったわたしにとっては、そんな島の暮らしは一種の憧れだった。

でも実際に島で暮らしても、島の人になれるわけではない、ということを強く実感した。もちろん物理的にも島の人の親戚になれるわけではないからここが故郷になるわけでもないし、これは私の個人的な感覚だけれど、生きてきた環境の違いはかなり大きかった。小さい頃から情報の中心である東京に生まれて、常に最新の情報を得ながら、様々な生き方をしている人を見ながら、世界にも気軽に羽ばたいていたわたしと、島から出たことのない島の人とでは、感覚が全く違う。違うことが面白いけれど、外の世界を知ってしまったわたしはずっとここに暮らしていくのは難しいなと改めて認識するきっかけとなった。

「自由と孤独」

そしてもう1つ。宮古島は島の中では大きな方だが、どこかに行けばだれか知り合いに会うという状況は往々にして起こる。どこにいっても知り合いがいるというのは一見、孤独ではないように見えるが、わたしにとってはこれが逆に孤独に感じた。一人で行動している時に知り合いに囲まれると、その人には他の生活があってわたしは独りなんだな、となんだか孤独を感じることが多くなった。自分の生活がだれかに把握されるというのが、安心ではなくて、どこか窮屈で息苦しく感じてしまったのも事実だ。

逆に東京はお店も人も密集しているので、同じ駅近くにいたとしても知り合いに会うなんて稀なことだ。東京はおひとりさま用のお店が溢れているし、むしろおひとりさまを優遇するようなサービスまであったりする。一人でいることが当たり前の世界なのだ。だからこそ一人でいても、みんな一人だと感じられるので逆に孤独を感じないということに気づいた。

東京ではだれがどこでなにをしてるかなんて誰も把握してないし無関心。それが当たり前の世界で30年近く生きてきたわたしはいつのまに、その環境の方が居心地がよくなっていたことに気づく。温かい人間関係が溢れている環境に憧れているようで、それが生活のずっとではなくて、自分の大切な人たちとゆるやかに築けている環境がちょうどいいのかもしれない。

東京に帰ったら一人で銭湯いって、気になっていたお店を散策がてらビールを飲んで、大切な人が待つ家に帰る、そんな日常を送りたいな。

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