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いちから、そういやIT企業だったわ ー にじさんじと近未来予測を突き合わせてみた🌈

長めの前書き

にじさんじライバーが、あまりにイロモノで魑魅魍魎で、人外の集まりすぎて忘れていた。

いちから株式会社は、そもそもiPhone向けのアプリケーションを作る会社として、そのキャリアをスタートしていた。だとすれば、そもそもいちからってIT企業だったのだ。IT企業として、「自分たちが未来をテクノロジーによってつくり出していく」というスタンスがありそうだ。

「魔法のような体験」といういちから株式会社の標語も、もしかすると落合陽一氏の「魔法の世紀」という著書に影響を受けたものかもしれない。


この記事では、アメリカのテクノロジー雑誌である「WIRED」誌を中心に、にじさんじやいちから株式会社を「情報技術の最先端にある企業」として捉え、ほんの少し先の未来予測を愚かながらも試みるものである。


手塚治虫が鉄腕アトムを書いた影響で、日本では人型ロボットがいまだに多く作られるように、「妄想」や「想像力」は時に強力な力を持つことがある。そしてWIRED誌では、AmazonやGoogleの関係者がそれぞれの「夢」を語っている。つまり、世界を作る人たちが描いている未来なのだから、実現可能性も限りなく高い。テクノロジーで動かされている世界の上で、いちから株式会社はどのように舵を切ることができるだろうか?

記事の各項目には、にじさんじとの関連がありそうなものから★をつけていった。また、いつものように、長い記事になるので飛ばし読み推奨である。



ライバーさん向け捕捉

にじさんじライバーの方でも、黛君を筆頭にゲームカルチャーから、SFに触れることは多いだろう。特に『デトロイト・ビカム・ヒューマン』は、まるでにじさんじライバーの登竜門かのようにプレイされている。

デトロイトで使われている3D技術は、まぎれもなくにじさんじライバーが3Dとなる時に使われるモーションキャプチャ―に近い。そしてAIがありとあらゆる人間の業務を代替わりするような未来は、配信でライバーという特殊な環境に身を置いている人間は、一度考えざるを得ない世界だとは思う。

あくまで個人の独学用覚書ゆえ、どうしても原文が英語の記事が多く、また暗い話が多いのはお許しください。




★★ONLINE LESSONS/オンラインレッスン

コロナ禍で一番問題になったのが、教育分野でのリモート活用である。対面だからこそわかることもあるという前提のもと、行われていた教育の慣習が一気に吹っ飛ぶことになった。WIREDは、ここでAIが読み書きや計算(プログラミング)を教える仕組みが整うだろうと考えている。

すでに、通信教育のフォーサイトはVtuber講師を使った資格講座を始めている。座講をどのように進めるかの部分は形が出来ているので、問題は手を動かす学習の場面でどのようにVtuberが関わるかだろう。一番わかりやすい例は、ベネッセの作ったAlexaのようなAI学習アシスタントだろう。


★★IMMERSIVE ODOURS/没入型の嗅覚コンテンツ

アメリカ・カリフォルニア州のAromyx社では、匂いを自動的に再現する趣味レーターの開発が進んでいる。香りやにおいは、これまでIT技術では再現が出来ていなかった分野であるが、2021年には実用化が見込めそうだと、WIRED誌は書いている。

にじさんじ公式は早い段階で、ライバー監修の香水を発売している。ライバーさんの髪の匂いをいきなりデータ配布してしまう荒業をためしてみてもいいだろう。(多分委員長や郡道先生が昂奮する)。

ただ、鈴木勝くんがずっとアロマオイルマッサージを実践しているように、匂いの再現とASMR、VRが合体すると、いよいよライバーの「実在感」は高まってくる。

(近いジャンルとして、バーチャル触覚の開発も東京大学を筆頭に進んでいる)


★AUTONOMOUS VEHICLES/自律走行

自動走行車は、人工知能(AI)を消費者が日常的に使う初めての例だと言われている。もちろん、事故が起こった際の責任など、法制度や技術的制約もまだ多い。しかし、コロナ渦の影響で宅急便や食料品輸送の需要も大幅に増え、輸送分野から無人運転が本格利用されそうだ。

自動運転中の空いた社内の時間をいかに活用するかはすでに、リンクのようにVtuberの実例が出ている。もしかすると、空いた時間をおしゃべりで相手をするマッチングサービスなどが始まる可能性はある。

(にじさんじ、車で検索したときに、渋谷ハジメさんの動画しか出てこなかったので、ここは多様性が武器のにじさんじライバーの中でも「間隙」になっている可能性がある




★★★THE END OF ”FREE”/「無料」の時代の終わり

2021年はGoogleフォトが無料をやめたのをはじめ、「無料でサービスを提供する」形態が終わりを迎える年になりそうだ。無料でサービスを提供すると、どうしても企業側としては収益をあげるために大量の広告を打ったり、顧客情報をデータとして取引する必要がある。有料なら、それをやる必要がない。

にじさんじに関しても、公式チャンネルの有料化やファンクラブの設立など、有料化をどのように始めるかでかなり悩んでいる様子がうかがえる。先に無料で人を集めてしまったが故の悩みもありそうだ。さらに、YouTubeというプラットフォームに依存している故、そちらがなんらかの有料化作戦に踏み切る(放送にお金を今以上に要求する等)と危険が発生する。




★★VIRTUAL STADIUM/バーチャルスタジアム

スポーツビジネスの中でも、サッカークラブの経営は入場料収入が重要となる。今回のコロナ禍は、スポーツビジネスそのものの根底が揺るがすことになった。

そこでスタジアムエクスペリメント株式会社の伊藤直樹氏は、選手や監督のリアルなアバターを3Dスキャンでつくり出し、サポーターも3D化することによってバーチャル世界でリアルな体験を提供する試みを行っている。

VR空間を建築物などの再現に使う手法は、ある意味コンピュータグラフィックスの本来の使い道だろう。コンピュータ自体がそもそもは軍用技術のシュミレーションの用途で設計されていたからだ。問題は、いかにリアル体験にちかい熱狂を作り上げることが出来るかだろう。その意味で、にじさんじ甲子園はもしかすると、歴史的なロールモデルになるかもしれない。




★★★VIRTUAL FIRST/バーチャル第一時代

コロナ禍の影響もあり、ありとあらゆるものがオンラインで取引されることにより、新しい形態の需要を発生させている。例えばイングランドではプライマリ・ケア(身近にあったことを総合的に診断する行為)の93%がオンラインで行われるようになった。生活がオンラインに移行するにつれ、個人でも企業でも常に自分で情報を取りにいくことができる世界が前提の、「ユビキタス・データ」戦略が重要になる。

にじさんじについても、このようにYouTube APIから細かいデータを取得することによって分析を試みる人が現れた。Virtual YouTuberは生放送主体で活動をした場合、活動内容が多すぎて追えないことが多い。切り抜きだけではなく、三枝くんのプロが作ったかのような非公式サイトのように、データをきれいに並べてあげることも二次創作の一つとして認知されてきそうだ。



★WORKERS CO-OP/労働組合

労働者自身が出資して経営に関与するワーカーズコープが日本でも法制化さされる。Googleなどの大企業は「フリー」や低賃金で人々にコンテンツを作らせるなプラットフォームを作ってきた。こうした囲い込みに対抗するため、労働と経営が一体になったシステムの構築が叫ばれている。

Vtuberは、こうしたやりがい搾取的な構造に巻き込まれやすいことは、昔記事でも書いた。そのため、生々しい話であるが、日本漫画家協会の「文芸美術国民健康保険」のような社会制度の拡充は、もし「文化」として拡充するならば望ましいところだ。さらに、企業と個人の関係自体も、Vtuberにまつわる様々な「問題」から考えるに、一度立ち止まって考える必要がある。



★★★DIGITAL SERENDIPITY/デジタル時代の偶然

「効率性」を求めすぎると、イノベーションは消え去ってしまう。なぜなら、イノベーションとは「探索」する行為だからだ。今、研究者の間では「いかにしてまだ人間が試したことのないパターンを導くか」実験が行われている。現在はマッチメイキング(関心のあるものを捜す)アルゴリズムが得意なことはわかっている。

Vtuber界ではapex legendや斉藤さんなどの、ランダムで人とつながる要素のあるゲームをする人がいる。時々、とんでもない人(閲覧注意)とマッチングしてしまうこともあるが、ネタ作りとしてはかなり良い偶然発生装置になっている。

ちなみに、YouTubeのアルゴリズムは束縛力が強すぎるので、対策がいるんじゃない?という提言は昔メモをまとめていた(若干キレ気味なのは申し訳ない)


★★★WFH WELL-BEING/在宅勤務時の健康

在宅勤務の現場でも、社員の孤立感やいじめといった諸問題は引き継がれることだろう。重要なのはこのような悲しい出来事が起こった場合、「監視的な手法」に出るのは基本的に逆効果ということだ。社員一人一人を自立した大人と見なせなければ、人事部はひたすら不適切なコメントやミームの投稿に目を光らせる警察機関のようになってしまう。

アンジュはんもよう見とる。

このあたりの話題、にじさんじ内は自由主義が浸透しているので問題がないとは思いたい。むしろファンの間で変な感じにならないかな…とは思う。難しいところである。



★NON-FUNGIBLE CURRENCY/非代替性トークン

オンラインゲームでの武器の購入などに使われる「通貨」だったNFT(非代替性トークン)。アバターのスキンなどに、世界に一個しかないトークンを埋め込むことで、「世界で唯一の」スキンにすることができる。CryptoPunksという会社はこの手法でキャラクターを売り出し、最大1体16万ドル(1670円)の売り上げを叩き出した。

友達の方が、にじさんじライバー(確か健屋さん)のサインをもらった時に、「ここにッ…ここにッ…推しの筆圧があるんだよッ…!ここにッ、ここに…確かに彼女は実在していたッ!」と魂のうめきをもらしていたことがある。「署名」というのは、それだけ力がなぜかあるものなのだろう。果たして、NFTというデジタルの署名はこれほどの力強い「サイン」になり得るだろうか。ただ人を縛り付けるだけになるのだろうか。



★★SYNTHETIC MEDIA:DEEP FAKE/合成メディアとディープフェイク

2021年には合成メディア、いわゆるディープフェイクによって大量の動画がYouTube上にバラまかれるだろう。特に女性有名人のポルノ動画や詐欺、政治的プロパガンダにまつわるものが、21年夏には18万本は出ると言われている。このため研究者は「ディープフェイクの検出技術」と「動画の出どころの確認」のための技術開発に奔走している。

なんかもうフェイクにフェイクを重ねすぎていてわけがわからないよ笹木ィ!ともかく、注意すべきこととして、切り抜いた動画から邪悪な動画が増える可能性は見越したほうがいいだろう。




★★★★METAVERSE/仮想3次元空間

3Dバーチャル空間上でのコミュニケーションは、いよいよ誕生日パーティから採用面接までありとあらゆるものに使われるようになってきた。教育についても、特に物理学や生物学のシュミレーションなど、基礎科学を学ぶ実験的な場所となってくるだろう。


元来、パソコンは「計算機」であり、それが画像処理能力を伸ばすことで独特の空間性を獲得してきたとされている。いわゆる「サイバースペース」という発想だ。この発想自体は、批判されることも多い(サイバーとは言っても、リアル世界に肉体を残さなければいけない以上、それは空間とは呼べない)が、この発想を元に、多くの世界がつくり出されてきた。

街も車もゲームで設計 米エピックの仮想空間技術広がる :日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC06DKR0W1A400C2000000/





★VIRTUAL THIRD PLACE/バーチャルサードプレイス

オンラインを憩いの場所にする試みは、フォートナイトやどうぶつの森、レッドデッドオンラインのようなゲーム空間上で試みられていた。

どこまで研究が進んでいるか、調査はできていないのだが基本的に画面をずっと見続ける行為というのは、ある種のストレスではある。(前述のように、バーチャルは空間じゃねえ!というツッコミもある)。そこで、「どうすれば体を休めることができるか?」という知識をライバーさん側が専門的に持つことができれば、バーチャルとの関わり方も改善されるのではないかと感じる。運営の方向けに、提携したら面白そうなプロジェクトを貼っておく。



★★★CONSPIRACY THEORIES/陰謀論

反ワクチン活動家をはじめ、強烈な陰謀論はSNS上を席巻している。こうした陰謀論が、VRChatをはじめとしたもう一つのリアリティ世界を作り上げることには二つの危険がある。①「なかなか触れることが出来ない情報」という形で、逆に好奇心を生み、検索を誘うこと主流のプラットフォームから外れることで、疑問の声が届かなくなること

今回、はじめてきちんとこの話の切り抜きを見たのだが、これはなかなか…。言葉を失います。月ノさん本当にありがとうね。

噂話は、古今東西、様々な国の人々を翻弄してきた。

1969年5月中旬[10]、フランスの都市オルレアンで、ブティックの試着室に入った若い女性が次々と行方不明になっているという噂が流れた[11][10]。疑惑の対象として具体的に名指しされた店舗は6軒あり、いずれも繁盛している若い女性向けの店舗で、そのうち5件はユダヤ人が経営していた[10]。行方不明になった女性は試着室で薬物を注射されてトリップしたまま[10][12]、各ブティックを結んでいる地下通路へと運ばれ[10]、中近東と南米へ売春婦として売られていったと噂された[13]。誘拐された若い女性の人数は60人とされ[10]、事件が報道されず、警察や行政も対応しないのは、新聞社や公権力がユダヤ人勢力によって買収されているためであるという噂も付随して広まった[10]。(wikipedia)

「うわさ」は文化人類学や民俗学が一番大事とするトピックである。実は、↑のリンクの一橋大学の論文を見た時に、「これってインドの宝石市場の話をしているけれども、まるでVtuberの世界じゃないか」と感じていた。Vtuberはいくらそれが「絵」だと言われて暴かれても、それがなおさら秘密を強化する「公然の秘密」である。まるであの謎のnote「とあるポケモントレーナー」のように。

私には論文を読む能力程度しかないので、また時期がきたら、噂話については書くかもしれない。では諸君!また会おう!



★★★★SENSEWARE/感覚装置

「風鈴」は、決して実用性があるものではないけれども、夏の風物詩として日本人の心に確固たる地位を築いている。風鈴の音が示しているのは「音が鳴った」という単純な情報だけではなく、「風が吹いている」という事実だ。そこから、人間の頭には「涼しい」という認知が働くことになる。

眼鏡を付け替えれば世界が違って見えるように、五感のフィルターの使い方をちょっと工夫するだけで、我々にとっても世界はもっと驚きと意味に満ちたものになるはずだ。江戸時代の儒学者、三浦梅園は「枯木に花咲くに驚くよりも、生木に花咲くに驚け」という言葉を残しているが(注4)、我々も、今生きているこの世界の驚きと意味を感じ続ける、みずみずしい感覚を取り戻すべきなのだと思う。それは失ってしまった世界とのつながりを回復することに他ならない。その時、初めて、我々は我々を取り巻く世界とそこに生きる人々に対して、今よりもちょっと優しくなれるのだと思う。

日本人の特有の感覚に「もののあはれ」があるというのはよく知られている。しかしそれが世界中を回りまわって、「エモ」という名前で日本に再輸入されたことはあまり意識はされていない。

人間は、成長の過程で桜の木を見て単純に「きれいだな」と思う気持ちだけではなく、これは「バラ科サクラ亜科サクラ属の落葉広葉樹で…」と科学的に説明することができるようになった。代わりに、桜の木を「桜」として見ることが出来る能力は失った(のかもしれない)。


★5G

5Gの導入が起こす影響は、スマートフォンの性能向上だけではなく、IoT(モノ自体にセンサーを付けて動かす)、M2M(機械同士が自動的に温度調節などをセンサーで感知)、自動運転、監視カメラまで幅広い分野に広がる。特に仮想現実(VR)の実現は非常に簡単になり、オープンイノベーション(業種の壁を超えて物を作る)ことも可能になる。

この話を私が聞いた時思い浮かべたのは、ひとりでに掃除道具が動いて家を床のホコリを掃除してくれる、ポルターガイストのような世界である。リアル世界の行動に本格的に影響の出る5Gの普及によって、Vtuberはもしかすると視聴者の物理世界にお邪魔して交流することもできるかもしれない。まさに攻殻機動隊のような世界である。



★★★STOP SUICIDE GENERATION/悲しみの連鎖を止める

自宅に人々が引きこもるようになってから、twitterをずっと漁ったり、Instagramに明るい話題を探そうとして、ひたすら悲観的な情報を目にしてしまう「ドゥームスクローリング」が問題となっている。ハーバード大学の公衆衛生学の教授によれば、我々は生まれつき「悲しいニュース」に目を引かれ、その影響で世界が実際より悲観的に見えてしまう癖がある。

この半年前から続いている苦痛や隔離、破壊のなかで、毎晩Twitterを2時間も余分に眺めて重荷を増やしたところで、何も得られはしない。いま「終末」が必要なのは、あなたのタイムラインなのかもしれない。

任天堂のゲームは、あまりにハマりすぎないよう適切な休みを取るように作られている。これは時間を奪うメディアになりすぎないようにとの配慮の部分もある。人間は、「不快」なものの情報に中毒になってしまうことがある。特に「他の人がどう思っているか」という情報には敏感であるため、SNSのようなメディアでは猶更これが増長される



★UNIVERSAL BASIC INCOME/ベーシックインカム

今、世界ではアーティストたちに対する生活するうえで最低限の金銭の需給(ベーシックインカム)を求める声が高まっている。これは、一応、食料に関しては需給が間に合い始めた現代において、「幸福の追求そのものが価値である」という立場をとるアーティストが多くいるためだ。

劇作家の鴻上尚史さんによると、日本では俳優という職業は「失業」が前提になっているという。以下の月ノ委員長の話を聞く限り、表現界隈における低賃金やブラックさは致命的なレベルに達していそうである。

変な政治的な話にする必要はない。でも、しばちゃんが突然職を失った話とかを聞いて、「この世界はなんかおかしいな」と思えるだけの心は、機械化する世界の中でも残しておきたいと、私は感じる。



★NEW COLD WAR ーTik Tok And We Chat/新しい冷戦

2020年、トランプ大統領は突然Tik Tokをアメリカで「禁止」するとの声明を出して、若者たちは騒然とした。これは中国政府との関係性を危険視したことによる発言だ。やはり、アプリの利用に関してもかなり国と国の関係が影響することがある。


★1984 AGAIN ーEpic Games vs Apple・Googleーフォートナイトの戦い

フォートナイトについてにじさんじ内でやっているのは、エクス・アルビオさんだけで驚いた。(何か理由があったのかな?)。

フォートナイトは、ゲームの中でも、今も特にとがった企画をすることで海外では有名になった。2020年、フォートナイトの開発元エピックゲームスはアップル、グーグルと手数料をめぐって大戦争状態に入り、アップル社を全力で皮肉る動画を投稿するなどした。すんげーロックである。

さらに米津玄師とコラボする動画も出し、ますますマルチプラットフォームとしての価値を高める戦略を練っている。戦闘や大会の魅力が話題になりがちなapexとは違う魅力があることは、知られててもいいだろう。


★★★THE CRAMM/1990-2000年代生まれ向けのニュース

アメリカの13歳の少女が、アメリカ大統領選をきっかけに、身の回りの黒人差別などに気が付き、ニュースレターを始めた。ここから、決まりきった定式ではなく、「個人個人の記者が大事だと思うことを友達に話しかけるように発信する」ニュース、The Crammが始まった。

日本では、おなじみほぼ日新聞ミシマ社のエッセイが近い構成になるだろうか。個人の実感に基づいている故、同じ事柄に対しても同じサイトで態度がバラバラだったりする(一時期の雑誌を思い出させる)。

特にタイなど、そもそも新聞や出版網が確率されていなかった地域ではこうした草の根型のジャーナリズムが芽生え始めている。Vtuber視点から言えば、こうした外部環境があることがあることも踏まえつつ、インフルエンサーとしての自分が、記者やキャスターのようなメディアとなることもあることを意識してもよい



★★★★★ANIMAL CROSSING/あつまれどうぶつの森の可能性

フォトグラファーのカーラ・チャンさんが「あつまれどうぶつの森」の写真を投稿し始めてから1年。ハイブランドの「ヴァレンティノ」を始め、「アナスイ」「ハイスノバイエティ」といったブランドが同ゲームに注目している。



まとめ

やはりなんやかんや変な目で見られがちだが、やはりVtuberは最先端の技術によって動いていることを再認識した。とはいえ、「車」の話をするにじさんじライバーが予想外にいなかったように、①物理的な豪華さを象徴する物(サーフボード、バイク、アウトドア系の商品)②インフラ関係や生活必需品など、生活に密着した新技術 の二つをどのように見ていくかはにじさんじの課題である。逆に言えば、WIRED誌の本に書かれている未来予測の半分ほどは、暗い所も明るい所も、すでに彼らが歩んでいる道である。


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