浮気された魔法使い

私はただの愛を知らない魔法使いだった。

でも同性である君に恋をした。
騙して誘惑してやっと手に入れた君。
逃げてほしくなくて、あえて放し飼いをしていたからかな。
君はいとも簡単に逃げ出した。

騙した罰だったのかな。
見えてた未来は変えることもできず。
思ったのは「やっぱりな」。

浮気した彼女は「ごめん」と言った。

謝らなくてもいいのに。
大好きだよ。
いや、嘘をつこう。
愛してた。

君は悪くないんだよ。
別れる未来を知っていて、引き留められなかった私が悪い。
私よりもいい人じゃん。
幸せにしてもらいなね。

私はそうだな…君と「結婚式みたいだね」だなんて笑ったあの海で終わろうかな。

私は最後まで天使の皮を被ったただの木偶なんだ。

だから笑ってくれよ。

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