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そういえば子供の血液型を知らない

あるときふと思った。子供の血液型を知らない。

普通、一体どのタイミングで親は子供の血液型を知るのだろう?私が産まれた頃は産院で血液型を調べて「この子は○型ですよ」と母親に教えていたらしいけれど、どうやらここ最近は、生まれてすぐに調べても母親の抗体が混じっているせいで正しい判定ができないことも多いらしく、そもそも調べないケースが多いのだとか(私の産院もそうだった)。

血液型占いや性格診断が大好きなのは日本人ぐらい、他の諸外国では自分の血液型なんて知らない人ばかりとはよく聞く。そんなことは知りながらも、実際私も血液型の話でわいわい盛り上がることもあるし、少女時代には、好きな人が自分とあまり相性の良くない血液型だと知ってリアルに落ち込んだりもしたものだ。

血液型で人を判断するなんてという人も多いし今となっては私もそう思ってはいるけれど、この手の話題の楽しみは知っている。『血液型文化』のない他の諸外国の人たちはこんなふうに盛り上がることもないのだ。

一方、留学先の台湾で過ごしているときにはよく誕生日を聞かれた。誕生日をお祝いするためではなく、相手の「星座」を知るために聞くのだ。誕生日は1月19日、と答えると「てことはぎりぎり山羊座だね」「え〜意外!」なんて即答できる台湾人よ。彼女たちは紛れもなく『星座文化』である。

言うまでもなく、そんな彼女たちも自分たちの血液型は知らなかったりするのだけど。

自分の知らない共通見解を持っている台湾人たちはちょっと新鮮に映った。それぞれの星座が持つ特徴的な性格や資質を見事に暗記している彼女たちとは、ガールズトークをしていても「え!獅子座の男!?やめておきなよ」なんて言われることも普通にある(何座が良いとか悪いとかではなく、本人の星座との相性の話)。旦那は何座かと聞かれて即答できなかったとき、なんならみんな引いていた。自分の子供の予定日がわかったとき、「双子座!男児!どう思う?」と聞いたら「いいじゃん!モテるよ!」と友人は太鼓判を押した。

知らなければ気にも留めないし、落ち込んだり喜んだり、下手な憶測で判断することもない。それが血液型でも星座でも四柱推命でもなんでも知らぬが仏。知ってしまえばなんとなく、その偏った枠組みの中で息子を見てしまいそうな気がして。◯型なのにアレだね、◯型らしくていいね、とか。

謎に包まれた息子の血液型はなんだか今や逆に神聖なものにも思える。本人が自分で知りたいと言い出すまで、知らないままにしておこうというのが今の考え。とはいえ、単純な私は「双子座いいじゃん!モテるよ!」という友人の言葉はなんとなく嬉しくて、今も密やかに胸に留めているのだった。

皆さんはいつ、子供の血液型を知りましたか?

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