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#1 Rugby World Cup ‐ パリ編

2年前にチケットを購入してから楽しみにしていた、ラグビー・ワールドカップ・フランス大会へと行ってきました。ラグビーの観戦に合わせ、フランスやスイスの町々を旅行してきたので、これから書き始めるのは、ほぼ旅行の話です。

まず、パリへと飛んだのは10月6日のことになります。当初の予定では、パリから(試合のあった地中海沿岸の街)マルセイユに向けて、フランスのちょうど真ん中を縦断する感じでの旅程を立てていたのですが、出発する数週間前に同行者からのリクエストで、急遽パリからスイスへと行くことになりました。本当であればパリではなくジュネーブを出発点にするべきでしたが、流石に飛行機のチケットは取り直しませんでした。

と言うことで、とにかく旅はパリがスタートとなりました。フランスには20年くらい前に旅行で来たことがあり、その時の印象、特にパリに関しては真冬の小雨降りしきる中での観光だったにもかかわらず、洗練された異国情緒に満ちた優美な街で、街角でカップルが見せるフレンチキスも映画のワンシーンを見ているようで最高でした。しかし、残念、20年の年月はパリの雰囲気を大きく変えていました。

パリで驚いたのは何しろ人の多さです。観光客なのか地元の人なのか、なにしろ人の数に驚きました。夏の観光シーズン中はどんな感じになるのか想像できませんでした。そして道が汚い。早朝、けっこうな頻度で業者が道を掃除している感じだったのですが、それを上回るポイ捨てが原因でしょう。タバコは勿論、ペットボトルなんかもけっこう目に付きました。2019年、日本がワールドカップを主催したとき、アメリカ人の友達が何人か訪日したのですが、皆(特に女性陣)が新宿や渋谷の道路のキレイさに感嘆していた理由が良く分かりました。
それと私は元来の嫌煙家なのですが、オープンカフェやレストランの屋外テーブルから、プカプカと漂ってくる煙にはウンザリした次第です。歩きタバコをしている人も大勢いましたしね。

全くと言ってよいほど印象が悪かったわけですが、それでも大聖堂や、裏通りの佇まいなんかは素晴らしかったです。また、朝の通勤時の自転車の多さに驚きながら、街から軽快感が溢れ出しているようで、見ていてなんとなく引き込まれました。自転車道が良く整備されているからのことなのだと思います(日本でよく見られるような、なんちゃって自転車道みたいに細くないし、車線の通行方向が明確でした) 。

言わずとしれたエッフェル塔。エッフェル塔の向こう側は芝生の広場で、大勢の人が寝転がったり、友達とワインを楽しんだりしていました。

セーヌ川に映り込んだエッフェル塔を撮影したかったのですが、そのスポットに行った時刻、太陽が逆光でエッフェル塔はシルエット、セーヌ川は太陽の反射でギラギラと撮影しようがありませんでした。多くの人はルーブル美術館から徒歩圏のアンヴァリッド廃兵院(ナポレオンの霊廟)そばの橋から撮影すると思いますが、レンタル自転車やレンタルキックボードを使って反対方向へとセーヌ川沿い走ると、別の撮影ポイントがあったみたいです(つまり順光で撮影ができたかもしれない)。
ルーブル美術館そばにある、ギャルリ・ヴィヴィエンヌ (Galerie Vivienne)。素敵な屋根付きショッピング アーケード。残念ながら殆の店は日曜日のため休みでした。
『おむすび権兵衛』に並んでいる人たちです。驚嘆ものの超大行列で、1時間待ちくらいで済んだのかどうなのか。この日は33℃近くもある、ウンザリする暑さだったんですけれど・・・。この方たちには、是非、訪日されて待ち時間無しでおむすび権兵衛を楽しんで貰いたいです。ちなみに場所はルーブル美術館の側で、このおむすび権兵衛のそばにあった『ラーメン ひぐま』も大行列を作っていました
ギャラリー ラファイエット百貨店 (Galeries Lafayette) 屋上からの眺め。パリ随一の歴史を誇るデパートで、テナントで入っているブランドの数々に驚きました。この金の装飾も細微に渡った物で素晴らしかったです。ちなみにブランド品に興味の無い私は屋上で冷たいレモネードを楽しんで終了。
こちらもギャラリー ラファイエットからの眺めで、向かいに見えるのは姉妹店(?)。一つ驚いたのは、大きなデパートでしたがどこにもトイレがありませんでした(見落としたわけでは無いと思う)。右手に見える三角屋根の大きな建物はオペラ劇場だったのですが、残念ながら改装中で中は見学できずでした。
パレ・ロワイヤル(Palais Royal) の回廊。1700年頃に建てられ、太陽王ルイ14世も一時住んだ王宮。残念ながら中は公開されておらず、回廊や中庭の装いを楽しむスポット。

サクレ・クール寺院(Basilique du Sacré-Cœur)。この寺院の前でジョン・ウィックが決闘したことで有名(キアヌ・リーヴスの映画の話)。1900年初頭に完成したのですが、建設が始まったのは1860年頃からだったので、40年近く掛かったことになります。この寺院の入り口に、カメラの絵にXの印が入った注意表示があったので、中では撮影しなかったのですが、多くの人が携帯で撮影していましたし、警備員も全然気に留めていませんでした。どうやらフラッシュを使用しての撮影は禁止、ということだったみたいです。ところで、なぜ教会ではなく、寺院と訳しているのか不思議です。
一昔前まで、サクレ・クール寺院のあるモンマルトル地区は、まだ芽の出ない芸術家なんかがアトリエを構えたりしていた芸術の町だったらしいです(例えば、ドガやピカソ)。ハッキリと覚えていないのですが、この銅像はこの街を舞台にした小説の主人公を模しているのだとか。その主人公はどんな壁をも通り抜ける能力を有していたことから、壁から抜け出てきているデザインとなったみたいです。大勢の観光客が彼の左手を握りながら記念写真を撮っていたのですが、正しくは手を握るのではなく彼と同じポーズで撮影することが映え写真の肝では?と思ったり(ただ、おかげで彼の左手は金ピカ)。
マドレーヌ教会 (Église de la Madeleine)。(修繕中で足場が組まれてゴチャゴチャしたためか)おもての佇まいはそれほど立派とは思わなかったのですが、中は荘厳の一言。
マドレーヌ教会 (Église de la Madeleine)。1700年中頃から建設が始まり、いくどかの中断の末、ナポレオンの命令により、遂に1842年頃に完成したそうです。
シャンゼリゼ通り。ここから15分くらい歩いたところから賑やかなショッピング通りとしてのシャンゼリゼになります。ただ20年前と比べると見る影もなく、正直冴えない通りとなっていました。実際、殆のブランドショップはその雑多感を嫌ったのか、シャンゼリゼ通りに隣接した別の通りへ店舗を移してしまっているようでした。余談ですが、この右手にアメリカ大使館があるためか、通りにはマシンガンを携行している警察官が大勢おりました。
凱旋門に施されているレリーフ。これも素晴らしいの一言です。
凱旋門の上から、凱旋門を中心に放射状に伸びる12もの通りを眺めたかったのですが、なかなかの行列を作っていたのでパスしましたが、ちょっと心残りではあります。

以上、なんだかネガティブな感想ばかりになったしまったパリ観光ですが、目玉とも言えるルーブル美術館やベルサイユ宮殿などの超観光スポットをパスしているので、それらを巡っていたらば違う印象を持ったかもしれません。

次回は、スイスのアイガー北壁やユングフラウヨッホの感想です。

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