見出し画像

#8 Rugby World Cup ‐ ニース編

10月18日、モナコから次の目的地のニース (Nice) へと電車を利用して行ってきました。電車でたったの30分くらいの距離です。旅行前、友人からニースは良い街だと聞いていたのですが、実際、彼の言う通りだったと思います。なかなかの観光地で人も大勢いたのですが、全体的にきれいな町でしたし、古さと新しさがちょうど良いくらいに混ざっていました。特に、絵になる裏路地が多いのが嬉しかったですね。
ニースには4泊しています。初日と三日目はニース市内観光、二日目と四日目はレンタカーをして近隣の町を巡りました。残念であったのは、旅行中ここまで好天が続いていたのですが、モナコからニースへ移動した日から天気が下り坂となり、特に三日目の明け方から昼過ぎまで大雨に祟られました。近隣の学校は朝から休校、市内の多くの観光スポットも臨時休業となってしまい、ニースの町を一望できる展望台などは行きそびれました。

ニース観光のメインは、旧市街を中心に散策、あるいはニースの北側に点在する美術館 (マティス美術館やシャガール美術館、その他) 巡りをするです。私は美術館はパスしたので、旧市街を中心にビーチ沿いをくまなく散策しました。

ところで大雨の三日目ですが、雨脚が弱まった午前中、町の様子を見に行こうとビーチまで歩いて行ったのですが、殆のお店やカフェは開いていても、閑古鳥が鳴いていました。ビーチ沿いの通りは完全に封鎖されており、観光客がビーチの様子を見ようと近づくと、警備に当たっている警官に即刻の退去を命じられていました。面白かったのは、それでも大勢の人がビーチに近づき、波濤を写真や動画で撮影しようと試みていたことです。私は凪の海も冬の荒波も珍しくはない土地で生活したことがあるので、ビーチに打ち寄せる波に興味は一切ありませんでしたが、海の無い国から訪れていた人たちには珍しくて仕方がなかったのかもしれません。

ニース駅のホーム
モナコ駅と違いニース駅は自動改札です(下記の余談参照)。
ニース駅正面。マルセイユ駅周辺とは違って道もきれいでした。ちなみに、このフランス代表紹介ボードの反対は、(確か) 松島幸太朗選手の写真とともに日本代表の紹介となっていました。松島選手がばれたのはフランスのチームでプレーをしていたからかもしれません。
駅から徒歩5分くらいの場所にあったホテル。『旅』とか『旅情』をテーマにした素敵な壁絵が印象的なホテルでした。
部屋の壁に描かれていた、(臨時休業で行きそびれた)展望台からのニースの風景だと思います。
ホテルの部屋からの眺め。この通りには3、4のホテルがありましたし、この写真の右端にはパン屋や軽食屋、カフェもあり便利な場所でした。
散策中に見つけたニースノートルダム寺院 (Basilique Notre-Dame de l’Assomption)。新しい寺院であったためか、ステンドグランスも宗教画をモチーフにしたものではありませんでした。ミサ?集会?の最中だったので入り口から覗いて終わり。
到着した日のニースのビーチ。訪れる前は砂のビーチだと思っていたのですが、小石が敷き詰められた河原のようビーチでした。見える範囲内で十数人の方たちが張り切って泳いでおられましたし、曇ってはいましたが、暖かな日だったのでビーチに座ってくつろいでいる人たちが大勢いました。
この遊歩道に沿って自転車道も整備されています。端から端までおよそ 4.5 キロくらいあり、その内、私が歩いたのは三分の一くらいです。
旧市街の裏路地
旧市街の裏路地
旧市街で見つけたサン・ルパラット大聖堂 (Cathédrale Sainte-Réparate de Nice)。この屋根のタイルは、数日前に訪れたムスティエ=サント=マリーで見た、ノートルダム・ド・ヴォワール礼拝堂 の屋根に似たデザインでした。
確か、この絵画コレクションはサン・ルパラット大聖堂で撮影したと思うのですが、ちょっと記憶があやふやです。それにしても、どこの教会にも大きな油絵の宗教画が何枚も飾られていましたが、美術的な価値も大きいものなのですかね。
サン・ルパラット大聖堂の礼拝堂。やはりステンドグラスも素晴らしかったです。
旧市街のハズレ付近に良く分からない像が飾られておりました。この彫像の色は、時間とともに変化します(例えば、黄色から緑、そして紫、などなど)。
嵐の日に撮影していますが、上の写真と同じ通りです。なぜかドンキーコングの銅像がありました。土台に作者名が記されていたのですが、これって任天堂(?)が肖像権を持っているのではないのですかね?それとも独創性のある芸術作品なのでしょうか?
こちらにもコングの銅像。ちなみにですが、ニース空港入り口にも飾られておりました。ニースとコングは関係があるのでしょうか?
こちらの警官以外にも警察官が大勢出動して、誰もビーチに近づかないよう警備をしておりました。手前の自動車道も通行止めになっていたようです。
十数台の白バイ隊員がひっきりなしに遊歩道をパトロールしており、遊歩道に近づく人へ即刻の退去を命じておりました。14時ころには嵐が去ったのですが、警報はまだ出ていたようで、白バイ隊が引き続き警備に当たっている中、大勢の人たちがその隙間を縫ってはビーチに近づいて写真を撮ったりのイタチごっこを続けていました。びっくりしたのは、退去に応じなかった男性が隊員に組み伏せられた上、手錠までされ、応援できたパトカーに身柄を押し込められていました。
嵐が完全に去った後のビーチの様子。大勢の人が出てきておりました。大きく波をかぶった場所の遊歩道には、砂利が撒き散らされておりましたし、波に持ってこられた砂でビーチがきれいになっているスポットもありました(但し、海藻なんかもかなり打ち上げられていた)。ちなみに、左の丘の上には展望台があります。
これは嵐の翌日に撮影したのですが、警察官?軍人がマシンガンを携行して市内パトロールをしていました。正面から撮影する勇気は無く、後ろからかろうじて分かるマシンガンを捉えたものです。もしかしたらばその晩にあった、ラグビーW'Cupのフランス対南アフリカ戦のパブリックビューイングに備えたものだったのかしれません。
カレイだったか、ヒラメだったか。なにしろ美味かったです。
さて、どこで食べたのか記憶がいまいちですが、普通に美味しかったです。なんせ外したのは、ニースのイタリア料理屋で食べた”ステーキ”だけです。味付けは美味かったのですが、肉に脂身がなく全く好みではありませんでしたね。
こちらはシーザーサラダ。旅行中、3、4回シーザーサラダをオーダーしたのですが、アメリカで食べるシーザーサラダとは一線を画していました。アメリカのはどこで食べてもこってり感の強い味付けになっていますが、フランスやスイスで食べたそれは、あっさりした感じの味付けで良かったです。中にはロメインレタスをざく切りにしたものがあったり、ロメインレタス以外の野菜が入っていたり、それぞれのレストランが特色を出している感じでした。
こちらはシーフードパエリアと、ヒラメだかカレイの焼き魚。どちらも美味かったです。
こちらは生ハムではなく、マリネされたマグロの中落ちパルメザンチーズとマンゴー添です。今までに食ったことのない味となっており、美味いとか不味いとか判断しようがありませんでした。
フランス最後の夕食。私はタコの料理をオーダー。柔らかくて美味しかったです。


余談: 電車とその他
前述した通り、モナコ駅からニース駅には電車を利用しました。ニースまでは各駅で停まったような記憶があるのですが、ニースから先は停車しない駅もあったのかもしれません。鈍行列車にしては客車が豪華だったと思います。日本では見かけないような変わったシートが備わった車両もありました。日本の特急のような普通の座席もありましたが、その同じ客車内に長椅子タイプが混じったりしていました(長椅子タイプ、例えば都内を走る山手線などに見られる座席) 。そしてドアから入るとそのまま座れるシートもあれば、4、5段の階段を上らないと座れないシートもあったりと、どのように説明すれば良いのか分からない作りでした。なぜ、写真を撮っていないのか・・・。
それと切符なのですが、モナコ到着後にニース駅をぶらぶらと見に行ったとき、券売機はどう使うのか ”予習”を していると、本当に親切なフランス人(だったのかな?) が丁寧に一から全て実演してくれました。けっこう画面から選択することなんかが多く、実演が始まる前、『初めて使う人にはハードルが凄く高いんだよね』と話されていたのは大袈裟ではありませんでした (勿論、ゆっくりしっかりと画面を読みながら進めれば買えないことはありません)。なにしろこの予習のお陰で、ニースに向かう当日、切符は簡単に購入することができました。予習している私の後ろに彼が並んだことは本当にラッキーでした。ありがとうございます!結果だけ見れば簡単に買えた切符ですが、実はその切符は全く使わずに駅に入り、電車に乗り、降車して駅からも出ています。なぜなら、モナコ駅には改札口が無く、日本の田舎の無人駅状態でした(但し、モナコ駅は大勢の人が利用している)。列車内で車掌さんが検札に来ることもありませんでした。そして、ニース駅の改札口から出るときも切符を見せたり、機械に読み取らせたりもしませんでした。キセルをしようとは思いませんが、なんとも管理の甘いシステムです。ちなみにですが、ニース駅に到着すると、私が乗っていたその列車に3、4人の車掌さんらしい人たちが乗られて行きましたし、ニース駅に入るには自動改札を通らなければなならない仕組みでした。もしかしたらば、モナコとフランスは違う国ですから、それが関係しているのかもしれません。
最後に、この情報はすっかりお馴染みになった感じですが、他の訪れた町同様、ニース旧市街にはイタリア料理店が軒を並べております。

次回は旅行記完結編となる、ニース近郊の町編です。

Rugby World Cup の過去記事。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?