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#2 Rugby World Cup ‐ アイガー北壁&ユングフラウヨッホ編

10月9日、パリでレンタカーを借り出し、目指したのはスイスの Grindelwald です。ここはアイガー北壁で有名な名峰アイガーを筆頭にメンヒユングフラウオーバーラント三山が聳える麓の街です。パリからこの Grindelwald への道中について、冒頭でかるく触れるつもりが、長文となってしまったので、下の方に余談として載せています。と言うことで、本題のスタート。

この Grindelwald は、前述した通り、オーバーラント三山の麓にある小さな街ですが、登山愛好家や新田次郎の本が好きな方は耳にしたことがあるかもしれません。ただ私は登山も新田次郎も好きなのですが Grindelwald という地名は全く知りませんでした。念のためですが Grindelwald 以外に、Interlaken、Lauterbrunnen あるいは Wengen BE など、このオーバーラント三山の麓にはいくつかの小さい町があります (その中で Interlaken が一番大きい)。

最初に述べる必要があるのは、写真をご覧になれば一目瞭然だと思いますが、この三名峰の頂上を目指せるのは、プロ並の登山技術がある人達だけです。私のような趣味の登山愛好家は登山鉄道に乗って展望台からの眺望を満喫します。

どの街に宿泊し、どの街から出ているゴンドラや登山鉄道に乗るか、あるいはハイキングをするかで、ヨーロッパにおける鉄道最高地点駅であるユングフラウヨッホにアクセスできるルートが変わってきます(最終的にこの駅に行くには1つしかない登山鉄道を利用することになります)。地球の歩き方やネットから情報をしっかりと得たつもりでしが、けっこう複雑なので詳細情報はパスします。それと麓の町々からこの駅まで行くには2~3回の乗り換えが必要なのですが、おおよそ往復で180~220スイスフランします!!! これは2023年10月30日頃のレートだと¥29,000 以上です(これは通常料金で、レンタカーではなく電車旅行をする人には割引き切符とかがあるみたいです)。 ヨーロッパ最高地点に行ける鉄道料金は世界一高いかもしれません。

山の名前はユングフラウですが、このヨーロッパ最高地点にある駅はユングフラウヨッホと言います(ユングフラウとメンヒの間の稜線部分一帯を指す名称でもある)。この地点は富士山よりは低いですが、それでも標高 3,466m の地点にあります。この標高にある駅へと連れてきてくれる登山鉄道、驚くことに110年くらい前に建設されたものです。そしてアイガーの標高は 3,970m、メンヒが 3,454m、ユングフラウが 4,158m あります。ユングフラウヨッホでは、高山病になっている若い男性が一人いましたしが、私も写真を撮っている最中、息を止めないよう気をつけていたのですが、それでも高山病の症状の一つ、目の前の視野が狭くなる感覚を1分ほど感じました。行かれる方は油断されないで下さい。
このオーバーラント三山ですが、Grindelwald から仰ぎ見えるのはアイガー北壁とメンヒだけです。ゴンドラあるいは登山鉄道で登っているとメンヒに隠れていたユングフラウも顔を見せてくれます。また、オーバーラント三山以外に、3,000m を超えるアルプスの山々がこの周囲に聳えており、それらを仰ぎ見ながら楽しめるハイキングコースも数多くあります(復路の途中にある登山鉄道駅などで下車し、そこから”下山”を楽しむような感じ)。コースによってはアイガー北壁沿いを歩くのもあれば、3,000m 超級の山々を仰ぎ見ながら下山できるコースなど目白押しです。また、ゴンドラなどでアクセスする展望台 (見晴台) が周辺には5,6箇所あり、様々な場所からオーバーラント三山や他のアルプスの山々の眺望を楽しめます。私は実質1日の観光時間だったのですが、本当であれば最低でもマル2日間は滞在するべきでした。

日の出前、ホテルの部屋から仰ぎ見るアイガー北壁!ホテルは一等地にあったと言って過言では無いと思います(アイガー側の部屋でラッキーでした)。
こちらもホテルの部屋から。
ゴンドラからの眺望ですが、このゴンドラはユングフラウヨッホに最短時間で行く人は利用しません。ユングフラウヨッホを目指す前、ちょっと大回りをして、オーバーラント三山を正面に、1時間くらいのハイキングを楽しむために乗車しました。
こちらもゴンドラからの眺めで、メンヒの上に太陽が顔を出しています。右手の山がユングフラウで、その間の稜線上にユングフラウヨッホがあります。この時点で日の出からだいぶ時間が経っていますが、太陽が3,000m超級の山々の上に顔を出すのはけっこう後のこと。
小一時間のハイキングの途中にて。木々の紅葉は始まったばかりの感じでしたが、草紅葉はピークに近かったです。
ユングフラウヨッホの一つ手前の駅より。正確には、ここはトンネルの中に作られた ”展望”駅です。登山鉄道は5分間だけこの駅に停車するので、ガラス越しにはなりますが、この眺望を楽しめます(ここで次の電車を待つことはできない)。
ユングフラウヨッホからはからは見渡す限りの氷河、そしてクレバスの数々です。

実はユングフラウヨッホから見た、ユングフラウ山頂の写真を撮っていなかったのかな・・・?本当に姿形の美しい山々に囲まれていて、今、写真を見直していると『あれ?これがユングフラウだっけ?』と記憶があやふやです。背景が雲で真っ白、氷河で山も真っ白だったから撮影しなかったのかもしれません。この旅行中、どの町でもホテルに帰るのが遅く、毎晩写真を整理していなかったツケであります。

これがユングフラウだったような違うような・・・・。

ところで、ユングフラウヨッホの展望台の外に出る前、展望台の中からユングフラウに向かって氷河の上を (山頂を目指している感じには見えなかったが) ハイキングしている20人近い人の列を見たのですが、いざ展望台の外に出ても、その人達が歩いているコースにアクセスする出入り口は無かったような気がします。もしかしたらば、氷河ハイキングツアーみたいなものがあったのかもしれません。

ユングフラウヨッホからの復路、途中の駅から。
ユングフラウヨッホからの復路の途中にて。躍動しているかのような荒ぶる氷河。
ユングフラウヨッホからの復路、車窓よりアイガー北壁。
Grindelwald に戻ってきた後、別のゴンドラで行った見晴台より。この日は日の出とともに、一気に靄が出てしまい、遠方からの撮影には残念な条件でしたが、この写真はそのおがけでドラマチックな空模様が良いバックになった感じです。この三山にも勿論名前があるのですが、覚えておりません・・・・。こんな見事な山々に囲まれているのがこの町です。
上2枚の写真と同じ見晴台から撮影。まだ日没まで3時間くらいあったのですが、太陽は山々の彼方に姿を隠すちょっと前です。朝から大気が霞んでいて、逆光・斜光気味の撮影には残念な条件でした。
Grindelwald のレストランで夕食の注文後、アイガー北壁が夕日に染まった姿を見て、慌てて撮影した一枚。

最後に一つ。宿泊したホテルや Grindelwald の町中で驚いたのは、アジアからの団体旅行客の多さでした(観光バスで次から次へとやってくる感じ) 。私のホテルに宿泊している 98%くらいの客もアジア人でした。勿論、ブッチギリで中国から、だいぶ離されて韓国、そして日本人は私達を含め数人しか泊まっておりませんでした。

次回はスイスの名峰マッターホルンです。

過去の Rugby World Cup 旅行記はこちらから。


余談: パリから Grindelwald への道中
パリで朝の通勤ラッシュに捕まりながら、その後の道中は全く問題なく、ひたすらGoogle Mapの指示を信じ、途中の休憩を含めておよそ9時間のドライブとなりました。パリ市内はなんともですが、高速におけるフランスの運転者のマナーが良くて走りやすかったです (追い越し車線と走行車線をしっかりと使い分けている)。

殆どの道中は有料の高速道路だったので、一番最初は支払い方法によって違ってくる、どの料金レーンに並ぶかで焦りました。つまり、日本のETSのように素通りしていく車と、窓から手を出してクレジットカードらしきものを出している車がありましたが、幸い最初の料金所は全く混雑していなかったので、窓から手が出ている車を見て、そのレーンに並ぶと事なきを得ました。高速料金は日本の首都高のように定額の場所と、距離に応じて値段が上がる2種類でしたが、日本の高速料金に比べると、 (1ユーロを現在の158円で計算したとしても) かなり安かったと思います。

有料道路沿いには30~40キロ毎くらいにサービスエリアがあり、その間にはトイレと自販機があるだけのパーキングエリアがあったので、休憩場所には困りませんでした。そうそう、スイスで最初に入ったサービスエリアのトイレは有料でしたね。いくらだったか覚えていないのですが、1ユーロくらい取られたよう記憶があります(クレカで支払えた)。

レンタルした車はフィアット 500X と (クルマ好きの私も) 見たことも聞いたことも無かったクロスオーバー車でした(SUVとセダンの中間みたいなタイプ)。この旅行中、3回レンタカーを利用しましたが、どこの営業所でもマニュアルでも良い?と聞かれたので、AT車を希望する人は気をつけて下さい (私は普段からMT車を運転しているのでどちらでも良かったです)。それとレンタカー会社は AVIS を使用しました(私のクレカでAVISを使うとマイルが貯まりやすいというだけの理由)。アメリカでは最王手の一つですが、フランスではどうなのかちょっと不安もありましたが、全く問題ありませんでした。

Google Map による最短時間ルートを選んでのドライブだったからなのか、フランスからスイスへ入る30、40キロ手前から下道を走ることになり、フランス・スイス国境も下道で越えたのですが、そこで(多分)抜き打ちの税関検査のようなことをしておりました。4,5台前の車が警察官?入国審査官?らしい人に止められているのを見て、焦ってパスポートを準備したのですが、私の車には何の指示も無く素通りできました。

パリで借り出したフィアット 500X。乗り心地も運転した感じも良かったです。



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