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戦闘服が愛になった話

先日、初めて撮影会というものを開催しました。
結論、もうほんっっっっとに、楽しかった。
楽しんでもらえるかな、なんて不安は、衣装を纏った女の子達を前にしたら一瞬でどっかいってしまった。

自分の人生の怒りや悲しみや悔しさを跳ね除けてくれた戦闘服達。

自分の戦いが一つ終わって、次は何になるんだろうと思ってた。

目の前に現れた、久しぶりに纏われた衣装達。
あぁ、衣装って人が着て初めて魂宿るんだ、って実感させられた。

語らなくても存在するだけで主人公になる女の子。その物語の数だけ、表情を変える服達。

私の手元にいたときはこんな風に見えなかったのに。一瞬一瞬がはじめましてだった。
1番救われたのは衣装で、それを目撃できた私かもしれない。

model:小鳥りここ
model:恋するみさきちゃん
女の子二人だけの空間って大好き。
model:NANA
お花が咲いたみたいな笑顔。


少し関係のない話。
私はほんの少し前まで、人とのコミュニケーションって人を理解するところから、って思っていた。
だけど、どんなに解ったつもりになっても人はその理解をすり抜けていく。
私はコミュ障...なんていちいち落ち込んでたのはただの傲慢だった。
人という果てしない宇宙を無謀にも知り尽くそうとしてたのだから。

model:眠好ぬぬ
言葉を感じる女の子。
model:永遠
衣装に合わせたネイル!嬉しかったなぁ。


女の子は、特に瞬間ごとに光を変える。一瞬一瞬複雑に煌めいて、私に見えるのはその一瞬の光なんだって知ってしまった。

あぁ、だからこそ美しいんだと悟った。
昔から解らないものを延々こねくり回して考えるのが好きだった。
私は解らないものにどうしても魅了されてしまう側の人間であること、ここにきて気付けて本当によかったと思う。笑

model: misane
女の子って煌めき。
model: なつこ
ぺこちゃん!絵本の世界みたい。


女の子に向けられる眼差しは四方八方にあって、そのどれもが誰かにとってのその子で、だけどそれは全部幻かもしれなくて。

結局何にも解らない。もしかしたらあの子もまだ解ってない。
だけど私の前で光ったあなたはこんなに美しく見えてたよって、なんだか色んな女の子に無性に言って回りたくなった。それこそ傲慢かもしれないけど。


写真展『だいじだいじよ』。スタジオ35分にて。


撮影会の前に川島小鳥さんの写真展に行ってきた。

これは私の主観なんだけれど、小鳥さんの写真って童心のまま触れた初恋の世界みたいで、どうしようもなく苦しい。

その人が無意識に放った愛しい瞬間が、それを愛しいなって眼差した人の心が、そのまま保存してあるみたいだった。

あっち側もこっち側も、恋に満たない片想いがただ柔らかくそこに浮遊していて。結ばれず放たれた感情の端っこに触れているみたいでチクチクした。

処世術を覚えてようやく大人になった心がみるみる剥がされて、感情だけが浮き彫りになって、気付いたら子供みたいに泣いていた。

こんな風に世界を見つめて見つめられること、私には切なすぎてきっとできないな。でも本当はこの世界で生き続けてみたかったな。後悔が痛々しく刺さった。

愉快なパン達
新井薬師前、いいとこだった。


東京から帰る前、初めて寄った占いで、あなたの戦うフェーズはもう終わったよって言われた。
そっちに戻らなくていいんだよ、戻ってももう同じことは出来ないからって。私も薄々そんな気がしてた。笑

戦いのあとは、私は愛がやりたい。
戦闘服は、愛の服に変わったと気付いたから。
それは決して私が与えた愛じゃない、女の子が放つその光で、愛が照らされたんだと思う。

自分はつくづく片想いの星に生まれてるなぁと思う。
自分のもとに光が刺さないから、光るものがよく見える。
それはとても悲しいことだと思っていたけれど、悲しさすら美しいと知ってから、こっち側にいる自分のことを今はとても気に入っている。

女の子は、あなたは、あまりに眩しくて、解らなくて、寂しくて、最高。
私は光の中に入るより、光を見つめていたい。
その中に入ってしまえばさぞ幸せだろうと想像しながら、光が見えるこの場所から動かないことを、後悔しながら選んでいたい。

今なら多分、ちゃんと片想いできる気がする。


ーoffshotー

撮影会のカメラマンちひろさんと。
こんなに優しく世界を切り取れる人になりたいなぁ
エンペラー会館の主、江口さん。
この少年心素晴らしすぎるよね。
ハートフルなお二人。この空間また行きたいなぁ。


撮影会カメラマン: ちひろ(Twitter: @chihiro146 )
撮影会スタジオ: エンペラー会館(Twitter: @yodogimi4110 )

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