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【Day21】HSS型HSPだからやっちゃったチャレンジ

37歳で無謀なる初チャレンジ

比較的最近のチャレンジだけど、1番初めに頭に浮かんだチャレンジ。
それは、未経験でトレーラー運転手に転職したこと
チャレンジといっても遊びではなく、生活のかかった転職という名のチャレンジである。
年齢的にも内容的にも1番のチャレンジであり、ある意味無謀だったなと振り返る。

初めて異業種への転職

これまで転職経験はあったけれど、異業種への転職は初めてだった。今まで事務職しか経験のなかった私が転職先に選んだのは運送業。大型免許は持っていたので、仕事が見つかればやれるかなと思い、最初は大型トラックの会社ばかりを見ていた。

すると、大型トラックの求人は荷物の乗せ卸しでフォークリフトを運転できることが必要だと知り、ちょっと悩み始めた。求人情報には入社後取得補助アリとは書いてあるけど、最初から免許持っていた方が採用されやすいかな…そう思いフォークリフト講習の申し込みをし、自力で取りに行った。

この時点での私は多少の不安を感じながらも、とりあえず動きながら運送業界いへ飛び込む決意を固めつつあった。

13年ぶりの自動車学校でピンチ

トラック運転手とともにトレーラー運転手の求人情報も見ていた。トレーラー運転にはけん引免許が必要なので、けん引免許は持っていなかった私は、求人応募は考えていなかった。しかし、未経験OKのキャリアカー運転手の求人を見つけ、トレーラー運転手が気になり始めた。

未経験OKに半信半疑だったが、そんな募集の会社もそうそうないので、勇気を出して面接を申し込んだ。完全なる未経験で女性の私に、会社は職場体験を勧めた。トレーラーの助手席に乗って仕事に同行させてもらい、どんな仕事をするのか見学した。

その職場体験で私はすっかりその気になってしまった。カッコいいしやってみたい!というキラキラした感じで入社希望を申し出て、けん引免許が取れたら入社する運びとなった。

けん引免許の教習は、今まで通った免許の中で1番難しかった。わずか13時間の路上教習なしで与える免許ではないと思う。バックが劇的に難しく、今までの運転の概念が通用しない。だって行きたい方向と逆にハンドルを切るって。どういうこと?まるで意味が分からない。

免許をもらえなければ始まらないので、何とか教習と卒業検定をこなし、見事けん引免許を取得した。とりあえず免許が取れ、浮かれ調子の私は晴れてキャリアカーの会社へ入社した。転職を決めてから3ヶ月後のことだった。

この先に起こる地獄絵図なんて、想像もしていなかった。

いい歳して泣きながら研修を受ける私

入社後すぐの1か月間は、研修施設での地獄の教育期間が待っていた。初めてのことだらけとはいえ、今までの経験が何ら役に立たない。運転も作業も何もかもうまくいかない。教わることが理解できないし体現もできない。最初はできなくて当然だと、教育係の人に言われても、できない自分が情けなくて悲しかった。

どこかで自分にセンスがあったらいいなと、ひそかに期待していた。なぜなら、今まで運転や新しい仕事を覚えるうえで、さほど苦労したことはなかったからだ。
しかし、そんなうまい話があるわけない。私にセンスはなかった。

毎日毎日あまりにうまくいかないことだらけで、本当に心が折れた。自分がまともに運転も作業もできるようになる日がくるとは到底思えなかった。

教育期間の2週目で辞めるなら今かと頭をよぎった。けれど逃げだす勇気もなかった。

私には自分を除き3人の同期入社がいた。そのうち2人は大型トラック運転手の経験者で、もう1人は私と同じ業界未経験の元漁師Tさんであった。運転手経験のあるR君はセンス抜群で超優秀。みんなが苦戦していることでも、いとも簡単そうにこなしていた。

優秀なR君を見るとどうしても自分と比べてしまい、さらに落ち込む日々…一方未経験でもがんばっているもう1人の無謀仲間Tさんを見ていると、何とか思い直し、教育期間を乗り切った。

さらなる修業期間でも安定のポンコツぶり

教育期間が終わると今度は先輩ドライバーの横に乗って実際の現場に出る日々が始まる。横に乗ると言っても、自分が運転もするし作業もする。一人前になるまで先輩についてもらいながら仕事をし、修業期間を経てそろそろ大丈夫かなとなると、晴れて独り立ちするという流れになっている。

当然優秀なR君は私より1ヶ月も早く独り立ちした。私も早く独り立ちしたい!でも怖いからまだしたくない!そんな心境だった。

仕事の作業自体は研修期間中に必死で覚えたので、さほど苦労はしなかった。問題はトレーラーの運転だった。

実際のトレーラーは教習場で乗っていたトラックとは別物。幅や長さが全然違う。トレーラーは長さが変わるとハンドル操作のタイミングが変わってくるため、車の動く特徴を掴まないと適切なハンドル操作ができない。これによりまた絶望の日々。

横に乗って下さった先輩ドライバーさんは根気よく優しく教えてくださったけど、出来の悪い生徒でホントごめんなさいって感じだった。

来ちゃったよ…どうするの?独り立ちの日。

マジで?本当に私一人で乗っちゃうの?
独り立ちの前日は眠れなかった。めちゃくちゃ緊張しながらベッドに入り、緊張して朝目が覚めた。

仕事中もずっと緊張していたと思うけど、1日終わってみると今までにない充実感があった。精神的にも身体的にも疲れたけれど、仕事の後のビールが
最高においしかった。

自分で選んだいばらの道

今まで大きくても長さ5.0m、幅1.9mほどの乗用車しか運転したことがなかった私が、全長約17m、全幅2.5mもの怪物のような大きさの乗り物に乗るなんて。

4トン車からスタートして徐々にステップアップする手もあったのに…
私はコツコツが嫌い。飛び級が好き。
ということで、無謀なチャレンジにいきついてしまった。

しかし研修に出てみれば、あまりにできが悪い自分に直面するしんどい日々。研修期間は梅雨時だったので、カッパを着ても全身びしょ濡れ。涙と雨で顔はぐちゃぐちゃになりながら、私は何をやっているんだろうと思う日もあった。

朝は早くて眠いし、体力的にしんどい日も多かったし、拘束時間が長く、時間と心に余裕がなくなる日もあった。

先輩ドライバーと路上に出始めてから「私こんな仕事1人でやれる気がしない…」と、やっと自分の無謀なチャレンジに気づいた。が、もう遅かった。

自分で選んでおいて、自分で自分にストレスを与える私は、何なんだろう。でも挑戦しようとした自分も同じ自分で…

こういう矛盾した言動もHSS型HSPの特徴。新しいことに挑戦する勇気はあるんだけど、大胆というか身の程知らずというか…刺激は求めるけど、いばらの道なんて嫌いなのに。

というか、始める前に先を考えられない想像力のなさがヤバい私。
このチャレンジを通して新しくできたスローガンは
「やってみなくちゃわからない!」

きっと私はまたやらかすだろう…

以上、これまでで1番のチャレンジは未経験でトレーラー運転手になったことでした!


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