高校最後の夏、友達の間で話題になっていたのは、卒業後にみんなで旅行に行くことだった。だが、その後、卒業してからの進路や就職活動などで、話は立ち消えになってしまった。

そして、数年後。あの夏の約束を思い出した幼なじみの4人は、それぞれの人生を歩んできた後、再び集まることになる。彼らは、今度こそ、夢の旅行を実現することを決意する。

旅行の目的地は、かつて、幼なじみたちが共に見上げた空。しかし、空には今や、人工衛星や宇宙ステーションが飛んでいる。空に昔のような星が見えなくなってしまった。

彼らは、そんな現代に生きる人々に、空の美しさを伝えたいという思いを胸に、旅をする。道中で出会う人々や風景、そして空を見上げるたびに、幼なじみたちは、過去と現在、そして未来をつなぐような感動を味わう。

そして、旅の最後に、彼らが見たのは、あの夏、一緒に見上げた空とは全く違うものだった。それは、人の手が加えたものではなく、自然が生み出した美しい空だった。彼らは、旅を通じて、それぞれが抱える過去や悩みを乗り越え、新たな一歩を踏み出すことができた。

いつかは皆旅立つ、その日が来たとしても、彼らは、美しい空、そして互いの思い出を胸に、新たな旅路を歩んでいくのだった。