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#5「接客業という仕事の本質とは。」

このお題は「仕事の本質」というのは何なのか?というお題です。


私は今まで主に「接客業」を仕事として取り組んできました。


はじめてした仕事は高校生の時にしたマックでバイト。そこから自分の「接客業」というのが始まりました。


社会人になっておよそ10年以上携帯販売の仕事に携わり、「接客業の本質」というものを改めて考えて見たいと思います。


本質というのはどういうことを言うのか?

まずは本質ということを理解したいと思います。

1 物事の根本的な性質・要素。そのものの、本来の姿。「本質に迫る」「本質を見きわめる」
2 哲学で、存在するものの基底・本性をなすもの。
3 論理学で、思惟の対象を定義する諸限定。類・種のごとき普遍をさす。


中々一言では言い表せないけど、本来の姿という「絶対に間違いのないモノ」なのかなと思いました。

「絶対に間違いのないモノ」とは何かというと、それが生まれるきっかけ、生まれた原因が必ずあると思います。


今となったら「接客」という言葉は身近にあるもので、

接客業というと

・何かしらの物の販売業
・飲食業
・観光地、娯楽などのご案内

というのが挙げられます。


生まれた原因は?接客業の歴史

そもそも接客業というものが確立されたのは江戸時代。江戸時代になると日本の至る所に都市ができて、都市ができればそこに商業施設が生まれてきました。

今の販売、飲食業、観光・娯楽などがこの時に確立されたと言われています。

また当然ながらこのようなところでは競争の原理が働き、お客様に対してどのように接するか、お客様をいかに満足できるかというスキルが問われました。またお客様は勿論人ですので、「考え方も千差万別」ということは日頃から自分自身を切磋琢磨して、成長させていかないといけないスキルだったと思います。


売るだけ、案内するだけが接客業の仕事ではない

携帯販売という職業に携わり、改めて「接客業の凄さ」も痛感しました。日々販売業となると「数字」を追う仕事になります。「数字」を追うということは多くの人に携帯電話を売るということです。しかし「考え方も千差万別」のお客様を相手に商品の案内をするだけで売れるなんていう簡単なことではありません。

日頃から自分自身を切磋琢磨して成長させていかないといけない。これが仕事をする上で大前提での考え方。ただ突っ立っていて「自動販売機」のような接客では「数字」を追えない。ではどうやったら売れるのか?そもそもお客様はなぜ携帯の売り場に見に来るのか?ここも理解しないといけません。必ず「原因」があります。


お客様が携帯の売り場に見に来る原因とは?

これも千差万別あります。ただ原因として多いのが

1、壊れたから
2、2年以上使っていて、古くなったから新しいものが欲しい
3、何となく新しい機種がどんな感じなのか?を見に来た。

という理由が多かったと思います。

1、壊れたからは緊急を要する状況ですので、商品の説明をするだけで比較的お客様は納得しやすい(お客様自身も買う事を前提で来店しているので、問題意識としても非常に高い状況)です。

2、は正直緊急性は高くないので、何となく来店してみたという状況です。なんとなくの状況なので、お客様自身の”悩み”も漠然としていてお客様の考え方として「新しくてお手頃な機種」という考え方が主流です。しかしながら商売の鉄則として”値が下がる”というのは勿論これも何かしらの「原因」があるからそのように”値が下がる”のであって、その原因の主な理由は”売れてなくて値段が下がる”(値段を安くしないと売れない)という状況です。

その為お客様の「新しくてお手頃な機種」と販売側の状況は大体相違しているというのが大前提となります。

3、は緊急度はそれ程高くはないのかもしれません。しかしお客様の割合として緊急度の高いお客様というのは来客数のおよそ1割。それ以外のお客様がほとんどという状況です。どうやって「数字」を追うのか?接客業の本質が隠されています。


接客業の本質とは?

それは「お客様の本当の悩み・問題を一緒になって”気づく”」ということです。じゃどうやって気づくのか?それは心の奥にある問題を「質問」という問いかけの言葉を使って、一緒に一つ一つ悩み・問題に気づいていくという事です。


そして大前提として

お店に来て頂いたことを心から感謝し、目の前のお客様に心底興味を持つこと


これがないと「お客様の本当の悩み・問題を一緒になって”気づく”」という想いにならない。→行動に移せない。ということになります。

お客様としても「モノを売られる」という感情ではなく、一緒に寄り添っているという感覚になると思うので、自然と笑顔になれます。

そして私たち販売員も、そのお客様の「笑顔で笑顔」になれます。

笑顔の循環です。

接客とはただ単なるモノを売るだけではありません。商品を通じてお客様と繋がり、よりお客様の生活を豊かにするのはどうすれば良いのかを一緒に考える=そこに人と人の繋がりが出来る職業だと思います。



今の日本、世の中について考える

経済的には豊かになった日本ですけど、毎回このBKSを書きながら思うのは「このままの日本で良いのだろうか?」という想いです。

本当に心が豊かな国なのだろうか?という疑問がいつも頭をよぎります。

自殺や離婚、晩婚、晩産、また未婚の人も年々増加傾向にあります。また仕事をしない大人や若者の早期離職率など社会をこれから支えて行かなければいけない人たちがなにか元気がないような気がします。


世の中が便利になればなるほど、自分よがりの人が多いといいますか「無縁」「興味がない」だったり「孤」という状況を生み出しているような気がします。

人として本当に幸せというのは「心の豊かさ」であり、「人間関係の豊かさ」なのではないでしょうか?

そこには接客の本質であった通り、「目の前の人に心底興味を持つ」ことが今一度大事な「心のあり方」のような気がします。


人の悩みは人間関係が全てです。世の中が便利になったので、一人でも何不自由なく生活することが可能な時代です。

太古の昔から、人々が助け合って成長してきたように。



今一度「心のあり方」について、考えたいと思います。



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