業界に向けた展覧会と、一般に向けた展覧会

少しまた時間が空いてしまいました。今日は近年盛んに行われるようになった建築家が主体的に行う建築展について最近実感したことについて書いてみようと思います。例にもれず明確な結論の無いまま下記進めるコラムのようなもので申し訳ございません、、、。

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現在、私は東京を拠点に活動をしていますが、日々様々な建築展が行われているのを目にします。美術館のみならず、企業が設営したスペース等でも、建築家の展覧会が行われたり、また全国をみれば建築家が主催して若手建築家がその腕を競う様な展覧会も行われています。

そして、それらの多くが建築業界の中に向けられた展覧会であるのも印象的です。実際にSNSを見ても建築家や建築学生が多く参加し、感想を述べているのを確認しています。勿論ですが、否定的に捉えているのではなく、界の中での議論が活性化していくことは、界自体の存続に必須なものですので、素晴らしいことと思っています。

そのような状況を見ていると、建築家が、建築界に向けて展覧会を行うためのメソッドというものは、ある程度確立されたフェーズに入っているのではないかと思いました。
現在や過去に行われている建築展に足を運ぶことによって、学びを得て、自身がそれを開く際のヒントを得ることが出来ると思います。

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一方で、最近、一般に向けた建築家の展覧会も見る機会がありました。それは、駅前のコミュニティ施設の一角で行われていたもので、自社の建築作品のパネルを展示したり、時間を設定して建て主向けの簡単なセミナーのようなものを行っているようでした。

会場内を見ていると、その施設に用事があった方々の一部が、ふらっと足を踏み入れて、パネルを眺めている様子もうかがえました。

改めてになりますが、一般向けに編集されているということは、言い換えれば、仕事を得る為の展覧会と言っても良いかと思います。

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