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生ガキのフランボワーズビネガー 熟成ボルドー白

先日、会社の同僚と小川町の洋食レストランを訪問。
生ビールを飲みながらまずは前菜をセレクト。
- 生ガキ フランボワーズビネガー
- 鴨とフォアグラのテリーヌ
- チーズとハムの盛り合わせ

生ガキ フランボワーズビネガーというのが興味を惹いた。磯の香り豊かで、ほんのり苦味も伴うカキに、フランボワーズがどう寄り添うのだろか。

生ガキのフランボワーズビネガー

この生ガキに合わせるものをワインリストから探していると、程よく熟成したボルドーの白ワインを見つける。
ボルドーはフランスの南西部、大西洋沿いに位置する。生ガキが楽しまれるボルドーで生まれる白ワインが、この料理に合わないはずがない。
そして収穫年のボルドーの当たり年の2015だが、長期熟成向きの高価な価格帯のものではないので、熟成がそこそこに進んでいるはずだ。ワインのピチピチの果実味は生ガキのような磯の風味の、少々癖のあるメニューには反発することがあるが、7年の熟成を経て、このワインの果実味はこなれていて、そんなこともないだろう。

シャトー・サント・リュス・ベルビュ, 6,800円 (レストラン価格)
Chateau Sainte Luce Bellevue, Bordeaux, France, 2015
ソーヴィニョン・ブランとミュスカデルのブレンド。
琥珀がかった落ち着いた色調。
蜜漬けの花梨、アプリコットなどの厚みのある落ち着いた果実香ながら重さは感じさせない、おおらかな樽香が心地よく果実香に絡む。
こなれた果実味、酸味はやや穏やかながら的確に存在、ゆったりと持続的な余韻。

さて、生ガキ フランボワーズビネガーにワインを合わせてみる。

生ガキ フランボワーズビネガーと熟成ボルドー白ワイン

フランボワーズのビネガーソースと、カキの上に添えられた少量の生タマネギがカキ特有の磯の香りを穏やかにさせ、またワインへの接点となる。ワインのおおらかな果実味は牡蠣の旨味をゆったりと包み、口内に幸せな余韻を残す。ワインは程よい熟成により果実味がこなれていて、またソースとタマネギがワインに滑らかに繋げる緩衝材のように働いた。料理の見た目は牡蠣のの黒色
乳白色に、ソースの紫と白色が混ざり合い、気鋭のアーティストの色づかいのようで少し驚いたが、味わいは絶品。
記憶に残る素晴らしい料理とワインの取り合わせだった。

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