見出し画像

【界津軽】&リゾートしらかみに乗る、昭和にタイムスリップの旅

前々から「日本海を見る列車に乗りたい」と言っていた祖父母の喜寿祝いも兼ねて、行くことになった青森と秋田。
そこはどこもかしこも昭和の風景でした。


羽田13:05発 14:20着 青森空港行き

いつもスタアラのマイルを貯めている私は、あまり乗らないワンワールド。
日本航空はスカイチームのマイルを変えて何度か乗ったくらい。羽田発青森行きはJALの就航しかないので今回搭乗させていただきましたが、流石JALクオリティ。国内線55分でもまた乗りたいと思うおもてなしが沢山詰まった時間でした。(ちなみに機内誌のSKYWARDは以前から定期購読しているくらい大好き)
ここからレンタカーを借りて弘前公園に向かいます。

重要文化財の【石場邸】

弘前公園は、桜祭りの準備中ともあって公園周辺のお店が「3時間で500円!」ってな具合に駐車場を貸し出しています。私たちも喫茶店にお邪魔しがてら車を置かせてもらい、重要文化財の【石場邸】に向かいます。

囲炉裏を見ると、野口英世の伝記を思い出す私..

石場家は、津軽藩政時代藩内のわら工品を中心に雑貨荒物を取り扱っていた豪商で、現在も手入れをしながら人が住んでいる古民家。家の一階部分を見学させていただく事が出来ます。

THE 日本人の想像する古民家です
看板犬も

写真もどうぞどうぞ!と親切にしてくださり、ワンちゃんも人に慣れてるみたいで吠えることもなくお母さんの横に座っていました。なんでみんな僕のおうちを撮ってるんだろう?って具合のわんちゃん。可愛い。。

桜祭りの弘前公園へ

一本だけ満開。種類が違うのかしら?

私たちは車椅子のある北門から入ります。お祭りが始まると車椅子を押してくださるボランティアの方もいらっしゃるそうです!
桜祭りはまだ準備中。でも屋台はフライングでオープンしていました。

なんか屋台の種類が違う??

なんともレトロな屋台の数々。まるで昭和にタイムスリップしたかのような風景です。

なんだこれは

しばらく歩いていると、マジックハウスと書かれた屋台が出現。
ん?お化け屋敷?中も何も見えないし、外の絵では何がなんだかわかりません。でも80歳の祖父母達は「昔よくこれに入ったわ!」と大喜び。
聞くと所謂トリックアートみたいな物みたい??わからん。。

まるでラーメン博物館かのような看板

もう至る所に、昭和昭和のオンパレード。西武園ゆうえんちも顔負けのレトロさです。私には目新しくとも、祖父母達にとっては懐かしい景色。桜はまだ蕾だったけど、喜んでくれて良かった。

ローカル線 中央弘前駅

宿に行くついでにどうしても寄ってみたかった場所へ立ち寄ります。

大鰐線 中央弘前駅

「東北の駅・百選」に選ばれた中央弘前駅。弘前と言ってもJRの弘前駅からは1.5kmほど離れており、歩くのは大変。どの鉄道路線とも接続されていない利便性の悪さと、利用者が開通当時と比べ半数近く減ったことで、何度か廃線の案が出ていますが、現在も地元民の足として運行されています。

一時間に一本ほどの運行
自動改札機などありません
お忘れもの看板。昔は駅に連絡看板があったと聞きますが、これも初めて見ました。
ボタンのフォントすらレトロです

この弘前中央駅の周辺、これまた凄くて、ピンクに塗られたビルの一階にピンク映画専門の映画館があったり、スナック&キャバレーの昭和のネオン看板が立ち並んでいたり、飲み屋すらもレトロで祖父母はまたまた大喜び。
実を言うと、祖母は狸穴、祖父は新宿三丁目で生まれ育った洋服屋の息子。赤線のお姉さん達に洋服を売る両親の元で、歌舞伎町や伊勢丹で遊び回っていた祖父からすると、これこそが子供の時の風景なのです。

星野リゾート 界 津軽

ロビーの壁画

今回は弘前駅から20分ほどのところにある大鰐温泉「星野リゾート 界 津軽」さんにお邪魔しました。ロビーでホットのリンゴジュースをいただきました。リンゴジュースをホットで飲んだのは初めてでしたが、濃厚でとっても美味しい。
部屋は祖父母用に座椅子の用意をしてくださいました。心遣いが嬉しい。

チェックインしてすぐに大浴場へと向かいます。
ここのお風呂は露天風呂ではないものの、大きなガラス張りの内風呂なので、本当に外にいるかのような雰囲気。私達が入ったときは窓も開けられていましたので、風も入ってきてすごく気持よかった!
本物のリンゴが浮いていて、かすかに匂いがしますし、リンゴジュースと日本酒が呑めるように、お風呂の中に置いてありました。この檜のお風呂は、油が染みて温泉と交わってとても良いお湯になるのだそうです。

楽しみにしていた夕食

食べるりんごジュース。擦り林檎に果汁を足したような濃厚さ
まずは八寸。奥の空豆の玉寄せがじゅんさいと相まってとても美味しい。
お造りは津軽海峡で穫れたものを盛り合わせに

この左上にある帆立の下に、何だかとっても美味しいものが入っていたんです。
朝食でも出たのでどうやって作っているのか聞いたところ、なんと青森では有名な郷土料理でスーパーなどで売っているとのこと。それがこちら↓

似たようなお品で「松前漬け」「津軽漬け」がありますが別物です。
必ずヤマモト食品さんのを買われてください。

中に入っているのは、数の子や昆布、するめ、大根、きゅうりなど。海の幸と山の幸両方が入っている醤油ベースのお味。昆布から出る粘りに醤油タレが絡まり、数の子やするめ、大根、キュウリの歯ごたえがクセになる美味しさで、たまりません。不思議なことに駅や空港のお土産屋さんには津軽漬けしか売られておらず、これは帰り際にあった地元のスーパー「虹のマート」さんで保冷剤を付けて貰い持って帰りました。
青森に行かれた際には是非買ってください。飛びます。。

海老しんじょうと山菜の揚げ物
蟹の養老蒸し。三つ葉あんとぶぶあられ
折角なので、鮑と和牛を分けていただきます。
芽キャベツが嬉しい!
デザートは5つの中から選べます。

・淡雪チーズ 木苺ソース
・ほうじ茶のクリームブリュレ
・春のおすすめ 桜のデザート
・フルーツの入った梅酒のゼリー
・アイスクリームとシャーベットのとりあわせ

林檎と岩木山のイラストが素敵

なんと喜寿祝いを伝えていたら、プレートを出してくださいました。星野リゾートさん、どちらに伺ってもこういったホスピタリティが徹底してらっしゃって素晴らしい。ありがとうございました。

ロビーで津軽三味線を

ロビーでは九時から三十分間、津軽三味線の演奏が行われます。
今夜は津軽三味線の大会で優勝された方と、スタッフの方が2名。
外国の方も、津軽節を聴いて癒されてました。初めて三味線を生で聴きましたがすごい迫力。弦を弾く音すらもカッコよかった。

部屋に戻ると、夜食の押し寿司が!!ガリまで付いて嬉しい。。
これだけではなく、部屋には津軽のこぎん刺しが体験出来るキットや、小さな箱に入った金平糖など、好奇心を煽るものがたくさん。
この仕掛けが星野リゾートのリピーターになる要因です。


「界 津軽」での朝食

4月某日 朝の御献立表
メインは鰆の西京焼きと
菊花の湯豆腐。東北は菊を食すんですね、優しいお味。美味しいです。

レトロな洋館でいただく絶品のアップルパイ

てっぺんの隠れた岩木山

名残惜しいですが、界 津軽さんを後に弘前に戻ります。まるで富士山みたいな岩木山。津軽富士って呼ばれるだけあって少し似てる。

大正浪漫喫茶室

電車の時間までまだあるので、弘前公園そばの大正浪漫喫茶室にやってきました。

アップルパイは6種類

こちらでは大正レトロな洋館で、6種類のアップルパイをいただくことが出来るので有名な場所(昨日は昭和で、今日に至っては大正。。)
商品の提供後、席の利用は1時間。営業は9:30ー16時

私は右側のル・ブルジョンがお気に入り。濃厚なジャムのように煮詰まった林檎が
サクサクのパイと絡まって最高です。

こちらの喫茶店、駐車場がすぐ近くにあるのですが、満車になってしまうと坂を下まで下って、信号を過ぎて、左側の駐車場まで行かなきゃいけなくなっちゃうので、お気をつけください。

いざ、旅のメイン。リゾートしらかみへ

五能線経由 秋田行き

青森空港から借りていたレンタカーを、弘前の駅で返却。ガソリン満タンで返してくださいね!と言われていたので、近くのガソスタへ。
そしたら領収書が48円。。。
結構走ったんだけど、そんなにエコなの??!!
うーん。ガソスタのお兄さんも「初めてですよ、こんなに安いの」って言っていた。そりゃそーだ。

4人掛けの個室席は、横になれるように座席を組み合わせることも可能です
さよなら岩木山!

ここから秋田まで4時間弱の電車旅です。

車窓は街から海に変わり
青黒い日本海が広がっていきます。
途中停車で、少しだけ下車
鎌倉から江ノ島に続く道のようなのに、やはり違うのは海の色。
二時間もすると陽が沈んで
夕陽が日本海に落ちていきます。
言葉にならない絶景の数々。4時間あっても足りないほどです。
能代工業のある能代駅

陽も落ちて暫くすると、能代工業高校のある能代駅を通過しました。言わずも知れたバスケの街。NBAまで観に行った私としては降りたい気持ちもありつつ、フライト時刻に間に合わないので、写真だけ

ナマハゲ

秋田駅から空港まではタクシーに乗り、タクシーの運転手さんに品揃えの良い酒屋さんに寄ってもらうことに。お目当てのお酒をたくさんゲットして、19:50-21:00着のANAで羽田に着きました。

祖父母のお祝いとして向かったこの旅。
子供がいたら4時間の電車旅って中々難しいけれど、風景を見て、駅弁を食べて、ぼーっとなんでもない話をして。大人の旅ってこれが醍醐味なのかも知れない。
ねぶた祭りを見たわけでもなく、桜満開の弘前城を見たわけでもない。
でも間違いなく、この時にしか出来ない旅が出来た。
昭和レトロな街を見たかったら。そしてねぶた漬けという飛ぶほど美味いアテが食べたいのなら、青森へ行くことを全力でお勧めします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?