謹賀新年

新年明けましておめでとう御座います。
妻になり、母になり、初めて迎えるお正月。酒飲んでテレビ見て寝ていられたこれまでのお正月と同じというわけにはやはりいかず。一時帰国中ということもありただでさえ予定詰め込み気味なのに加えて、先日結婚式を挙げたので、その準備やら事後対応やらでもう色々全く回っていない日々でした。というわけでだいぶ前回の記事から時間があいちゃった。

帰国してからというもの、半年にも満たない娘を容赦なく連れ歩いて会いたい人たちのところを行脚し、一日が終わるとくたくた。
かつてお弁当箱みたいなサイズのクラッチ持って夜な夜な遊び歩いていたわたくしも、哺乳瓶だオムツだワイプだタオルだ涎掛けだ着替えだ諸々詰め込んだエコバッグ(!)を担いでベビーカーをガンガン走らせながら血眼になってエレベーターを探し、日が暮れるとソワソワして帰宅。「よっこいしょ」の音量に通りすがりのおじさん振り返る。娘に大喜びでブチブチ抜かれる毛を守るべく髪は引っ詰め一択。レストランで若い店員さんに必死に湯煎のやり方を説明して、オムツ台のないトイレで空中オムツ替えを試みながら、スタイリッシュに「母」をやるのはこんなにも難しいものかと愕然としながら過ごす毎日でありました。

救世主夫(または人間ベビーカー(命名:義母))が帰国してからは育児の肉体的負担はグンと減ったものの、ここからが結婚式準備本番で、ちょっとしたフルタイムジョブと変わらないToDoリストに追われる毎日がスタート。その中でも最重要と言ってもいいToDoが式当日に向けた花嫁の体作りなわけですが、5ヶ月で8キロ超えの骨太ゴラムちゃんは容赦なくママの二の腕を鍛え上げ、天使の羽を凝り固まった背中に埋もれさせてくれたのでした。付け焼き刃のブライダルエステにどの程度効果があったかはもはやわからなけれど、言われなきゃ産後とわからない程度には仕上がったかしら。

なんにせよ、結婚式は最高に良い思い出になった。夫も私も仲間に恵まれ、愛されて育ってきたから、その仲間たちが一同に会する姿を見るのは感無量で、随所に散りばめた私たちなりのこだわりや小ネタに、ゲストが反応して笑ったり泣いたり喜んだりしてくれたことが本当に嬉しかった。そして最初は「結婚式はやってもやんなくてもどっちでもいいよー」なんて気のないコメントをしていた夫が、「もう一回やりたい!やってよかった!めちゃくちゃ楽しかった!」と満面の笑みで喜んでて、もう一回はやらないでくれよ?と思いつつすごく報われた気持ちになった。

そんなこんなで怒涛の日々がパタリと終わり、それまで後回しにしてきた諸々の雑務を片付けつつ、文化祭が終わった後にいきなり期末試験がやってきたような気分で少しロス気味に迎えた新年。娘は離乳食をスタートし、感情表現もどんどん豊かになり、ひとりの人間としてコミュニケーションが取れるようになってきた。言葉はなくとも表情や声で言いたいことってわかるものね笑
最近「ちょっと、今泣かれたらママ○○できないじゃん!」とかイラっとするようになってきたことにふと気がついて、ああ、やっと私母親であることに慣れてきたんだ、と思った。娘は天からやって来た可愛いお客様ではなくこの騒がしい世を一緒に生きる家族になり、子育てはプロジェクトではなく当たり前のルーティンになりつつあるんだ、と。

いよいよ再来週からニューヨークで職場復帰です。育休中、本当に目いっぱいこれまで味わったことない幸せを噛み締めた。最高だった。でもこれを続けてたら私じゃなくなっちゃうという焦りも感じた。復帰は怖い。でも考えるだけですごくすごく興奮するのも事実だ。ここからが我が家の大黒柱、パパの本領発揮。家事育児のアウトソースによる出費の純増と、完全仕事モードのこわいこわい妻、これから歩き喋るようになるやんちゃな娘と、シングルファーザーか!というほどにふりかかる育児の負担を一手に引き受け、なお優しい笑顔とユーモアで家族を愛してくれるに違いない我が自慢の夫に、心からの拍手を今から送っておこう。
広いニューヨークの街から、私を見つけ出してくれて、ありがとうね!今年も、来年も、ずっとよろしくね、夫よ。

そして皆さま、家族共々、今年もどうぞよろしくお願いします。

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