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フランコ・ベルジャン派、イザイのヴァイオリン奏法の神髄を聴けるかも?

①、②、③の演奏、どれがイザイの演奏に一番近いと思いますか?

ウジェーヌ・イザイばベルギー出身の大ヴァイオリニスト。多くの著名なフランス作曲家から曲を献呈されています。
イザイの愛弟子にジョーゼフ・ギンゴールドがいます。20世紀後半、世界でもっとも著名なバイオリン教師の一人です。

① そのギンゴールドがショーソンの『詩曲』の数小節を弾いたビデオが残されています。
https://youtu.be/4BsYPZ9lWY8?t=1435

「ああ!あなたに聴かせたい。イザイがここをどういう風に弾いていたのかを!6つのノートで貴方に涙をもたらします。」とギンゴールドは叫びながら弾いてくれています。

この直後、アイザック・スターンが映像に現れます。
自分のグァルネリと弓を出して、淡々と語り始める。
 「実はこれ、イザイが使っていたモノなんです。」
 「フランクは『ヴァイオリンソナタ イ長調』を。ショーソンは『詩曲』をイザイに捧げたんだ。」
 「イザイはこのヴァイオリンと弓で、これらの作品の世界初演をした。」
と言って弾き始めます。

② まず、フランクのソナタ。そしてショーソンの『詩曲』を。
https://youtu.be/4BsYPZ9lWY8?t=1491

更に語り続けるスターン。
 「ギンゴールドは同僚であり素晴らしい教育者」
 「(イザイ、ギンゴールドが大事にしてきたフランコ・ベルジャン流ヴァイオリン演奏法の)伝統が、ギンゴールドの生徒たちに継承されていくことを願う。」
ただしスターンはフランコ・ベルジャン流ヴァイオリニストではない。ご自身もそのように言ったことはない。でもイザイの弓とヴァイオリンの保有者だったんですね!

そのギンゴールドの愛弟子に アンドレス・カルデネス がいます。
インディアナ大学でギンゴールドの助手を務め、チャイコフスキー国際コンクールで3位(1982年)入賞、ロリン・マゼールピッツバーグ交響楽団に招待されてから20年以上、当オケのコンサートマスターを務め、現在ピッツバーグ市に所在するカーネギーメロン大学で教鞭を執っていらっしゃる。(上の写真はピッツバーグ市の景色。)

③そのカルデネスが演奏する
フランクの『ソナタ』
https://youtu.be/4wDlSfxtt8A?t=9
そして、ショーソンの『詩曲』
https://youtu.be/gz_ryXNbGeg?t=419

イザイの演奏の録音はないが、①と③で少しイザイの音に近づけることができたら、と思っています。それにしても ①と③のショーソン。共通点多いですね!


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