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クラシック音楽は敷居が高いのか?について思ったこと

こんにちは、白鳥(@sayuriiiiinu)です。

ちょっと前に、クラシック音楽界隈で「クラシック音楽は敷居が高いのかどうか?」についてツイッターで議論になっていました。

それについて私が考えていることを、以前このリニューラボの限定Facebookグループで投稿していたのですが、

今日はその内容をこちらのnoteにも書いてみたいと思います。


*敷居高い、ってどういう意味?

そもそも「敷居が高い」の意味を調べると『不義理・不面目なことなどがあって、その人の家に行きにくい』ということなんだそうです。
    
でも現代では『気軽には行きにくい』『高級すぎる、上品すぎる』『近寄りにくい』という意味合いで使われることが増えてきているそう。
    
そして今回議論になっている「クラシック音楽の敷居が高い」で使われている「敷居が高い」は後者の意味合いで使われていると理解しています。


*要するに何が課題なのか

敷居が高いかどうか、という議論は「クラシック音楽を聞く人を増やすためにはどうすべきなのか」という問いへの答えとして、敷居を下げる案ってあるよね、いやそれはあかんのちゃうか!?みたいな話になっているわけです。

なので、考察すべきは、敷居が高い低いではなく、なぜ新しいお客様が増えないのか、ですね。

ちなみに、個人的には、水野さんのこのツイートにとても共感しました。​


*敷居が高い、はそもそも勘違いだ

クラシック音楽に新しいお客様を増やすには、「クラシック音楽の敷居を下げる」 じゃなくて 「クラシック音楽の価値を顧客に合わせて構築する」 が正しそうな考え方かなーと最近思っています!

それについて最近こんなツイートをしました。

「価値を構築する」というのはどういうことかというと、

まず、クラシック音楽を届けるという行為自体を価値提供の手段として捉える。

クラシック音楽を届けるという前に「誰(顧客)のためにどんな価値を届けるのか」が目的として先に存在していて、その手段として「クラシック音楽を使う」という順序で考える。
    
顧客がおじいちゃんおばあちゃんだったらどんな価値がいいだろう?
顧客がカップルだったらどんな価値がいいだろう?
みたいな感じでコンサートの価値を構築することで、少しずつクラシック音楽を好きな人が増えるきっかけが作れるのではと思います。


*価値の構築をすればOK?

クラシックコンサートに新しいお客さんを増やすためには、「価値を構築する」だけでは足りないかな、と思います。

そのつぎに取り組むべきは「定期開催」です。

そもそも今あるほとんどのコンサートが、単発イベント型のコンサートばかり。それ自体が新しいお客様を掴みにくい仕組みになってしまっているなーと感じています。


*なぜ単発イベント型コンサートだと新しいお客さんが増えない?

そもそも新しいお客さんを増やすには
1.新規顧客の獲得
2.顧客のリピーター化
が必要です。

単発イベント型でコンサートを開催した場合、
①認知活動にコスト(時間もお金も)をかけられない
②仮に単発イベントで満足度が高くても、ファンである状態を続ける仕組みが用意できない

ということが発生してしまい、新規顧客が増えない悪循環になってしまっているな、と感じています。


*どういうことか

①認知活動にコストをかけられない
単発イベントの場合、当たり前ですがその開催日のその時間に来てもらわないと体験してもらうことができません。

新しいお客さんが「これ興味ある!(=認知)」となっても、日程が合わないから行けない、ということが高確率で起こり得るので、認知してもらうことだけにコストをかけても、単発イベントの集客に繋がらないことが多いんですね。

そうなると結局、コストをかけず自身の知り合いなどで集客しよう、となりがちで、なかなか新しいお客さんにまで情報が届きません。

これが、単発ではないコンテンツになったら、認知してから3ヶ月後の公演に来てもらえるかも!などの可能性が広がるので、コストのかかる広報活動を選びやすくなります。

何より、継続的なコンサートを開催する、と腹を括ることで、新規顧客を呼ばないと運営が成り立たなくなるので、半ば強制的にそこを努力しなければならなくなり、結果的に認知活動をめっちゃ頑張るようになるはずです。(実はこれがいちばん大事な気がしています)

②仮に単発イベントで満足度が高くても、ファンである状態を続ける仕組みが用意できない
単発イベントでも、少数であれ「はじめてコンサートにきました!」という人はいるはず。

仮にそこですごく楽しんでくれてファンになったとしても、単発コンサートゆえ、そのファンの気持ちの受け皿が用意できないんですね。

「来月もまた、この場所で、こんなことやるよ!再来月も、その先も、ここでやってるよ!」と言えるかどうかってめちゃくちゃ大事です。

今回の敷居高い低いみたいな議論から考察すると、継続コンサートを頑張る、というのも大事だなーと思ったという話でした!

*クラシック音楽を聞く人を増やすためには?の結論

クラシック音楽を手段にした価値構築ができているコンサートを、最低でも月1で継続イベントにする(できれば場所も同じところがいい)、だと思っています。

*そもそもクラシック音楽は、実は世の中に馴染んでいる

今回の議題を深めていく中で、クラシック音楽って実はめちゃくちゃ世の中に馴染んでいるということに気づきました。

なぜかというと、街に溢れる音楽教室に、相当な数の子供たちが通っていて、そこでクラシック音楽を奏でているからです。

「クラシック音楽に触れる」という体験にはいくつか種類があって、その中の『コンサートという形で触れる』という分野に関しては、多くの人に広まっていないということなんだと思います。

考えてみれば、音楽教室=新規顧客の継続利用化をしなければならないので、結果的に単発イベント型コンサートではなされないような認知活動を頑張っているはず。

ということで、音楽教室を通してのクラシック音楽の体験が多くの人に広まっているんですね。

*と言ってもこれはまだ仮説段階。ですが、もうすぐ…!?

もうすぐクラシック音楽を使った新サービスをリリースする予定です。

↑の仮設をすべて踏まえて、サービス構築をしています。

その新サービスについての具体的な戦略などは、リニューラボのメンバー限定Facebookグループで共有していますので(もちろんコンサートの現場も)、興味のある方はぜひリニューラボに入ってみてください♡


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