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サッカーのことについて書いてます

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最近の記事

ピッチを冷静に読み解くアルネ マイアー

トニ クロースに例えられるのも頷ける卓越したプレービジョンとそれを実行する為の能力"逆サイドへの糸を引くサイドチェンジ"これがアルネ マイアーがピッチ上で見せるプレーの中で最も華があり、ストロングポイントとして語られるモノであるのは間違いないだろう。21歳ながらピッチ上の状況を冷静に判断し、的確にフリーの選手へとパスを送り届ける。この選手にボールが渡れば一気に状況を打開できそうだな、と我々が俯瞰の映像を見て頭に浮かべた瞬間、彼は既にボールを送り届けているのである。勿論、正確に

    • 5年周期と新たなアビスパ

      2019シーズン、アビスパ福岡は井原体制下の守備的なサッカーからの脱却と同時にクラブに明確なアイデンティティを創り出し、昇格を目指すという大層な目標を掲げた結果、16位というクラブ史上最悪のシーズンを送る事となった。ラファエル ベニテスの右腕として期待されたファビオ ペッキアの不可解な辞任、救世主として獲得したペドロ ジュニオールは規定の確認不足により出場が叶わず即契約解除、挙げれば枚挙にいとまがない。 前述した結果を受けてクラブは陣容を一新。強化部長には大分で監督、強化部

      • ボリビア戦の魅力は主導権の攻防にあり

        先日行われたキリンチャレンジカップ ボリビア戦。結果から言わせて頂くと日本代表が1-0で勝利した。とは言え、内容に関しては賛否が分かれ、面白くないと言った手厳しい声も各方面から聴こえてきている。と前述してみたが、筆者の感覚では先日行われた同試合は非常に面白かったと言う感想なのだ。正確には奥が深いと言った方が正しいのかもしれない。サッカーは表面の事象だけでは判断出来ないという事を改めて思い知らされた。 ここでは試合中の主導権の攻防に着眼して簡単に試合を振り返ってみたいと思う。

        • 再評価されたピーター ボシュと予測不可能なアンバランス

          2018-19シーズンのBundesliga前半戦、ドイツの強豪 バイヤー レヴァークーゼンは開幕から低調な戦いを続け下位に低迷した。ウインターブレイクに昨季は5位に導いたハイコ ヘルリッヒ監督を解任。後任に選ばれたのはオランダ人指揮官 ピーター ボシュ。かつてアヤックスをEL準優勝に導いた実績を評価されるも、ドルトムントでは途中解任の憂き目に遭い、ドイツでは評価を得られずにいた。この人事に懐疑的な声もある中でここまではリーグ戦9試合を戦い6勝3敗、二桁順位に沈んでいたチーム

        ピッチを冷静に読み解くアルネ マイアー

        • 5年周期と新たなアビスパ

        • ボリビア戦の魅力は主導権の攻防にあり

        • 再評価されたピーター ボシュと予測不可能なアンバランス

          主導権の握り方 UEFAヨーロッパリーグ フェネルバフチェ×ゼニト

          2月14日にUEFA ヨーロッパリーグ(以下EL)のラウンド32が開幕した。開幕カードとなったのはクラウディオ マルキージオやブラニスラフ イバノビッチら実力者を擁するロシアの強豪ゼニト サンクトペテルブルクと今季はシュペル リグで降格圏と勝ち点差1の14位(2月17日時点)と低迷するトルコ3強の一角フェネルバフチェの一戦。フェネルバフチェのホームスタジアム シュクシュ サラジオウルで行われたFirst legはフェネルバフチェが1-0で勝利を収めた。当記事では同試合の勝敗を

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          どこに進むべきなのか 見えない終着点 マルセイユ×スタッド ランス

          2月3日 日本時間4:00キックオフで行われた Ligue 1第23節 オリンピック マルセイユとスタッド ランスの一戦。結果から言うと、2-1というスコアでスタッド ランスが勝利し、マルセイユは10位と順位を落とす事になった。今季のマルセイユは23節を消化した時点で9勝4分9敗の勝ち点31と昨季のリーグ戦4位、EL準優勝という成績が嘘のように低迷。移籍市場で効果的な動きを見せられなかった事も響き、復調の糸口を見つけられずにいる。当記事ではこの試合を基に、マルセイユの問題点と

          どこに進むべきなのか 見えない終着点 マルセイユ×スタッド ランス

          新たな進化を見せるウォルバーハンプトン

          今季、昇格組ながら第24節を終えた時点で10勝5分9敗の35ポイントを獲得し7位に位置する健闘を見せるウォルバーハンプトン(以下ウルブス)ジョルジュ メンデスのコネクションを活かした補強戦略や、昇格組としては異端なポゼッションサッカーがトピックとして取り上げられている。 前半戦、筆者はウルブスのサッカーを観ていて非常に魅力的なチームだと感じた。だからこそなのか、ポゼッションという言葉が先行し、一括りにされているのに違和感を覚えていた節があったのも事実だ。もっとこのチームには

          新たな進化を見せるウォルバーハンプトン

          イランは何故崩壊したのか?

          先日行われたアジア杯準決勝 日本vsイラン戦。アジア最強などとかなり前評判の高かったイラン代表だが、結果は日本の前に3-0と完敗。ケイロス監督は今大会を持って退任。失点シーンのセルフジャッジやアズムンのスポーツマンシップに反する行為等が話題の中心を占める事となった。アジア屈指のチームの完成度を誇るはずのイランが何故、あのような姿を晒す事になったのか?ここでは、イランに焦点を当て、問題について考察したい。 可変式フォーメーションの犠牲者となったハジサフィイランがこの一戦で採用

          イランは何故崩壊したのか?

          ストーミング+ダイレクトプレーは何を齎すのか

          Bundesligaで、話題にこそ取り上げられないがここ数試合を破竹の勢いで勝ち点を積み重ねているチームがある。ドルトムント?ボルシアMG?バイエルン?等と言う声が上がりそうだが違う。ヴォルフスブルクだ。このチームはリーグ戦の直近5試合で4勝1分と好成績を残しており、リーグでも欧州カップ戦圏内を十分狙える位置に付けている。しかし、このチームは開幕2連勝こそしたものの、一時は6戦勝ちなしの状況に陥る等、決して平坦な道のりを歩んできた訳では無い。この5試合での好成績。これも単なる

          ストーミング+ダイレクトプレーは何を齎すのか

          ボルシアMGは空間を使って時間を支配する

          ブンデスリーガで今季、1番注目を浴びているのはやはりボルシア ドルトムントだろう。しかし、彼等にも決して劣らないサッカーを見せるチームが存在する。ボルシア メンヘン グラードバッハ(以下ボルシアMG)だ。かつてヴォルフスブルクを2位躍進とDFBカップ優勝に導いたディーター ヘッキングに導かれ、10節終了時点で6勝2分2敗で2位に位置している。ここでは好調を維持する彼等の戦いについて少し紹介していきたいと思う。 今季のスカッド 基本フォーメーションは4-3-3。スターティン

          ボルシアMGは空間を使って時間を支配する