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メバルプラッキング考察 3話


みなさん、こんにちは!
『うえだ☆れん』です!


今回も…
僕が最も時間を掛けて考えてきた
「メバルプラッキング」に関しての考察、
第3話です!


今回のテーマは

「プラグのカラーに関して」

これまでの記事で「水押し」がとても大切だということは十分伝わったかと思います。
「水押し」の理解が出来たその先に待っているのはプラグの「カラー」に対する考え方。
店頭で数多くのプラグを目にした時に、

カラーの種類多すぎるなぁ…
どのカラー使えばいんだろ…

となる事が多いかと思います。
それは各メーカーさんがカラーの使用方法や使用するタイミングなどをユーザー様向けに細かく説明していない事が多いからだと思います。
釣り業界で働いている時にそれはとても強く感じていました。
だから私は店頭に置いてもらうPOPを作る際に、より細かくわかりやすいものを作るように心掛けていたつもりです。
曖昧な説明で納得する釣り人が減っている今の時代…
こんな時代だからこそ、深く入り込んだ説明が必要ではないかと考えています。
話がそれちゃいましたね(笑)

では、本題の「カラー」に関してのお話。
今回もメバルのナイトゲームを主軸として書いていきます。


まずはじめに

メバルに限らず、ほとんどの魚の視力は0.1程度であることを知っておいてください。
そして人間の目と違い、望遠鏡のように遠近調整ができます。
ということは、遠い距離であってもしっかりと捕食対処を見る事ができます。
なので、視力が悪くてもきちんとターゲットを確認できると言えます。

色やシルエットを把握する際に人間も同様のシステムで生きていますが、魚も同じような目の構造をしていると考えられています。
光を感知してその可視光線を色として捉える「錐体細胞(すいたいさいぼう)」というものと
色を感じることができないが、少ない光でシルエットなどを捉える「桿体細胞(かんたいさいぼう)」というものに分かれております。
ナイトゲームで主軸となるのは光の少ない環境下で、使用する率の高い「桿体細胞」となります。
「側線」で捕食対処を感じ取り、「桿体細胞」を駆使してターゲットを絞り込んで捕食する、というイメージで考えていただければわかりやすいかと思います。



では、その「桿体細胞」を理解した上でのカラー選択はどのようになるのか?

ナイトゲームということもあり、光がほとんどない状態。
つまり、「桿体細胞」を利用したシルエットからの逆算でプラグのカラーを決めるという答えに繋がっていきます。

ということはカラーの色彩ではなく、カラーの濃淡で選ぶ必要があると考えられます。
つまりカラーのシルエットを最重要視する必要があるということです。
もちろん夜でも若干の光が存在するので、「錐体細胞」を加味した考え方を取り入れて、「桿体細胞」にベクトルを傾けてカラーを選択していく事が1番のセオリーだと考えられます。
それを踏まえて、僕の使用しているカラーの使い分けを一部抜粋してご説明させていただきます。
今回はわかりやすく、私がテストから発売まで関わらせていただいた「スクリュードライバー45CBPP」でご説明させて頂きます。
(僕の考案したカラーが存在するため)


1,メバルプラグ定番の「クリア」

(通常時)

(シルエットに落とし込んだ時)

メバルプラグにおいて、ど定番と言える「クリア」はシルエットに落とし込んだ際も通常時とあまり変わらず、基本的にはそのままの見た目で使用することが可能。
しかし、「クリア」と言えどもプラグの輪郭はハッキリと認識できる。
これが「クリア」のミソとなる部分。
人間の見た目では、水中で透けているように感じる「クリア」ですが、魚からはしっかりと物として捉えられているということになります。
ど定番と言われる理由は「可もなく不可もない」という部分が他のカラーよりも多くのタイミングでマッチするため、多くの人が投げているという統計的に見たときの確率の高さだと考えられます。
僕の使用するタイミングとしては、魚の居場所がキッチリと把握でき、輪郭が出ているが弱いシルエットなため、よりスレさせたくない状況で使用する事が多いですね。
ラメが塗布されている場合は、そのラメのみのシルエットが浮き彫りになるため、シルエットが弱い中でもバイトを明確に出したい際に使用します。


2,パールや色を塗布した「クリア」

(通常時)

(シルエットに落とし込んだ時)

こちらはボディに「パール」を塗布したカラー。
ボディに「パール」を入れる事で、若干の光量(街の明かり、三日月などの弱い光、漁港から漏れた光)がある場所で通常のクリアよりもハレーション(膨張)が起きるため、プラグをより遠くの魚に見てもらいやすくなります。
つまり「錐体細胞」が若干でも活用されている場面で使用します。
磯などの真っ暗闇でない限りは、必ず弱い光が存在しているので、その光を利用してプラグの存在を少しでもメバルに気付かせれるのがこのカラーの特徴。
なので、サーチするカラーとして抜群のカラーだと僕は考えています。
そして、背中の配色の違いは、同じ「パール」のカラーでもシルエットを変える事が目的。
シルエットの少しの変化でバイトが掛からなかったり、しっかり掛かったりする現象があるためです。
シルエットの強さでいうと、
【ブルー > ピンク > チャート】
と使い分ける事ができます。
チャートでショートバイトが多発する際にピンクに変更してバイトが明確に掛かるようになったり。
ピンクでもバイトが掛からない場合にブルーに変えると掛かることがあったり。
スレてるエリアでブルーは強すぎて喰わないが、チャートに変えるとバイトが出るようになったり。
このように、サーチする中でもシルエットを変える事で、獲れる魚を増やすことが可能であると考えられます。
こんな小さな違いでも、大きく差が…。
これがカラーローテーションの基本ですが、あまり知られていないので、皆さんにもぜひ試して欲しいですね。


3,一部に色を塗布した「クリア」

(通常時)

(シルエットに落とし込んだ時)

こちらもメバルプラグに代表される「クリア」にピンクやチャートが背中に塗布されているモデル。
「〇〇バック」と言われる定番カラー。
こちらは、単純なクリアとの使い分けで用いることが多いです。
単純なクリアよりも少しだけシルエットを出したい場合に使用します。
人間から見るとチャートやピンクは派手なカラーに分類されますが、シルエットで見ると明らかに弱いシルエットでることがわかります。
「桿体細胞」のことから考えた際に、このカラーたちは派手とは言えず、ナチュラルに近いカラーだと言えます。
定番のクリアとチャートバックに関しては、ほとんどシルエットに差がないため、人間からの見え方で使い分ける時に僕は使用します。
浮いているメバルに対するサイトフィッシングやストラクチャーへのタイトなトレースをする際に、人間から目視しやすいため、ロスなくメバルを引き出しやすいと言えますね。
ピンクバックに関しては、定番のクリアよりもシルエットが出るため、バイトを明確にさせたい時に使います。
クリアやチャートでバイトが浅かったりした場合に投入すると掛からなかったバイトが掛かるようになることが多いですね。
ある程度メバルのエリアが絞れているが、明確に「ここに居る!」と分からない場合などにサーチするカラーとしても重宝します。
エリアを絞る際に「パール系」を使用し、ある程度絞れた時に「ピンクバック」で最後の詰めを行うようなイメージで使用する事が多いですね。


4,腹にレッドを塗布した「クリア」

(通常時)

(シルエットに落とし込んだ時)

こちらは常夜灯などの光のあるエリアで「錐体細胞」に対してアプローチするカラー。
常夜灯などの光があるエリアだと、「桿体細胞」を利用したシルエットではなく、「錐体細胞」を利用して色彩でアプローチしていきます。
その際に、シャローエリアで腹に塗布してある「レッド」が発色するかしないかのレンジをトレースすることで、メバルの判断能力を落としてバイトまで持ち込むイメージです。
「レッド」というカラーは、発色するために明確に光を必要とするため、光量に応じたレンジ調整で、
その「レッド」を「レッド」じゃなく見せたり、「レッド」に見せたりすることでバイトを誘発させる。
つまり、判断させる時間を与えないということです。
若干の光のあるシャロー域で使用することで特殊な効果を発揮するのがこの「レッドベリー」の特徴。
そして、ボディのイエローとヘッドのグリーンは「レッド」の効果を引き出すための補助色となります。
ヘッドのグリーンのシルエットではっきりと認識させて、少しぼやけたイエローの中にある「レッド」の部分だけをさらにモヤモヤさせることを目的としています。


5,一見、地味に見えるパープル系の「クリア」

(通常時)

(シルエットに落とし込んだ時)

こちらは、クリアカラーの中でもはっきりとしたシルエットを演出するためのカラー。
写真を見ての通り、他のクリアカラーよりもハッキリとシルエットが出ているのがわかると思います。
このシルエットの濃さは、光のほとんど無いようなエリアで「桿体細胞」へアプローチするためのカラー。
光のほとんどないエリアでこのようなカラーを使うイメージが湧かない人も多くいると思いますが、上記で述べてきた「桿体細胞」に対するアプローチを考えると、使う利点があることが分かると思います。
人間の勝手なイメージで、暗闇ではピンクなどを派手だと誤解して使う人が多いですが、それはあくまでも「錐体細胞」に頼っている光のある日中でのお話。
光の少ないナイトゲームでは、「桿体細胞」に頼るため、このような地味なカラーが強いカラーになるということを理解していただきたいです。
このカラーに関しては、潮が新月まわりで月の光が無い時や、漁港などの光がプロテクトされる堤防のシェードとなるエリアで多用します。
よりハッキリとメバルに認識してもらうことで、バイトが明確化する瞬間が手に取るようにわかります。
ただし、とても強いカラーと言えるのでメバルに対するインパクトが大きいのが欠点ですね。
数を釣るようなシチュエーションではスレるスピードが早くなることがあるので、投入のタイミングとしては、1匹の価値を求めるようなタイミングで投入していただければと思います。


6,マットブラック

(通常時)

(シルエットに落とし込んだ時)

見ての通り、シルエット界最強のカラー。
艶のあるブラックだと光を反射してしまうので、ブラックにする意味がありません…。
マットブラックにすることで、ブラック最大の特徴である光の吸収率を少しでも上げて、シルエットをよりハッキリとさせています。
新月の闇磯などで他のカラーではコールアップさせれないようなメバルに対して、かなりの威力を発揮してくれます。
「桿体細胞」に頼っている時間とエリアだからこそ、明確に見せて、捕食対象として確実に認識してもらうことが重要となります。
やはり彼らも自然界で生きている生き物ということで、捕食の際に無駄な体力を使うことをしません。
ということは、確実に認識してもらうことによってメバルは「あいつなら確実に喰えるな♡」と思うわけです。
中途半端なシルエットでハッキリ見えていなければ、リスクを負ってプラグを食いに来ることはありません。
彼らは「確実に捕食できる」と思う物に対しては本気で捕食を行います。
特にサイズの大きいメバルはリスク管理がとても優れているため、その傾向が強いと感じています。
闇磯で確実にデカいメバルが潜むポイントでの使用が大半です。
かなり強いシルエットなので、ここぞというタイミングで使用すればこれまで獲れていなかったメバルも手にすることができる可能性を秘めています。
光のない真っ暗闇で「桿体細胞」へ強烈に訴えかけてみてください。
そのかわり、数を釣る時などは強すぎるので多用は禁止です。
数を釣る場所でも、これまで他のカラーでは反応していないメバルをコールアップさせ、最後の最後の最後の詰めを担う役目もあります。
BOXに忍ばせておいて損しないカラーだと僕は思っています。
サーチ目的などで、初めから投入するのではなく、ある程度エリアの把握ができた後に「〆のラーメン」的な使い方をしてあげてください。



最後に

何度も言いますが、これまで紹介したカラーの説明はナイトゲームに関する「桿体細胞」へ頼っているメバルに対するアプローチの考え方です。
そして、必ず正解といえる考え方ではありません。
本当の正解はメバルと喋れなければわかりません。
僕の9年間の経験と考察を書いているだけなので…
めんどくさいと思う方はスルーしてください(笑)

でも、この考え方により多くの方のメバルプラッキングが少しでも一般的な考えから離脱して、有意義な物となれば嬉しいなと思っている次第です。

各種リンク

最後に僕の各SNSのリンクを貼っておきますので、お時間ございましたら、そちらもご覧下さい。
(各バナーをクリックするとリンクに飛びます。)


では、失礼致します。
『うえだ☆れん』でした✋

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