レオ

好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。高2…

レオ

好きな言葉は「アイスクリーム4割引」、嫌いな言葉は「ハーゲンダッツは対象外」です。高2のとき現代文の全国模試で1位に輝くも、数学に関しては7の段があやしいレベル。Twitter : @reo246/Instagram : @reo246

最近の記事

+6

鬼滅の刃 怒り大全

鬼滅の刃 怒り大全

+6

マガジン

  • ぬりえ配布
    5本
  • 映画日記
    27本

記事

    鬼滅の刃ぬりえ配布

    鬼滅の刃ぬりえ配布

    ロックのちいさな奇跡の話

    なんで中三の受験期にバンドはじめたんですか? いつから楽器やってるんですか? みたいなことを聞かれることがある。実は、あんまり言ってこなかったけど、僕が楽器をはじめたのには一人の恩師の存在があって、その恩師と出逢うまでにもたくさんの偶然や友達がいる。いい機会なので、その話をします。 ◇ 中学三年の春、僕の通っていた至って普通の公立中学と、県内の特別支援学校との交流会が両校の計らいで開催されることになった。 両校の一、二年生を中心に企画されたこの交流会は、この時点で三年生

    ロックのちいさな奇跡の話

    生まれて初めてトトロを観たらサツキに感情移入しすぎたんですけど

    スタジオジブリ作品を観たことがない。 これは、自分の人生で数ある大きなコンプレックスのひとつだった。幼少期に意識的にジブリ作品を毛嫌いしていたわけでもないし、両親から「ジブリ映画なんて観なくてもいい」と教育されたわけでもなかった。ただなんとなく「ふれる機会がなかった」だけだ。とはいえ、長いものに巻かれなかった自分は、いまでもジブリと聞くと少し気後れした気分になる。 そんな僕なんだが、意を決してTSUTAYAで『となりのトトロ』を借りてきた。ドラえもんこんなに好きなんだから

    生まれて初めてトトロを観たらサツキに感情移入しすぎたんですけど

    「バルス」のない文明でラピュタを観るということ

    勧善懲悪のしっかりした映画『ドラえもん』シリーズに感化され、宝島、ハックルベリー・フィンの冒険、ロビンソン・クルーソー、をはじめ、海底二万マイル、ガリバー旅行記、十五少年漂流記、トム・ソーヤーの冒険はもちろん、ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち、おろしや国酔夢譚、エンデュアランス号漂流、二年間の休暇に至るまで、世界中の名作とされる少年少女の冒険譚を小学生時代に読破した自分にとって、『天空の城ラピュタ』はたいへん馴染みやすかった。 ひとことで言うのも野暮な気がする。が、この

    「バルス」のない文明でラピュタを観るということ

    “だれよりもイカれた追憶”チワワちゃんが生きた青春の、その退廃にあいた空虚

    ─東京湾バラバラ殺人事件の被害者の身元が判明した。千脇良子・20歳・看護学校生。ミキはそれが、自分の知っている“チワワちゃん”のことだとは思わなかった。 ─わたしたちは、チワワちゃんの本名すら、知らなかった。 千脇良子としてではなく、彼女を“チワワちゃん”として知る人物たちの、「自分のなかのチワワちゃん」を追憶する回想録。「個々によって別々の認識を持つ渦中の人物」というミステリ性とは裏腹に、物語の本質は犯人探しではなく、チワワちゃんを取り巻いた人間たちの心情と、それを基軸

    “だれよりもイカれた追憶”チワワちゃんが生きた青春の、その退廃にあいた空虚

    『魔女の宅急便』でキキが気づいた愛の正体、そして故郷を離れるということ

    たとえ魔女であっても、キキは特別な存在なんかではない。どこにだっている普通の少女である。 キキにはあって、普通の少女にはないもの。それは、箒を使って空を飛ぶことができるということだけだろう。キキは、普通の女の子とおなじように様々な経験をしながら、また一方で魔女という立場ゆえの苦味も味わいながら、大人の階段をのぼっていく。 この映画は、13歳の少女の成長を、「仕事」を通じて描いた物語である。13歳で魔女のしきたりに従い親元を離れ修行に励む。キキが修行へ出発する決断をするとこ

    『魔女の宅急便』でキキが気づいた愛の正体、そして故郷を離れるということ

    戦争? 環境破壊? ナウシカの呼んだ奇跡が、奇跡でもなんでもないってことだ

    戦後日本では、急激な経済成長が人々の生活様式に大きな変化をもたらした一方で、大気汚染や水質汚濁などの公害を招いている。日常生活からやってくる都市生活型公害で、一般市民も環境破壊の加害者となっていた。そして1972年に採択された「ストックホルム宣言」以降、天然資源の枯渇、地球温暖化、オゾン層の破壊等、環境破壊は地球規模で問題視されており、2019年の現在も、それは大きく足踏みしている。 1960年代に勃発した、朝鮮やベトナムでの米ソの代理戦争では、緊張緩和が70年代になって進

    戦争? 環境破壊? ナウシカの呼んだ奇跡が、奇跡でもなんでもないってことだ

    『もののけ姫』で繰り広げられる文明の衝突に、アシタカが考えるアウフヘーベンとは

    ナウシカやラピュタを観たときも同様に感じたけど、初期のジブリ作品は「文化の衝突」というテーマをよく取り上げる。ろくに観たことさえなかった僕がそのパブリックイメージを持ってるくらいだから、ジブリファンのひとには周知済みのことなのだろうけど、人間が何者かと争う根源に通う「自分たちの文化を捨てられない」という通奏低音が一致していることが、当時の日本あるいは世界の情勢にある程度呼応している。 映画が公開された1997年、その前後5, 6年ほどで「文化の衝突」はいくつもの戦争に関与し

    『もののけ姫』で繰り広げられる文明の衝突に、アシタカが考えるアウフヘーベンとは

    “勝手にふるえてろ” 綿矢りさの描くこじらせ女子に共鳴した松岡茉優の狂気

    原作を読み直したのもあって、いまさらながら『勝手にふるえてろ』を観た。松岡茉優がとにかくすごかったのと、カメラワークの妙技について、思ったことを書き残しておく。 綿矢りさの描く女性像に素顔で応えた松岡茉優いわゆる“非モテ”の“こじらせ女子”を妄想でくり抜かれた世界にはめ込み、現実世界との対比で描く激情。内向的なヨシカの日常は、常に現実と妄想にあふれていて愛おしい。松岡茉優は、15年前に『インストール』で上戸彩が演じきれなかった綿矢りさのこの世界観を、おなじ世界線で演じている

    “勝手にふるえてろ” 綿矢りさの描くこじらせ女子に共鳴した松岡茉優の狂気

    踊るっきゃねえ不毛の論客『疑惑とダンス』の感情的密室劇

    53分の怒涛のクロスオーバーで生まれる、多様な人間ドラマと、それぞれの正義感が交錯する呵々大笑の瞬間の連発。映画『疑惑とダンス』である。 狭い店で終始するワンシチュエーションの演出に、『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY リミット・オブ・スリーピング ビューティ』や『チワワちゃん』で知られる新進気鋭の二宮健監督の手腕が光る。 小一時間に渡りヤったかヤってないかを義憤のままに繰り広げる会話劇と言ってしまえば身も蓋もないが、その不毛さがおもしろい。役者の

    踊るっきゃねえ不毛の論客『疑惑とダンス』の感情的密室劇

    戻れない道の先に簡単な未来なんてない、でも信じずにはいられない映画『最低。』の話

    3人と家族美穂の「私らしいってなに!? 私ってなんなの!?」や、彩乃の「戻るなんてできるわけないでしょう!? そういう仕事してるんだよ、私!」、あやこの「私がこの絵を好きなのは…、それだけは本当なんです!」など、それぞれの辛苦は身に包まされるような迫真で、普段の生活と馴染んでいる。それは、それだけ我々の日常と遠くないものであるということである。 果てしなく続くかのような日常に耐えきれず、新しい世界の扉を開く平凡な主婦、美穂。家族に内緒で、AV女優として多忙な生活を送る専門学

    戻れない道の先に簡単な未来なんてない、でも信じずにはいられない映画『最低。』の話

    “歴史を変え、未来を拓いた” 映画ドラえもん『のび太の月面探査記』が名作なワケ

    映画ドラえもん「のび太の月面探査記」が公開されて一年が経った。そろそろ、この感傷や感慨を整理したいし、筆をとろうじゃないかと思う。春休みも終わるし。ネタバレを隠すなんて器用なことはできないので、最初からぶっ飛ばしていきます。 あらすじとかキャストとか、調べたいならお好きにどうぞ。とにかく、感想だけ吐き散らしたい。 向こう10年のドラえもんクリエイターを見据えた辻村深月の脚本今日、映画ドラえもんを観るということはどういうことか。なにを隠そう、声優をはじめドラえもんのスタッフ

    “歴史を変え、未来を拓いた” 映画ドラえもん『のび太の月面探査記』が名作なワケ