小説|瑠璃色の瞳2(2)
ぴたん、ぴたんと天井から水滴が落ちる音だけが静寂で支配された部屋に微かに響く。
穢れを祓い、身を清める為、冷たい水に入り、目を瞑ったまま微動だにしない少女が一人。
宝珠の力によって壊れてしまった聖堂は、城の兵士や祭司達の手を借りて、早急に仮の聖堂が造られた。元あった場所に建て直しも進んではいるが、ほぼ全壊だったものを再建するのだ。早く見積もっても半年はかかってしまうだろう。
宝珠はヒビが入ってしまい、使用出来る状態ではなく、豊潤祭まであと三週間しかない現在、どうすべきか祭司と