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2024年の掃除ロボット市場を考える


リ・プロダクツ株式会社 代表の高奥です。
今回のテーマは「2024年の掃除ロボット市場」。
ということで、今年・そして未来の掃除ロボット市場、床掃除のあり方について、考えてみたいと思います。

お掃除ロボットのレンタルサービスや自社清掃現場での導入経験を踏まえて考察しますので、ぜひ、読者の皆さんにとって掃除の仕方を考えるきっかけになれば幸いです。

掃除ロボット市場の現状とその重要性

私たちの日常生活やビジネス環境において、清掃は重要な役割を果たしています。
特に、新型コロナウィルスによるパンデミック以降、清潔な環境を維持することの重要性が高まり、掃除ロボット市場は成長を続けています。
掃除ロボットは、家庭や企業において、”掃除”の質を向上させ、時間と労力を削減することを可能にしていると言えるでしょう。

とはいえ、まだ日本では、2023年12月時点では一般家庭での世帯普及率は10%弱に留まりますが、電気掃除機からの切替が大きな商機になると見られています。

また、世界市場としても、今後も緩やかな拡大傾向で推移するとみられています。
欧米では普及率は高止まり、日本でもサブスクで普及率が徐々に高まってきている状況です。
(参照: 富士経済「2022年版 ワールドワイドロボット関連市場の現状と将来展望 No.2 <業務・サービスロボット市場編>」2022年3月15日刊 「家庭用掃除ロボット」)

こうした市場の成長は、消費者ニーズの変化もありますが、やはり、高価格帯のモデルによる技術革新が、特に市場をリードしています。

2024年時点での最新機種・DEEBOT X2 OMNI
当社でも取り扱い中のDEEBOT X2 OMNI(エコバックス社製)。
ついに家庭用掃除ロボットで、自動ゴミ吸引・モップ洗浄・乾燥まで行える時代がやってきました。障害物の自動検知機能や、アプリによるマッピング性能もさらに高性能になっています。

市場動向: 2024年の予測と展望

2024年の掃除ロボット市場は、引き続き技術革新により大きく変貌すると予想されています。
当社「おそうじレンタル」サービスは法人対象のサービスですが家庭用の掃除ロボットも取り扱っており、これらの商品ラインナップを切り替える頻度は半年に1回、多ければそれ以上にもなります。それだけ技術向上のタイミングがある、と言えます。
また、消費者ニーズの変化に伴い、市場はさらに多様化し、様々な価格帯の製品が登場しています。

技術の進歩で掃除ロボットは完成形に近づいている

ここ数年、掃除ロボットにおける性能の進歩には目覚ましいものがあります。
特に、高価格帯の機種は、掃除ロボットとして完成形に近い形までなってきました。
旧来の機種から、何が大きく変化したのでしょうか。
私なりに、複数メーカーのロボットを2016年から検証・分析した結果は以下の通りです。

自律性の向上

  • 高度なセンサーと人工知能(AI)を使って環境を認識し、障害物を避けながら効率的に清掃できるように。

  • 自律ナビゲーションシステムが進化し、部屋のレイアウトを記憶して最適な掃除経路を計画可能。

機能性の向上

  • 吸引だけでなく、床を拭くことができるロボットや、カーペットの深い汚れを吸い取る機能を備えたモデルが登場。

  • アプリ等のユーザーインターフェースが使いやすくなり、初心者でも簡単に操作できる設計に。

  • タイマー予約やクリーニング履歴、部屋のマップ表示、清掃エリアのカスタマイズなど、より詳細なコントロールが可能。

バッテリー寿命と効率の向上

  • ロボットのバッテリー寿命が長くなり、一度の充電でより広い面積をカバーできるようになった。

  • 効率的なバッテリー管理システムにより、掃除の途中で充電が必要になった場合、自動で充電ステーションに戻り、充電後に掃除を再開する機能も。

価格の多様化

  • 高性能なモデルだけでなく、より手頃な価格の基本モデルも多く登場しており、幅広い消費者層に対応。

ここまでで、「掃除ロボットの性能が向上していることは理解したけど、掃除機よりも高額だし、自宅で購入したり・自社に導入しても、扱えるか自信がない」なんて感情を抱かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
正直なところ、購入しても、「掃除ロボットを扱いきれず結局掃除機を使っている」ケースは残念ながらあります。

ロボット掃除機の利用の仕方は「従来型の掃除機をメイン、ロボット掃除機をサブ」が所有者の3割強、「ロボット掃除機をメイン、従来型の掃除機をサブ」「留守中にロボット掃除機を使う」が各2割強。利用頻度は、週2~3回以上が利用者の5割強。

引用元:マイボイスコム株式会社「ロボット掃除機に関するアンケート調査(第4回)」

上記は2020年2月に実施された調査結果のため、現在2024年に調査を取ってみればまた異なる結果となる可能性はありますが、それでも、一定数いらっしゃることには違いないでしょう。

なぜ「掃除を楽にしたい」と思って購入したにも関わらず、このようなことになってしまうのか。

様々なお客様を見てきた中で、とある傾向が見えてきました。
それは、「掃除ロボットを活用できる人と環境」が必要ということです。

どういうことなのか、解説していきます。

掃除ロボットを活用できる条件に必須な「人と環境」

掃除ロボットは、特定の環境下で最大限に活用できます。

掃除ロボットに適した環境・人

  • 環境

    • フラットで障害物が少なく、床面積を一定以上持っている場所※には、掃除ロボットを効果的に使用できます。(※目安として100㎡以上)

      • 広い開放的なスペースや、ロボットが容易に移動できる家具や設備の配置を持つ場所。

      • Wi-Fiなどのネットワーク環境が整っている場所

    • スマートフォンやアプリを使って機器を操作することに慣れていること。
      こういった方は、掃除ロボットの設定や管理を容易に行えます。

    • 仕事やその他の活動で忙しい。
      猫の手も借りたい…ならぬ”ロボットの手も借りたい”、そんな状態の方は、掃除ロボットによる時間の節約と利便性を特に価値あるものと感じる傾向があるでしょう。

一方で、以下のような環境下では、掃除ロボット活用は厳しいでしょう。

掃除ロボットに適さない環境・人

  • 環境

    • 階段や多くの障害物がある場所、狭い空間、厚いカーペットなど
      複雑な場所は、掃除ロボットの行く手を阻んでしまうので、使用が難しくなることが想定されます。
      せっかくロボットを購入・レンタルしても掃除できる場所が少ない…というようなことにもなりかねません。

    • Wi-Fiなどのネットワーク環境が無い場所

    • スマートフォンやアプリに慣れていない方や、PCが中心である方。
      掃除ロボットの設定やメンテナンスはアプリが中心のため、操作し辛い可能性があります。

    • 仕事やその他の活動で忙しいと思いながらも、多少の時間に余裕のある方。
      時間がある分、掃除ロボットによる時間の節約に価値を感じない傾向があります。

    • 掃除は人がやらないと気が済まない方。
      ロボットの利便性に価値を感じない傾向があります。

まとめると、
掃除ロボットが使える場所はフラットで障害物が少ない場所です。
複雑な場所でないほど、効率的・半自動的に清掃することが可能になります。

もちろん、限定的な場所だから使えないと思うのか、一部でも楽に掃除したい。と思うのかによっても変わりますが、上記の点は購入や導入される際に留意いただきたい点です。

では、掃除ロボットはごく限られた環境・人でないと使えないものなのか、というと決してそうではありません。

2024年の掃除ロボット市場の未来像

本社オフィス内の掃除ロボット
当社の滋賀県大津市に居を構える本社オフィス4階では掃除ロボットがお出迎えしています

掃除ロボットの未来は明るく、2024年の掃除ロボット市場は、テクノロジーの進化と消費者ニーズの多様化により、より成熟し、幅広い層に受け入れられると予想されます。

また、サブスクリプションやレンタルなど、主要メーカーが新しい提供形態に取り組んでいることで、緩やかながら確実に掃除ロボットは広がりを見せていくでしょう。

なぜなら、掃除ロボットは、生活の質を向上させるだけでなく、働き方やライフスタイル、ひいては業務効率にも影響を与えるからです。

実際に当社のオフィスでは、掃除ロボットを活用することで、レイアウトから片付けまでが改善されました。

「掃除したくないから机の下に物を置かなくなった」
「配線を束ねたり、配線を床に敷かない工夫をするようになった」
「階段以外は全て掃除ロボットで床掃除をしなくなった」

掃除ロボットを導入したことで、オフィス環境が改善し、結果的に社員にとっての働き方改革にもなっています。

オフィスを2020年に改装した際は、掃除ロボットに合わせた仕様に
デスク下の配線もスッキリさせました

お掃除ロボット導入のご相談はリ・プロダクツの「おそうじレンタル」へ

こうした経験を生かし、法人のお客様がどのようにロボットを活用できるか、当社「おそうじレンタル」サポートセンターが全力でサポートしております。
掃除ロボットの活用に興味のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

私たちは、掃除ロボットを通じて、より良い業務効率化・クレンリネス向上を実現するためのお手伝いをさせていただきます。


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