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会社にヘコヘコする人に嫌悪感を抱く理由〜武士道〜

『今日、退院ですわ!お先!』

そう言って機嫌のいいおじさんは、昨日までお医者さんによく怒られてた。仕事に早く復帰したくて無理してリハビリしたり、早期退院を訴えてたからだ。

しょっちゅう会社の人と電話して申し訳なさそうに謝っている。

お医者さんもその態度に根負けしてあんまりオススメしないけどと、退院を許したみたい。



正直、俺には理解できない。
入院しての治療で完治する前に退院して会社に戻る理由が。さらに言うと会社に対してそこまで忠誠を誓える姿勢もわからない。

俺は会社の心配より自分が完璧に治ってまた筋トレができるようになるかどうかの方が心配だ。

俺がまだ20代だからだろうか?ジェネレーションギャップだろうか?時代だろうか?


そしてついにパッと晴れたと思える考えが浮かんだ。
病院の暇な時間をつかって、カフェラテを飲むついでに適当よんでた新渡戸稲造の『武士道』と言う本に書いてあった。

武士道は私たちの良心が主君の奴隷になることなど要求しなかった。

武士たちの主君に対する忠義心は決して奴隷のように、はい!はい!と忠実に従うのではなく、
自分と主君の意見が割れるときには、あらゆる可能な手段、時には自分の死をもってしてでも主君の過ちを正すことが家来のもつべき忠義心だとされていた。


俺にはそのおじさんが奴隷にうつってしまった。
はい!はい!と忠実に従ってるように見えた。

奴隷ではないかもしれないけど、ごますりで機嫌をとる、卑屈な追従で主君に気に入られようとしているように見えた、それにとても嫌悪感を抱いてしまったんだなと思った。


そして、自分の生活を振り返ったとき忠義心の対象はどこにもいないことに気づいた。
会社にも社会にも自分考えにも。いない。

俺はまず、奴隷としてではなく、心から忠義を捧げれるものを見つけなくてはと思った。
自分の良心が大切にしたいものに忠義心をもって生きたい。

侍が君主に忠誠を誓い、命をかけたように、俺にも忠誠を誓い、命をかけれるようなものや信念が必要だ。




本には武士道の基本的精神を

勇猛果敢なフェアプレー精神

としている。

小さな子供が自分の中の正義のルールを守り、大きな子供に立ち向かっていくが如く。

いろんなことにチャレンジしながら、自分が忠義を誓えるものを探していこうと思った。

そして、今すぐ時代劇を見たいと思った。
今からNetflixで時代劇をピックアップする作業に入る。

いろんなものを探すのはそれからでも遅くない…はず。(こりゃダメだ)

おわり

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