詩まとめ

・跳ね除けた手、砕けゆくもの・

強くあろうとする

人に弱さを見せないように

決して涙を見せまいと気丈に振る舞う

固く閉ざした「強さ」の仮面の中

弱い心が震えている

弱くてもいいんだよ

その言葉を受け入れられず

差し出された手を払い

前だけを向き歩き出す

ひび割れた強さが

いつか砕け散る

その時まで


・一時の休息を・

思い描いていた未来

歩む道は平坦ではなかった

時に交わり

別れ

その繰り返し

ただ歩き続けた

ただひたすらに

でも今は歩みを止めたい

軋むココロを少しだけ休ませるために

空に抱かれ

夢を見よう


・あきらめないで・

すべてを投げしてしまいたくなる時がある

自分では太刀打ち出来ないのではないか

そう思ってしまうような時が

しかし

そんな時こそ自身の力が試される

見方を変えろ

対応を考えろ

何か出来ることは無いか

ピンチをチャンスに変えるんだ

きっと道は開けるから


・偶然から・

君に出会えた

それは些細な繋がりから

今思えば出会わなければ良かったのかもしれない

顔を見る度に苦しくなるなら

声を聞く度に心が締め付けられるから

でも、無くしたくはない

それは私のわがまま

そう思いながらもその手を離した

しまい込んだ想いとともに


・砕けゆくココロ・

伸ばした手は何を掴むことなく

空を迷う

声も笑顔もはっきりと心の中に

でも、隣には誰もいない

私はただ一人佇むだけ

たくさんの人に囲まれているのに

ひとりぼっちだと

小さく呟いた

もうダメなんだろう

穴があき

ヒビが入り

崩れかけたココロは

地に落ちて砕け散る


・零れ落ちた取り戻せないもの・

過去は変える事は出来ない

ほんの少しの不注意

たった一度のミス

後悔しても遅いのだ

さっきまで握っていた温もりは

戻ることはないのだから

でも願ってしまう

あの時に戻れたらと

違う選択をしていたら

こんな想いはしなくて済んだのではないかと

その呟きは零れ落ちるままに

空に溶けゆく


・剥がれかけた仮面・

君に別れを告げた

私の事は忘れて欲しい

どうか、幸せになってくれ

そう笑って告げた

そんなものは嘘だ

本当は自分が幸せにしてあげたかった

それを諦める事しか出来なかった

今、私はどんな顔をしているのだろう

張り付けた笑顔の仮面が剥がれかけ

一粒の雫が零れ落ちる


・からっぽのヒーロー・

君だけのヒーローになりたかった

でも、それは許されることではなかった

求められ、傷つき

気がついたら一人になってしまっていた

大切な君を守ることが出来ないでいた

私はただ

ヒーローになりたかっただけなのに

君を守れる

君だけのヒーローに


・サヨウナラ・

この手には何も残らなかった

優しいだけでは無理だった

温もりを手放し

心に穴があいた

寂しい、と言えば良かったのだろうか

いや変わらないだろう

後悔してももう遅い

離れた心は戻らない

自分の心にもサヨナラをしよう

この想いに押し潰されないように

さようなら

ワタシ


・残したいもの・

「さようなら」

その一言が言えない

言葉に出すのは苦しいから

「今だけは、笑ってよ」

と寂しそうに笑いながら呟いた

君に会うことはもう無いだろうから

会うことは許されないから

だから最後に、笑顔をください

私の心に残るように..


・今だけは安らぎの中で・

穏やかな時

安らかな顔のあなた

目を開けたらきっと悲しむのだろう

そこに「わたしという者」はいないのだから

せめて今だけは優しい夢の中にいておくれ

居なくなるわけじゃない

私はあなたの中で見守り続けているから

あなたに出会えて良かった

ありがとう

さようなら


・先の見えない道を・

目の前には道が広がっている

それは私のあり方

坂もあり、山もある

明るくもあり、暗くもある

先は見えないまま

過去の自分が押し出していく

だから私は進んでいく

短くはない長く続くこの道を


・夢囚われ・

優しい夢に囚われたあなた

温かく包み込まれ

緩やかに精神を蝕んでいく

愛する人の影を見て

目を逸らさないで

あの人はもういない

優しい夢なんてない

覚めた先が絶望だとしても

向き合わなければ

進まなければ

いつまでも立ち止まったままではいられない

甘く優しい夢から

もう覚めよう


・触れられないあなた・

あなたは私の心をかき乱す

だけどあなたに触れることはできない

触れられないもどかしさ

想いを募らせるばかりの私

でもあなたはそんなことはどうでもいいのでしょう

ただ微笑んでいるだけで私の気持ちには気がつかない

それでもいいの

私はただ見ているだけでも幸せなのだから


・暖かな時間・

君を見た

朝日に照らされた君を

穏やかな風に吹かれながら微笑む君は

僕の心に温かな気持ちを落としてくれる

この想いを伝えていくことはまだできないけれど

今はただ

暖かな光に包まれるような

この時間を過ごしていたい


・たとえ小さくても・

ひと匙の涙をもらおう

君の悲しみが少しでも軽くなるように

一本の花を贈ろう

君が少しでも笑顔になるように

一枚の手紙を贈ろう

君の心にほんの少しの暖かさを届けるために

小さくてもいい

ほんの少しの幸せを

涙を流さないで

笑顔でいられるように

君に届けていこう

小さな小さな優しさを


・熱を求めて・

冷たく冷えた気持ち

凍えそうな心は

ただ光を求める

暖かな光は厚い雲に隠れ

差し込むことはない

熱を求め伸ばされる手は

何も掴めないまま

空を掴む

胸に空いた穴を埋めてくれと

声に出さずに涙を流す


















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