見出し画像

香りのワードローブ②バニラの香水

寒くなると恋しくなる香りの代表格は常にバニラである。前回ネロリの記事を投稿して随分と時間が経ってしまったが、マイ・ベスト・バニラ香水が1本に絞れたのでまとめておきたい。

▼前回のネロリ記事はこちら

10代の頃と比べ20代以降で好んで使うバニラ香は、明らかに風貌が変わったのを感じる。ローラメルシエのアンバーバニラなどの甘い香りはすっかり好みではなくなったのだが、これは!と思う心地よさを体験をしたバニラ香水を紹介したい。





バニラアンサンセ(アトリエコロン)

画像元

いわゆるグルマン系香水のジャンルで初めて好きになれた香水。甘ったるい、に落ち着かない温かい甘さが大変心地よい。コリアンダーやシダー、ライムのトップがキリリと利いているのがポイント。
ただ、ワンプッシュでも強く香る点があるので使い時を選ぶ。

▼アトリコロンの記事はこちら



アンボアバニール(セルジュルタンス)

画像元

年を重ねて纏いたいバニラの香りが、このアンボワバニール。甘さの奥から白檀が出でくるうえ、全体的に渋みがあり落ち着く。
纏う時は"今"ではないので結局手元に置かないことにしたのだが、永遠に残って欲しい名香のひとつ。

▼セルジュルタンスの記事はこちら



オーデュエル(ディプティック)

画像元

異国情緒溢れるスパイシーバニラが唯一無二。ベースはアンバーバニラで、さまざまなスパイス、乳香がトップから絶妙なハーモニーを奏でている。
生まれも育ちも島国JAPANである自分を、遠い異国に連れて行ってくれる貴重な香り。この香りがあればパスポートはいらない。

▼ディプティックの記事はこちら



シャリマーパルファンイニシアル・イニシアル(ゲラン)

バニラの香水といえば真っ先に思い浮かぶのがゲランのバニラ。代表作品はシャリマー。このシャリマーパルファンイニシアルはシャリマーの派生製品でティエリー・ワッサー調香作品だ。名作のフランカー作品は古参ファンから嫌われがちだが、個人的にはシャリマーよりはるかに纏いやすく、ゲランファンを増やすきっかけになったと思う。

シャリマーパルファンイニシアルは、夏でも纏える稀少なオリエンタルバニラ。ボトルデザインも凝っていて非常に美しかった。
青いタッセルのほうがシャリマーパルファンイニシアル、ピンクのタッセルはシャリマーパルファンイニシアルローといって、さらに派生したの別の香りだ。

シャリマーパルファンイニシアルの香り自体は現在イニシアルとして購入可能だときいているがHPからの注文は不可能な様子。もしかすると廃盤なのかもしれない。
どちらの香水瓶も画像はカイエ・デ・モードさんの記事に記録されている。

ちなみにゲランのバニラについては奥が深すぎるので、この記事では扱いきれない。シャリマーに関してはタヌさんのブログが非常に詳しいので是非ご一読願いたい。



アンジェリークノアール(ゲラン)

画像元

「バニラ香水のおすすめはなんですか?」よく耳にするこんな質問に愛香家のみなさんから口々に指名されていたのがドゥーブルバニーユ。
大変素晴らしい香りなのだけど、自分はラム酒の香りばかりキャッチしてしまってバニラ感を存分に感じない。あのゲランの、あのラールエラマティエールのバニラがラム酒香なのか・・もちろん良い香りだけども。

これでないバニラ香を・・と思っていたやさき、アンジェリークノアールと対面した。シダーとバニラの存在にアンジェリカのフレッシュさが加わった新鮮なバニラ香。こんなにも魅惑的フレッシュバニラには今まで出会ったことがなかった。

20mlドロップの廃盤やプシュプシュ華やかボトルが変わらなければ一生のバニラ香水になったはず。

▼ゲランの記事はこちら



ソニデルマーレ(アントニアフラワーズ)

画像元

▼アントニアフラワーズの記事はこちら


グリーンフローラルアロマティックバニラ。全ての要素が調和したやさしい香り立ち。海の香りというけれど、アクア系マリン系とは全くの別物であり、穏やかなバニラが細く長く楽しめる。

現在ソニデルマーレはじめ、このブランドの香水は廃盤で二度と手に入らない。販売されていた時期にフルボトルを購入しなかった自分を、時おりビンタしてやりたくなる。ミニボトルを持っていたのでその時は購入を控え、気づいた時には廃盤に・・・。持っていれば間違いなく永遠のマイ・ベスト・バニラ香水になったと思う。
推しの香水は必ず買い支えなければ無くなってしまうのが香水界隈の定めのようだ。



ジプシーウォーター(バイレード)

画像元

▼バイレードの記事はこちら

自分のバニラ香水はコレに決定。

バイレードといえばジプシーウォーターと言われるほど、この香水は売れに売れたらしい。一時、イギリスでは道行く人誰もがジプシーウォーターを纏っているのでは?といわれる程流行っていたようだった。

自分の場合はドギー本澤さんという香水愛香家さんの記事を偶然アットコスメで読み、ラセレクションノマドセットをブラインド購入。

ちなみにこの後、フェミニテデュボワの記事でもブラインド購入をし、ボトル1本生やすことになる。

これまでも色んな方の記事を読んではブラインド購入をかましてきたが、納得感と満足感の高い作品に出会えるのはドギーさん紹介の香水が多かった。
(!ほんとうにありがとうございます!)

セーターと人肌で温まったジプシーウォーターの香りがたちのぼると極上の幸福感。香りもちの良い香水で、セーターに1回プッシュで一週間くらいもつ。
本当に寒い時期しか纏わない香りなので、未だに最初に購入した12mlのトラベルスプレーをちびちび使い続けている。

画像元:ラセレクションノマドオーデパルファン12ml×3
ジプシーウォーター以外の香りは譲って手元にない。


ザラ(ZARA)のウォーターリリーティードレス(WATERLILY TEA DRESS)が
シプシーウォーターに似ているらしいがあまり興味が無い。
完璧に好みな香りと、冬の幸せなひと時のために、似た香水ではなくてジプシーウォーターを選ぶと思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?